化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

お土産は美味しかったものを。

就活をしていた時に島根大学の子と知り合ったので、お互いの就活後にその子が大阪に来てくれたり、僕が島根に行って一緒に遊んだりしました。島根に行った時は卒業研究の真っ最中だったので、ラボへお土産を買っていきました。

当時はお金がないのは勿論ですが、バイトで稼いだお金は自分の趣味に使いたい、旅行先で使いたいという気持ちが強く、お土産は「なんか買って行かないと。」と思ってしまう空気感、誰も何も言ってないのに感じるお土産圧力が嫌で、お土産にお金をかけたくなかったので、25人いるラボ全員に1個ずつ行き渡るだけの数が入った、いちばん安いお土産を探しました。

お土産売り場でお土産を買おうと探している時のことを想像していただければわかると思いますが、25人ですから30個くらい入ったお土産というとそれなりの大きさの箱になります。
大体30個入りで3000円くらいがよくある相場でしょうか。
白い恋人を調べてみると、24枚入りで2073円、36枚入りで缶入りですが3456円でした。
数千円かけるのが惜しかった僕は、人数分入ったシュークリームを500円で買いました。
お土産売り場に並んでいる、常温で箱に入ったプチシュークリームです。

翌朝ラボに行って島根旅行の話をし、談話室にお土産のシュークリームとメモを置いて、研究を始めました。
昼過ぎにはみんな食べてくれたようで「美味しかったよ、ありがとう。」と言われ、「ああ、500円でもまあまあいけるんやな。」と思って夕方余っていたシュークリームを食べて、衝撃を受けました。
めちゃくちゃ不味かったのです。
シューはパサパサ、クリームは水と砂糖に寒天でとろみを出したかのようなシュークリーム。
美味しいはずがありません。
「美味しかったよ、ありがとう。」と言われたことと、気を使わせてしまったことに恥ずかしくなりました。

それ以降、お土産は無理に買わず、食べて美味しかったものを買うようにしています。
自分がお土産を買う相手は普段お世話になっている範囲の人だけなので、そのお土産くらいはちゃんとしたものを渡さなくてはいけないと思いました。
島根のお土産、あれは本当に良くなかったと反省しています。

台湾に一人旅に出かけた時は、行く先々のお店にあるパイナップルケーキを食べて、一番美味しかったパイナップルケーキをお土産に買いました。
ハワイに行った時は、ハワイのお土産といえばマカデミアナッツチョコが有名ですが、値段様々、種類がたくさんありました。
それらを試食して、一番美味しいと思うマカデミアナッツチョコを買いました。
当時勤めていた会社は町工場で、社員とパート合わせて70人のお土産となり、大学の時の25人とは倍以上の人数なので、一瞬「どうしようか。」と悩みましたが、島根お土産の惨事を思い出し、台湾の時もハワイの時も美味しかったものをお土産にしました。

これは旅行中、お土産の時間を取ったわけではありません。
自分用に買って帰りたいものを探しながらお土産を探す、または観光している間に美味しそうなものがあればそれを食べながらお土産のことを考えるといったふうにお土産を探しました。
お土産売り場にいって、お土産をどうするか考えるといったことはしませんでした。
それでもお土産にするなら台湾といえばパイナップルケーキ、ハワイといえばマカデミアナッツチョコがわかりやすく個包装であることが多いので、アイテムは決めて、どれを買うかを探しました。
会社のような団体のお土産ではなく、友達などの個人の場合はもっと自由に考えて、自分用に買うものの中でその友達が好きそうなものを買いました。
台湾だとドライフルーツ、ハワイだとクッキーでしょうか。
個人へのお土産は個包装を気にしなくて良いので、お土産幅が広がります。

旅行に行って、なにもお土産にするものがなかった時は買って帰りませんでした。
そして社内で土産話をしながら、「なんも買うものがなかってん。」と正直に話しました。

お土産を買うべきか買わないべきか、買ってこない若者をどう思うか?といった論争がありますが、経験から言うと、無理に買わないほうがいいです。
お土産を買うのも結構時間がかかります。わざわざお土産タイムを作り、お土産売り場で「あの部署は何人やから何個入りのお土産を・・・」というような探し方をすると、旅行の自由時間が減ってしまいます。

お土産は買うなら自分が美味しかったものを買う、買わないなら買わないくらいで割り切ったほうがいいと思います。
そして、買うために時間を作るというよりも、旅行中に見つけた美味しかったものをお土産にしたほうが、旅行も楽しめるしお土産も美味しくなります。

学生だけではなく、社会人になっても、お土産の予算は悩んでしまいます。
予算を考えて、自分の部署の分だけ買ったこともありました。
会社全員、70人にお土産を買った時は、10日間という長い休みを取ったことと、その間に僕が担当の新商品の生産が行われているにもかからず時差で連絡が取れないということで、社内に知れ渡っていることと、不在中にありがとうございますという意味を込めてお土産を買って帰りました。お土産ってこういう感覚でいいのかもしれません。

お土産は高くなくて良いのですが、箱に入ったお菓子は普段スーパーで買うものより値が張るため、必要な数を考えると、予算オーバーになることが多いです。
このGW後でも、僕のプチシュークリームのような経験をした方がいたことでしょう。
「あのお土産は失敗したな。」と思っている方は、このような考えでお土産を探してみてはいかがでしょうか。

化粧品研究者こまっきー

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