化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

就活の面接で必要なこと。

 

前回の会社説明会に続き、今回は面接の話です。
これから始まっていく面接。大学によっては面接の練習をしてもらえるところや、自己PR作成のお手伝いがあったりします。友達と練習したりする人もいるでしょう。
そこで、勘違いしてしまう人が多いのが、“自己PRや志望動機をちゃんと話せたらオッケー”という考えです。

僕が就活生の頃、ある企業の面接で、これから一緒にグループ面接する僕を含め4人の就活生が面接前に1つの応接室に案内されました。僕は緊張は連鎖するし、話していたほうが気持ちがほぐれるので、一緒に面接をする3人に話しかけました。すると、その内の1人は「自己PRの復習をしているから」と会話に入ってこず、復習し終わったら「よし!これで完璧や!」と自信満々でした。彼は2次選考にはいませんでした。面接本番、自身満々に話す彼と面接官のやり取りはチグハグだったのです。面接官が質問しても、質問とは違う返事をし、面接官が「緊張しているのかな?」ともう一度質問をしても、返事は違うものでした。しかし彼は面接終了後でも「よし、言うことちゃんと言えた!」と自身満々だったのです。

次は採用側の時の話です。
就活して3年後に採用側に立った僕には、就活生の緊張がわかります。そして自己PRや志望動機がいかにして作られたかも分かります。採用する側の視点は“この子はうちの会社に合うのか”と“実際に来てくれるか”です。就活生と会社の相性を判断するには、就活生には出来るだけ普段通りに話してくれないと採用する側は“どんな子なのか”判断出来ません。
なので正直、自己PRや志望動機は殆どの場合どうでもよく、履歴書をみて趣味について聞いたりして、その人の人柄を必死に探りました。バイトなどよりも趣味にしたのは好きなことのほうが楽しく話してくれるからです。バイトだと「結果、私はこういうことを学びました。」と結局自己PRになります。就活で採用側が1番厄介なのは、準備された解答により、その人の“ひととなり”がわからなくことです。
履歴書から、就活生が話しやすいワードを選び、出来るだけその人の人柄がわかるようなトークや雰囲気作りをしました。

僕が担当したのは1次面接で、1回4人のグループ面接。週2回で1日4~5回,合計100人以上の就活生の面接をしました。採用する側として、自分の好みや持論は持ち込まず、“会社に合うか”または“この部署に合うか”という判断で面接をしました。
中にはめっちゃ緊張している子もいました。緊張しているからといって、不採用にすることはありません。採用する側は“その人のひととなり”がみたいので、必死に緊張をほぐすようにします。緊張している中で話が跡切れ跡切れだったとしても、そのせいで不採用になることはありません。

これはその時一緒にいた採用メンバーでの共通の意見ですが、“質問にちゃんと答えない人”と“就活生の仮面を被っている人”は1次面接で不採用にしました。
何故か。
“質問にちゃんと答えない人”は“コミュニケーションの取れない人”ということになり、話が出来ない、通じないというのは会社としても困りますから、不採用になります。
緊張しているのは分かります。自己PRを何回も練習してきたのはわかります。しかし、面接とはコミュニケーションの場です。練習してきた言葉だけで判断するなら、わざわざ対面で話す必要なんてないんです。書面で十分です。実際に会って話す。コミュニケーションをするということは、質問にちゃんと答える必要があります。
これは内気だとか緊張しいだとか、そういう意味ではありません。内気でも緊張していてもちゃんと答えてくれる人は沢山います。相手の話を聞く人かどうか、という判断です。
もちろん、緊張していることを考慮して、こちらは精一杯の努力をしました。

“就活生の仮面を被っている人”というのは、THE就活生の話し方をする人です。面接で普段のような話し方にならないのは分かります。それでも「絶対普段こんな話し方してないやろ。」とあからさまに作り上げているような話し方をする人は落としました。“ひととなり”が全くわからないからです。

面接はコミュニケーションです。
就活生は自分の話をしながら、社員の雰囲気をみて判断する必要があり、
採用側は相手の話を聞きながら、就活生の“ひととなり”を判断する必要があります。

また、1次のグループ面接は1人あたりの時間が限られていますが、長く時間を取ったからといって、その人に興味があるわけではありません。緊張していたら、ほぐすのに時間がかかりますし、話が盛り上がれば時間は長くなります。だからといって採用につながるわけではなく、盛り上がっても「この会社には合わない」と判断すれば不採用になります。
僕が就活生の頃には様々な憶測が飛び交い、その1つがこういった面接の時間でした。
「お前、結構色々質問されてたやん。これは受かったやろ。」とか、就活生の間でよく行われる会話ですが、採用する側に立ったとき、興味がある場合と、よくわからないから質問する場合がありました。

話が盛り上がっても採用に繋がらないのは、判断基準が“会社に合うか”と“採用したら来てくれるか”だからです。
もちろん、会社によって判断は違い、ちゃんと準備してきた自己PRが言えるかを基準にするところもあるでしょう。それは「ちゃんと準備してきたよね?」と就活に対する最低限の姿勢の確認だと思います。
練習ではTHE就活生の話し方が完璧に見えても、本番では異なります。
人を信用するのに、明らかに仮面を被っている人と、普段の部分が見える人、どちらを信用するでしょうか?

面接はコミュニケーションの場ですから、出来るだけ普段通りに話すことが大切だと思います。

次の記事で就活の話はラストですが、“大学受験と面接の違い”。
これだけ練習しても、就活の第一志望に受からないのはなぜか。という話をします。

それではまた。

化粧品研究者こまっきー

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