先日、駅前で自転車と一緒に倒れているおじいちゃんを見ました。
「大丈夫かな。」と思って近寄ってみると、すでに女性の方が救急車を呼んでいるところでした。
その女性は電話で色々指示を受けている様子で、少し立ち止まった後、人手を必要としているわけではなさそうでしたので、僕はその場を離れました。
倒れているおじいさんはうずくまっているのではなく、顔から自転車に突っ込んで、そのまま自転車ごと倒れたような状態でした。
おそらく、急に意識が飛んだのでしょう。
高齢者は室内でも熱中症になりやすい。という話があります。
調べてみると、“高齢者は温度に対する感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかりやすい。”と書いてありました。
なんとなくそれは違うのではないかと思いました。
感覚が鈍くなることは事実ですが、だから室内で熱中症になるのではなく、暑すぎる日にエアコンを付けていないからではないかと思います。
僕の祖父母がそうですが、日中はエアコンを付ける習慣がありません。
祖父母の時代は家にエアコンがある、自分の部屋にエアコンがあることは殆どなかったと思います。なので冬にストーブを使うことはあっても、夏にエアコンを付ける習慣がないために、室内で熱中症になることがあるのではないでしょうか。
「暑いなあ。」とは思っているのです。
ただ暑いときにエアコンをつける習慣がないと、「暑いからエアコンをつけよう!」と考えないのではないかと思います。
数年前、テレビでは夏になると「エアコンをつけましょう!」と活発に報道しているのを見たことがあります。
今、僕の家でエアコンを入れていない部屋の室温は33-37℃ですから、そんな部屋にいたら、高齢者関係なく熱中症になりえるでしょう。
特に今は、子供でも熱中症になりやすくなっています。
僕が子供の頃は最高気温35℃や37℃でも、体育は外でやっていましたが、誰も倒れずに元気に動いていました。放課後の部活も3時間くらいやっていましたが、100人いた部員の誰も倒れていません。
体育の先生も部活の顧問も「しんどかったら言えよ。」と言っていましたが、おのおの頭から水をかぶったり、氷を口にしたり、周りの真似をして暑さをしのいでいました。
先生も部員も、しんどそうな部員がいたら声をかけて、早めに休ませるようにしていましたから、倒れる人がいなかったのでしょう。
学校というのは、独り立ちできるようになるための教育機関ではなかったのでしょうか。
独り立ちといっても、社会は人と人との繋がりで成り立っていますから、自分のちからだけでやっていくことは出来ません。独り立ちとは自己管理のことです。
その自己管理を学ぶ場所が学校ではないかと思います。
良くも悪くも集団での立ち居振る舞いを自然と学び、暑さや寒さに対する自己管理を自然と学ぶ。たとえ何かあっても先生という大人がいる。
熱中症で気分が悪くになっても、すぐに気づく大人がいて、保健室に連れて行ってもらえる。
すると「もっと水分取らなあかん。」とか「何もしてないときは木陰に入って休もう。」とか「帽子をかぶろう。」とか先生のアドバイスや自分の気づきから、対処方法を学んでいくことが出来ます。そして何より、「これが熱中症で気分が悪くなったときの症状なのか。」とひどい症状になる前の症状を知る事ができます。
いくら「熱中症で気分が悪くなったら、休みましょう。」と声掛けしても、あの気持ち悪さは実際に体験しないと想像がつかないでしょう。
学校なら先生がいますが、外で友達と遊んでいるときに気分が悪くなっても友達同士ではなかなか言えませんし、気づく大人がいません。
大人が見ているときは子供だけのときよりも無茶ができる、頑張れるという安心感があり、それが学校だと思っていました。
そういう安心感がある中で、社会や暮らしを、自己管理を学んでいくものだと思っていましたが、最近はそうでは無さそうです。
人は経験しないと気づきや学びがありません。暑さや寒さへの対応も経験していかないと身体は調節する術を学ぶことが出来ません。
身体は調節する機能は持っていますが、経験がないとその機能は働きません。
その機能が成長することもありませんので、経験が少ない子供は熱中症になりやすいでしょう。
高齢者だけではなく、大人でも仕事が忙しければご飯を食べることも忘れてしまうように、気温や湿度に気を使えなくなっていると思います。
なので温度湿度計を部屋に置くことをオススメします。
エアコンは26℃設定にしても、26℃をキープできるわけではなく、どんどん気温が下がっていきます。室温を一定にキープする方法は自分の部屋で実際に温度湿度計を起き、自分でコントロールする必要があります。
コントロールできれば、寝ている間に室温が下がらないように調節出来ますので、朝起きたときに身体がダルくなることが防げます。
エアコンは上手く活用しないと、体調不良を招きます。
室内の仕事でも今までよりも水分は多く摂るようにしましょう。
できれば感覚ではなく、魔法瓶にお茶を入れて、飲む量は把握出来たほうがいいです。
室内にいるときは冷たい飲み物ではなく、常温や温かい飲み物を飲みましょう。
夏バテ予防になります。
外に出ているとき、ずっと下ばっかり、地面ばっかり見て歩いていたら熱中症のサインです。
すぐに近くの涼しい場所に行って休むようにしましょう。
最近、結構下を向いて歩いている人を見かけます。
元気だったら自然と前を向いて歩いています。
身体がシンドいと、自然と視線は下向きになり、地面をみながら歩いています。
下をみて歩いていて、誰かとぶつかりそうになったら、それはもう周りをみる余裕も無くなっています。
7月よりも、8月と残暑の9月のほうが、下を向いて歩く人が多くなります。
暑くなりたては踏ん張れても、暑さが続くとだんだんバテていくのでしょう。
エアコンを上手く活用することや水分を多く摂ることは予防になりますが、症状の前兆の気づきにはなりません。
下を向いて歩いていないか?
これは熱中症になる前兆です。
これならば、高齢者でも子供でも感覚関係なく判断できると思いますので、外出するときは下を向いて歩いていないかを気にして過ごしてみてください。
-化粧品研究者こまっきー
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