化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

自分に合わない成分の特定は難しい。


化粧品がピリピリしたり、
「合わないかな?」と思ったり、
色々知識をつけてみたりすると、

「この成分が合わないんだ。」
と、特定する人がいる。

でも、研究をしていても、
商品を使って、
その中から合わない成分を見つけることは
不可能に等しい。

前回の話と被るけれど、

 

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化粧品の成分表記は
1%以下は順不同、
それ以上は配合量順で表記されていて、
各成分の配合量表記ではない。

そこから不可能であることがわかる理由が
2つあり、
1つ目は、
成分が何%入ってるかわからない以上、
合うか合わないかはわからない。
ということだ。
例えば、カルピスと書いてあるジュースが3つある。
飲んでみると、
1つはめっちゃ薄く、
1つはちょうど良くて、
1つはめっちゃ濃い。
でもどれも成分みると、水とカルピスしか書いてない。
すると、人は丁度いいカルピスを指して
「これくらいの濃さが好きやわ。」という。
飲むから、味がわかるから、濃さが分かり、
自分の好きな濃さのカルピスを選ぶ。
どれもダメなら、その時初めて
「私、カルピス好きちゃうわ。」となる。
でも化粧品には濃さを実感できるものがない。
非常に難しい。
多分、無理。
なので、どの濃度か判断出来ない以上、
「これ成分合わへんわ。」と
決めることが出来ない。

2つ目は成分がたくさん入っているということ。
水とカルピスのように、2つしかないのではなく、
化粧品には成分がたーくさん入っている。
化粧水でも、
水、保湿剤、エキス、とろみ付け、防腐剤、香料、香料と水を混ぜる活性剤
などなどシンプルにまとめても、こんなにある。
こんなにいろんな種類の成分が必要で、
それぞれの成分が数種類入っているとなると、
濃度どころか、何が合わないかなんて、
さっぱりわからないはず。

なので僕は「この成分が合わない。」
と決めつけないでほしいと思う。
成分ではなく、その商品の配合バランスが合わない。

それでも何使っても合わなくて、原因を特定したい場合、
その成分が原因かどうか特定出来るかは別として、
合う合わないの特定しやすい成分がある。

・香料ありと無香料。
香料ありの化粧水と、無香料の化粧水。
香料の強さで合う合わないはあるけれど、
今まで香りのついた化粧品を使っていて、
どれを試しても合わない場合、試してみて、
無香料ではピリピリとかがない場合、
香料があってないとい言える。
ただし、洗い流さないものに限る。

・エタノール有りと無し。
化粧水でエタノール有りと無しがある。
さっぱりさせる目的で入っていたりするけれど、
エタノール有りの化粧水で、
塗ってすぐ顔が赤くなる場合は、
エタノールが入っていない化粧水を試してみると、
エタノールで赤くなっていたのか、が判断できる。
男性に多いかもしれない。

これくらいだろうか。
水かオイルか。という判断もできそうだけど、
それはかなりの知識と検討が必要なので、難しいだろう。

自分に合わない成分の特定は難しい。
化粧品でダメな成分はない。
(個人的に懸念しているものはあるので)
化粧品でダメな成分は少ない。
特によく使われている成分や昔から使われている成分は
かなり安全である。

最近、イメージで良し悪しを決めようとする。
化粧品だけでなく、なんでも。
変な発信やイメージで、
昔から使っている安全な成分が使えなくなり、
データのきちんと取れていない新参者の成分を
使わないといけないような社会にならないといいなと思います。

化粧品研究者こまっきー

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