化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

めっちゃさっぱりしてるのに、髪の毛がキレイになるヘアケア。

化粧品こまっきーのヘアケアを初めて使ったときは、ビックリすると思います。
それは仕上がりもそうですが、シャンプーとトリートメントを流したとき結構さっぱりしているからです。

シャンプーは石鹸と同じように洗う活性剤が入っているので、石鹸で髪の毛を洗うとバシバシになるように、洗い流せばバシバシするはずです。しかし実際はそうではなく、シャンプーを洗い流しても髪の毛はバシバシにはなりません。
それは少し前ならシリコーンやカチオンポリマーを入れて、バシバシにならないようにしていました。カチオンポリマーとは、トリートメントに入っているカチオン活性剤のより、ちょっと大きいもので、トリートメント(仮)のような働きをします。
トリートメントほど髪の毛の手触りを良くする効果はなく、洗い流した後の感触を少し良くするだけの成分です。
たまにシャンプーにも、トリートメントのカチオン活性剤が入っている商品もあります。
最近はノンシリコーンシャンプーですので、カチオンポリマーはシャンプーの感触をよくするためには無くてはならない成分となっています。

ノンシリコーンシャンプーと一緒に流行したアミノ酸系のシャンプーですが、これは必然とも言える流れです。シャンプーの感触を良くするのに、シリコーンが使いにくくなると、カチオンポリマー頼みになります。しかしこのカチオンポリマーが効果を発揮するには条件があります。ラウレス硫酸ナトリウムなどの活性剤は条件の幅が狭く、カチオンポリマーによる感触改良効果はあまり期待できません。なのでシリコーンを配合していました。
アミノ酸系活性剤は、カチオンポリマーの効果が発揮される条件の幅が広いです。つまり、洗っている間にカチオンポリマーの効果が持続するので、ラウレス硫酸ナトリウムよりも毛髪にカチオンポリマーが沢山吸着します。
なのでアミノ酸系のシャンプーはノンシリコーンでも洗い流しによる指通りがいいのです。

「ラウレス硫酸ナトリウムはイメージが悪い。だからアミノ酸系のシャンプーを作ろう。」が一般的な印象だと思います。
しかし研究者側からすると、「ノンシリコーンなら、アミノ酸系の活性剤で作ろう。」と考えるのではないかと思います。

そういう僕はラウレス硫酸ナトリウムを使っています。
理由はいくつかありますが、1つは洗い流しやすいからです。
シャンプーで髪の毛を洗った後、すすぎ残しがあると、後々頭皮が痒くなります。
洗顔や身体を洗うときと違って、頭には髪の毛が沢山ありますから、身体の中では一番洗い流しにく部分です。
美容室でのシャンプーなら美容師さんがしっかり流してくれますが、家であそこまで丁寧にすすぐ人は少ないでしょう。
また、活性剤による刺激面ですが、僕自身はアミノ酸系活性剤の方が頭皮の痒みを感じました。この原因がアミノ酸という肌なじみが良い成分であることが原因なのか、すすぎにくく、すすぎ残しがあることが原因なのか、または活性剤そのものが合わなかったのか分かりませんが、僕自身がアミノ酸系活性剤で頭皮が痒くなりました。
シャンプーは洗うことが第一です。
洗えて、キレイに流せて、刺激になりにくいのが一番だと考えているので、ラウレス硫酸ナトリウムを採用しています。

刺激でいうとラウレス硫酸ナトリウムの方が刺激があるようなイメージがありますが、某大手の資料ではどちらも同じくらいの刺激データが出ていました。
新しい資料には載っていないので、その資料は捨てずに持っておけばよかったと思っています。
ラウレス硫酸ナトリウムは泡立ちやすく、アミノ酸系活性剤は泡立ちにくいので、一般的にはアミノ酸系活性剤の方がシャンプーに含まれる活性剤の濃度は濃くなります。刺激の強さが同じなら、濃度が濃い方が刺激は強くなるのではないかと、僕自身の実体験以外に、そういったデータからもラウレス硫酸ナトリウムを採用しています。

ラウレス硫酸ナトリウムを採用していますが、こまっきーシャンプーはノンシリコーンです。シリコーンを配合すると、トリートメントの効果が薄れると感じています。シャンプーの指通りは良くなっても、トリートメントを塗布するときに、シャンプーに配合しているシリコーンが邪魔をしているように感じました。これはカチオンポリマーも同じです。カチオンポリマーの効果が出れば出るほど髪の毛にカチオンポリマーが付着するので、トリートメントのカチオン活性剤が付着する場所は減っているのではないかと考えています。
実際、アミノ酸系のヘアケアを使うと、シャンプーの後の指通りとトリートメントの後の指通りがあまり変わらないと感じたことがある人は多いと思います。
シャンプーは洗うためのアイテムです。しっかり洗って流れて、その後のトリートメントにちゃんとバトンタッチしなくてはいけません。髪の毛を整えるトリートメントの効果を最大限に発揮するためにも、ラウレス硫酸ナトリウムでノンシリコーンのシャンプーなので、こまっきーシャンプーはさっぱりしています。
人によってはシャンプーを流した後はギシギシすると感じるでしょう。
しかしヘアケアはシャンプーで終わりではありません。
僕は、シャンプーの洗い上がりはトリートメントの為にもこれくらいが丁度いいと考えています。

こまっきートリートメントも人によっては洗い流した後、さっぱりしていると感じます。
それはこまっきートリートメントでは内部の栄養補給をメインにしているからです。
トリートメントで指通りを良くするばかりでは、使い続けたときに髪の毛が重たく感じます。
また髪の毛は何もしなくても時間が経てば痛んでいくので、指通りは悪くないのに、なんか髪の毛の収まりが悪くなります。
ヘアケアで出来ることが限られていますが、トリートメントでは内部へのケアを重視しているので、こまっきートリートメントを洗い流した後でもさっぱりしていると感じると思います。そして内部のヘアケアを最大限に発揮するためのこまっきーシャンプーのさっぱり感です。
内部が整っていれば、ハリがあってまとまりのある髪の毛になります。
こまっきートリートメントではハリがあってまとまりのある髪の毛になるような内部ケアの成分を配合しています。

僕が研究をするときに意識しているのは“必要なものだけを。シンプルに濃厚に。”ということです。同じようなアイテムがいくつもあってもしょうがないですし、反対に分けたほうがいい効果を一緒にしてしまうのも良くないです。
なのでこまっきーシャンプーでは洗うがベースで、こまっきートリートメントは補うがベースです。どちらも補うことや表面の指通りを良くする成分も入れていますが、ベースの効果を損なわないように作っています。

洗って、補えば、あと足りないのは表面の指通りのケアです。
こまっきーヘアミルクは表面の指通りに特化したアイテムです。
シャンプーとトリートメントで内部のケアをしたので、ヘアミルクには内部ケア成分は配合していません。内部ケアの成分は時間が経つとベトベトしたりギシギシしたりと指通りが悪くなる成分もありますので、ヘアミルクに入れると後々指通りが悪くなります。
また「ヘアオイルは作らないの?」と聞かれることもありますが、ヘアオイルでは重たくなりすぎます。内部ケアの成分にはオイルの成分もありますが、ヘアオイルを仕上げに使ってしまうと、髪の毛が重たくなってしまいます。そのオイル成分はこまっきートリートメントに配合しています。
ヘアオイルはツヤと重たさを演出してくれるという点では、ヘアワックスやヘアバームのようにスタイリングのアイテムとして使うのが良いと思います。
こまっきーヘアミルクはキューティクルを整えて表面の指通りを良くするアイテムですので、重たくなることはありません。
どうしても毛先のパサツキが気になる方は、スキンケアのこまっきーオイルを付けてみてください。

こまっきーシャンプーで洗い、こまっきートリートメントで補い、ヘアミルクで整える。
それぞれアイテム別で役割を明確にすることで、効果の重複が少ないため、使い続けてもベトッと重たくならないようにしています。
さっぱりしているのに、髪の毛は広がらず、かといってペッタンコになるほど重くなく、ふんわり感があるのに、しっとししている。
そんな仕上がりになると思います。

さらっとふわっとしているのに、しっとり柔らかい髪の毛。
髪の毛が整っている状態とは、さっぱりでもしっとりでもなく、この全てが必要だと思います。
そうなるように作ってみたこまっきーのヘアケアを是非一度、使ってみてください。

化粧品研究者こまっきー

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