化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

化粧品研究者が選ぶ、ファンデーションのパフ・ブラシの選び方 〜パフ編〜

こんにちは。

化粧品研究者のこまっきーです。

 

パフやブラシなどのアイテムの選び方についてのお話です。

今回はパフのお話です。

 

1.パウダーパフ:ポリエステル・ナイロン系

粉タイプのパウダーファンデーションはルースパウダーと同じようなパウダーパフを使います。パフの少しの違いで、仕上がりはぐっと変わります。
・毛が長いパフ
毛が長いパフは、毛先から根元が遠い為、ファンデーションの成分がバランスよくつきません。ファンデーションの軽い粉体が肌につきやすいです。パフにファンデーションをのせた際、重い粉は根元に沈んでしまうのでカバー力の酸化チタンは根元に沈み、サラサラした粉の方が毛先にあるため、カバー力が出ません。ちなみにルースパウダーのキラキラが好きな人は毛が長いパフを使うとよりキラキラします。今使っているパウダーファンデーション粉タイプが“カバー力が有りすぎる、白浮きする。”と感じる方は毛が長いパフがおすすめです。
・毛が短いパフ
毛が短いパフは、まんべんなく肌にファンデーションの成分を付けることが出来ます。パウダーファンデーション粉タイプにはベーシックなパフです。

2.パウダーパフ:コットン
実はスキンケアで使うものとは違う、“コットンパフ”があります。
コットンパフはポリエステル系と違い、毛がないのでチクチクしないのが特徴です。
毛がないので、ポリエステル系の毛が短いパフよりと同じようにバランスよくファンデーションの成分を付けることが出来ます。また、ポリエステル系より粉がパフに付きづらいので、厚塗り感も出にくいのが特徴です。
今使っているパウダーファンデーション粉タイプが“粉っぽくなる、厚塗りになる”と感じる方はコットンパフがおすすめです。

3.スポンジパフ:NBR
パウダーファンデーションプレストタイプやリキッドファンデーション、クリームファンデーションに使用されるパフのほとんどがNBR、合成ゴム素材です。合成ラテックスとも言います。どこも同じNBRパフでもパフのキメが違うと仕上がりも変わります。キメとは、パフをじーっくり見ると見える穴のことで、穴が大きい(キメが粗い)とファンデーションがその穴に引っかかるので、ファンデーションが取れやすく、逆に穴が小さい(キメが細かい)とファンデーションは取れにくくなります。
・キメの細かいNBR
キメの細かいNBRはパフにファンデーションがのりにくい、つまりパフの中にファンデーションが入っていきにくい為、リキッドファンデーションのように叩いて伸ばすときに適しています。パウダーファンデーションプレストタイプでもキメの細かいNBRだと薄付きで自然な仕上がりを作ります。
・キメの粗いパフ
パウダーファンデーションプレストタイプは基本的にキメの粗いパフを使います。その方が、ファンデーションが取れやすい為ですが、実は製品によっても微妙にキメは異なるので、気になる方はお店で見比べてみると面白いですよ。

4.スポンジパフ:ルビセル
クッションファンデーションで使われているのがほとんどルビセルです。キメの細かいNBRよりも更に細かく、パフがファンデーションをほとんど吸わないので、少しのファンデーションでメイクすることが出来ます。またすごくキメが細かいのでキレイに仕上げることが出来ます。クッションファンデーションのパフが残っている方は、そのパフをリキッドファンデーションに使うとNBRパフと違う仕上がりになります。

5.シリコンパフ
数年前から出てきた、シリコンのパフです。去年くらいから少し人気みたいです。「リキッドファンデーションに使って見てください。」とパフメーカーからいただきましたが、使いにくくないですか?リキッドファンデーションをパフが吸わないのでいつまでも肌の上でファンデーションがにゅるにゅるしていて僕は好きではなかったです。
興味ある方は一度触ってみてください。

その他、ゴムアレルギーの方用のラッテクスフリーの素材もありますが、消費者側からは判断しにくと思いますので、紹介は省きます。

 

毛が短い長い、キメが細かい粗い、という基準は特にありません。今使っているものをベースに見比べて「あっこれは毛が長い!」「こっちは毛が短い!」と分けてみて、それぞれメイクの仕上がりの違いを感じてみて下さい。

(次回、ブラシの話です。)

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こまっきー

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