化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

カジュアルファッションのメイクが一番大変


カジュアルの意味が“気軽、ラフ、くつろいだ”などの意味があるので、カジュアルファッションは“気軽なファッション”として大衆に親しまれるようになった。

しかし、カジュアルのときのメイクが一番大変だ。

母は少し前まで、カジュアルな服装を好んで着ていた。
色もベージュとかの淡い色で、黒色は選ばず、キレイな大人カジュアルという風なファッションをしていた。お店で言うとストラスブルゴの雰囲気だ。
それを子供の僕からすると、どうもしっくりこないというか、なんか老けて見えるような気がした。
その頃、僕はエディスリマンのサンローランにハマっていた。カッターシャツにパンツ、ニット、ジャケットというスタイルが好きで、更に細身でスラッとしたシルエットの服を探してたどり着いたのが、サンローランだった。今のファッションに比べて、サンローランのような服の着方は楽だと思う。夏や春に買った、シャツかカットソーの上から、秋はニットやジャケットを羽織り、冬はコートを着る。1年を通してアイテムが無駄なく活用できる。最近のちょっと変わったシルエットは簡単な重ね着も出来ず、夏に買ったオーバーサイズのカットソーは夏にしか着れず、袖口は大きいので中々合う羽織りがない。

そう考えていた僕は、母にサンローランのようなファッションを勧めてみた。
母は服は好きだけれど、ブランドに拘るとか、流行りものを着るとか、そこまでの興味はない。なので、サンローランのようなコーディネートが楽なファッションは母にハマるのではないかと思った。
思ったとおり、母は気に入って、カジュアルから一転、ちょっとモードなファッションをするようになった。
すると、母は若く見えるようにもなった。

これは別にブランドの年齢層が変わったわけではない。
服装がカジュアルからシンプルなモードに変えただけで若く見えた。

母は、化粧にもあまり興味がない。ファンデと口紅くらいはするものの、チークやアイシャドウ、マスカラなどのアイメイクはしない。
ああ、服装とメイクのバランスか。と気づいた。

カジュアルは色やシルエットも含めて、ゆったりしているので、メイクをしっかりして、締りを作らなければ、ぼやけてしまい、結果老けてみえる。
シンプルなモードの場合、そのブランドがかっこいい雰囲気を作ってくれるので、メイクをしっかりしなくても様(さま)になる。

もっとイメージしやすいのはスポーツだろう。
スポーツをしている人は、カジュアルやモード以上にメイクをしていないのに、若く見える。
服装がファッションとは少し違うけれど、運動している姿がメイクやモードの雰囲気にあてはまるのだろう。

普段着として、カジュアルファッションは人気だ。
当たり障りないし、着やすいし、そこまで服に興味がない人でもお洒落に仕上がる。
楽なファッション。
そう思っていたけれど、カジュアルファッションが一番メイクが大変だろうなと気づいた。
服が雰囲気を作ってくれないので、アイメイクから口紅までフル装備しなければならない。

化粧品の研究していて疑問だった、カジュアルメイクという名のメイクアイテムの多さが、母のファッションを通して、納得した。

-化粧品研究者こまっきー

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