化粧品には“ノー◯◯”という言葉があります。
それは○○に当てはまるアイテムを“使わない方がいい、使う必要がない、使わないほうが肌がキレイだ”などという意味で使われています。
化粧品業界では“ノー◯◯”という言葉が一部で浸透していますが、その人にとって要らないなら使わなくていいんです。
それは化粧品だけでなく、なんでもそうでしょう。
包丁でキャベツの千切り出来る人が、千切り用のアイテムを買わないのと同じように、服に興味ない人がブランドものの高い服を買わないように、自分に興味のない、必要ないと思うものは、使わないし買わないと思います。
それが化粧品はどこか“使うべき”という先入観があるからか、“ノー◯◯”という言葉が生まれるのでしょう。
それで“ノー◯◯”を試してみる人もいるが、失敗すると肌が荒れてしまいますし、そもそも“ノー◯◯”のやり方を勘違いしている人もいます。
ここではそれぞれの“ノー◯◯”について、よくある勘違いや試してみる場合の方法などを話したいと思います。
まずは“ノースキンケア”です。
数年前に大学の研究所メンバーでBBQをしていたときに、後輩から「私スキンケアしてないんです。風呂上がりにワセリン塗ってるだけなんです。」と言われたことがあります。
僕が自社ブランドで化粧品を売っている話になった時に食い気味にスキンケアを使っていないと言われました。
なんとなく、押し売りされないように後輩は先手を打ってそう言ったのかもしれないなと感じました。警戒心の強い方やそういった経験が過去にある方からすれば、そこで売買の話をされたくなかったのでしょう。
もしくは単純に、スキンケア必要ないでしょ?という意味で“私はノースキンケア”であるというアピールだったのかもしれません。
僕は「それでいけるならそれでいいやん。」と答えました。
化粧品こまっきーのスキンケアは2つのアイテムで成り立っています。
こまっきーウォーターは化粧水や美容液で出来る水分の栄養補給、こまっきーオイルは肌表面の皮脂や角層の油分の栄養補給をして、肌を整えるスキンケアとなっています。
ワセリンは肌表面を覆うことで外からの乾燥対策になりますが、肌自身は潤いにくいです。
後輩がワセリンだけで肌がキレイなのは、自分で水分や油分の調節が出来ているからでしょう。ワセリンだけで問題ないのは、外からの乾燥対策だけでいいということです。
その人が合っていると思っている化粧品があるなら、それは良いことです。
僕は「それでいけるならそれでいいやん。」と答えました。
なので僕は「それでいけるならそれでいいやん。」と答えました。
ここで気になったのは「スキンケアをしていない。」というセリフです。
スキンケアというのは肌をケアすることであり、肌になにかを塗るだけで、立派なスキンケアとなります。つまり、ワセリンを顔に塗るということは後輩のスキンケアアイテムはワセリンです。スキンケアをしていないということにはなりません。
後輩のなかで顔にワセリンを塗るという行為がなぜスキンケアという認識がなかったのか不思議ですが、この考えの人は多いです。
スキンケアと書いてあるアイテムでなくても、何かを塗る時点でスキンケアです。
本当の“ノースキンケア”とは風呂上がりにタオルで顔を拭いて、そのままでいることです。
もし「スキンケアって本当に必要なのだろうか?」と思うのであれば、風呂上がりにタオルで拭いて、そのままで過ごしてみるといいでしょう。
その後、顔がカサカサしたり突っ張ったり、なにか気になることが無い人はノースキンケアで良いしょうし、何か肌トラブルが起こるのであれば、その人にスキンケアは必要だと考えられます。
ただしこれは肌が荒れる可能性がありますので、そのリスクも考えて試してみてください。
次に“ノーシャンプー”です。
これはシャンプーを使わずに、お湯もしくはシャンプーじゃないもので洗い流すというのが“ノーシャンプー”の定義みたいです。みたいですと言ったのは、“ノー◯◯”というのは化粧品の研究側からの発信ではなく、販売側の発信であると考えられるからです。研究者からは、1つの謳いであるとみています。
“ノーシャンプー”は結論から言えば、痒くならないならそれでいいと思います。
頭皮は顔や身体と違って毛が多いのでホコリや汗や皮脂など色々なものが溜まりやすい場所です。
掃除の時に使う箒をみると、先端よりも根元に向かった方がゴミが絡まっていて取りにくいと思います。箒ほどではありませんが、髪の毛がある分、顔や身体よりも汚れは落としにくいです。
痒くなるということは、洗い流すべきものが洗い流せずにいることで皮膚炎が起こっていると考えられます。お湯で流すだけで80%は洗えてるという話がありますが、考えてみると80%という指標はよくわからないです。それに20%の残りが原因で痒くなるなら、80%洗い流せても意味がありません。
お湯で洗えば髪の毛がしっとりするという意見がありますが、お湯のほうが髪の毛がしっとりするのもシャンプーよりも洗えてないので汚れも油分が流れていないだけです。
そしてたまにシャンプーすればいいというのが“ノーシャンプー”の発信で見かけることがありますが、それは単にシャンプーの頻度が減っているだけで、ノーであるとは言えないでしょう。
ノーシャンプーを謳うアイテムにクレンジングなるものがありますが、大抵はシャンプーと違う洗浄成分を使っているだけです。またはシャンプーと同じ成分であることをあります。
これに関しては「ノーシャンプー”でありたい消費者は洗浄成分を使いたくないと考えているのではないのか?」と疑問に思っています。
洗浄成分を使っている時点で、シャンプーがクレンジングという名前に変わっているだけではないかと思うのですが、この辺の言葉遊びはよくわかりません。
クレンジングの方が洗浄力が弱いという意味なのかもしれません。
ちなみに成分単体の洗浄成分の強弱だけでは刺激になるかどうかは判断できません。
シャンプーに配合される濃度も関係してきます。
頭皮は毛が多いのでシャンプーなどをつけた際にキレイに流しにくく、シャンプーやクレンジングが残ってしまうと皮膚炎に繋がる可能性があります。
シャンプーの基礎研究をしていたときに、洗い流しにくい洗浄成分の時にはいつも以上にしっかり洗い流すことを意識しないと、痒みを感じることがありました。洗浄成分は強さばかりが注目されていますが、すすぎの時に洗い流しにくいことも頭皮には刺激になるというのが僕の研究結果です。
美容室に行けばちゃんと時間をかけて洗ってくれますが、自宅で自分で洗う時はあそこまで丁寧にはならないでしょう。
こまっきーシャンプーでは洗い流しやすいことを意識して作りました。
“ノーシャンプー”でお湯で洗うだけをやる場合は、痒みなどの皮膚炎が無いかを気にしておく必要があります。泡がないと頭皮を直に擦ってしまいますので、指の強さも気にする必要がありますし、シャンプーを使う時よりも洗えないので、手間をかけてしっかり流さないと皮膚トラブルになります。
“ノーシャンプー”をやってみたい方はスキンケア同様、痒みなどの症状には気をつけてください。
シャンプーを使って、ちゃんと洗い流せているのに痒みが出ることがあります。
そういうことがあるので、“ノーシャンプー”という発信が生まれたのではないかと思います。
しかし、シャンプーだけではなくトリートメントも活性剤ですから、トリートメントが刺激になることもあります。
香りが刺激になることもありますし、他の成分が刺激に繋がっていることもあります。
「どの成分が刺激になっているのか?」は色々入っている中では特定できませんので、合う化粧品を探す必要があります。
ヘアケアをどうすれば良いか困っている方は、一度こまっきーのヘアケアをお試しいただければと思います。
化粧品は使うべきである。という先入観があるために、“ノー◯◯”という主張が生まれるんだろうなと思います。
ですがスキンケアしているのに“ノースキンケア”であると考えてしまうような勘違いしてしまっていることもあります。
「自分には必要なのか?」と疑問に思いながらお金を出すということが腑に落ちないと考える時もあるでしょう。
気になる人は一度、今回の話を参考に“ノー◯◯”を試してみてはいかがでしょうか。
ですが、くれぐれも慎重に行なっていただければと思います。
次回は後ひとつ、“ノーファンデ”について話そうと思います。
化粧品研究者こまっきー
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