「夏は肉や!」
これは2年前のお盆に家族が集まった時、姉が放った言葉です。
僕の実家では、正月は実家に集まるのですが、お盆はどこかに食べに行くことになっています。
誰かが行きたいところに行くことが多く、いつも姉たちが母と相談して決めてくれるので、僕はLINEで来る候補日の行ける行けないの連絡をして、当日その場の行くだけです。
2年前のお盆はホテルでランチバイキングでした。
実家は野菜中心食生活のため、長年の栄養のバランスの崩れによって僕の家族は肌が荒れやすく、季節の変わり目で体調を崩しやすいと考えています。
そんな中、姉は昔から元気で、肌がキレイでした。
「なんでやろう?」
同じご飯を食べているなら、家族全員肌が荒れやすく、季節の変わり目で体調を崩しやすくないと、野菜中心の食卓が影響しているというのは説得力に欠けます。
「姉が肌キレイで健康なので、ベジタリアンと健康は関係ないのでは。」と考えたこともあります。
そこで実家での食事ではなく、姉が選ぶご飯を考えてみました。
過去を振り返ってみると、姉は中学の頃はampm(エンピ)というコンビニでお昼ご飯を買うのが好きでした。家族でマクドに行ったことが無いくらい、親はファーストフードやコンビニのご飯に対して、悪いイメージしか持っていません。
ファミレスに連れて行ってもらったこともありませんし、ファーストフードは百歩譲ってモスバーガーでした。
そんな親が、なぜ姉が頻繁にエンピというコンビニでお昼ご飯を買うことを許していたのかは分かりませんでしたが、姉はしょっちゅうエンピでご飯を買っていました。
当時、エンピというコンビニでは店内に並んでいないメニューがありました。
調べてみると“とれたてキッチン”というもので、レジ前に貼ってあるメニューと一緒にオーダーカードが置いてあります。そのカードをレジに持っていくと、店員さんが冷凍食品を温めてくれるというものです。
メニューは幕の内弁当にミートソーススパゲティ、シーフードカレーなど色んな種類のお弁当がありました。
冷凍食品というと身体に悪そうですが、エンピは“着色料、保存料、化学調味料不使用”で冷凍食品を作っていました。
今でこそ、冷凍食品はかなり進化して色んなものがスーパーに並んでいますが、そこまで冷凍の技術が発達していない当時は、珍しい冷凍食品のメニューだったのではないかと思います。
そして“着色料、保存料、化学調味料不使用”ですから、母もオッケーを出したのでしょう。
姉はミートソーススパゲティやシーフードカレーが美味しいとしょっちゅう家で話していたのを覚えています。
「美味しそうやなあ、良いなあ。」と思っていた僕は食べたことがありません。
エンピは都会にしかなく、地元にはありませんでした。
大阪市内の中学に通っていた姉だけが食べれたご飯であり、野菜中心の食卓でも、姉はお昼にしっかり肉を食べていました。
姉が社会人になって、お弁当作るときでも肉の量を気にしていました。
お弁当を盛り付けたときに「今日ちょっと肉が足りひんな。」と野菜の量についてのコメントすることはなく、常に肉の量を気にしているようでした。
今でも時々姉の家に顔を出すと、
お昼はいつもチキンカツやコロッケなどの揚げ物を食べている気がします。
“肉を食べる”ことは小さい頃から習慣にしておかないと、大人になってからでは中々食べられません。身体が大きくなるように、身体の中の胃腸なども成長していきます。
成長するには経験が必要で、肉を食べていると肉の消化吸収が出来る身体になっていきます。
反対に肉を全然食べていないと、大人になったときに胃腸は成長過程で経験していませんので、肉を食べるとすぐに胃もたれを起こすでしょう。
ある程度慣れていくことは出来ても、子供の頃以上に成長できることはありません。
野菜中心の食生活は僕が小学生に入った頃から始まりました。
なので母のお腹の中にいるときから、野菜中心の食生活で育った妹は脂の乗った肉が食べれません。家ですき焼きをすると、赤身のモモ肉をしゃぶしゃぶして食べています。
すき焼きで美味しいのはロースや肩ロースなのに、ロースは食べれず肩ロースは1枚で充分だと言います。それも「肩ロースを1枚食べると脂で酔うから、他も食べれなくなる。」と言います。
すき焼きでモモ肉って考えられますでしょうか。
それも、もも肉でも2,3枚しか食べません。
これは身体が成長する過程で、胃腸などの内蔵が成長していないのだろうと考えています。
肌はタンパク質と脂質から出来ているので、こういうものが食べられない妹は、冬になると高校の頃から手はガサガサです。
僕はというと、中学高校共に食堂がありました。
母は基本お弁当を好みますが、姉がコンビニの日は僕もお弁当ではなく、食堂やコンビニでご飯を買います。
そんな日は週に1回はありましたので、食堂で唐揚げラーメンやカツカレーなどガッツリしたものを食べていました。
部活の練習後や、他校での試合のときにはコンビニでガッツリしたご飯を買ってコンビニ飯を食べていました。
大学の頃は、お昼はずっと食堂だったので、そのへんで少しは食事のバランスが取れていたのかもしれません。
王将のアルバイトを始めてから、肌がキレイになり、ニキビが出来にくくなったことには驚きました。
野菜中心の方が肌が綺麗になると思われていますが、行き過ぎるとタンパク質や脂質が足りなくて肌が荒れます。王将でバイトをして、脂っこい食事や肉を週4で食べるようになって肌がキレイになったという実体験から、「肉と脂は必要だ!」と体感している。
最近読み直している有機化学の基礎本でも、大豆以外の植物食品では必須アミノ酸のどれかは必ず不足すると書いてありました。
食品栄養学の本を読んでも“バランスが大事”とちゃんと書いてあります。
SNSでは量を事細かに書いてありますが、量はその人の体格や1日の活動量で大きく変わってくるでしょう。
大学生になってから家での食事はかなり減って、王将で脂っこい食事を食べるようになって、肌がキレイになりましたが、それでも二十歳になってからでは遅かったようです。
結局は社会人なりたてで強烈な精神ダメージがあって、顔が腫れがあるほどのアトピーが発症しました。
精神ダメージがあっても、肌に影響しない人は食事のバランスが取れているのだと思います。
反対にすぐ肌が荒れる人は食事のバランスが偏っていると考えられます。
偏った食生活が長期間続くと僕みたいに治療に時間がかかりますので、ちょっとしたことで肌が荒れる人は食事バランス、何かを減らしていないかを気にしてみてはいかがでしょうか。
僕も姉のように食堂などに行っていたのですが、それでは足りなかったのでしょう。
子供の場合、男の子の方が体調を崩しやすいことや、成長すると体格もどちらかというと男性の方が筋肉質ですから、男性の方が食事の影響は受けやすいのかもしれません。
「夏は肉や!」
2年前のホテルバイキングで姉はそう言いながら、肉を頬張っていました。
僕はお腹いっぱいで「ちょっと取りすぎたな」と思っていると、僕の皿の上に乗っていたBBQチキンを「食べたろか?」と言って平らげました。
今年のお盆前に姉の家に顔を出した時、姉が「今年のお盆の集まりは子供産まれたとこやし、暑いし行かへん。」と言っていて驚きました。
食べるのが好きな姉が食事に来ない?
姉もとうとう食べれなくなってきたか?
ちょっとだけ心配になった僕でしたが、当日、レストランに行くと姉が座っていました。
やっぱり食べたいから来たようです。
夏の疲れはこれから訪れます。
夏真っ只中よりも、涼しくなりそうでならない残暑が一番堪えます。
そんなときはアッサリしたものを食べたくなり、アッサリが数日続いてしまうことがある人もいるでしょう。
僕も2日連続アッサリだった日がすでにあります。
それでも元気に活動するには、しっかり食べないといけませんので、
「夏は肉や!」という家族で一番元気な姉のお言葉を忘れないように残暑を過ごそうと思います。
化粧品研究者こまっきー
↓こちらへどうぞ↓