熱中症対策に冷やす場所と言えば、首を想像するでしょう。
他にも脇や股関節などがあげられますが、最近では手のひらも有効だと言われています。
手のひらにはAVA血管という血管があり、体温調節をしています。
首の付根を冷やすことで太い血管が冷やされて、全体的に冷やされる従来の方法とは別に、体温調節する血管を冷やすことで、熱中症による熱のこもりを解消するというやり方だそうです。
このAVA血管は手以外にも、足の裏や顔にもあります。
更年期障害や自律神経系の疾患、アトピーなどで手足が火照る人はこのAVA血管による体温調節がうまいこといってないと言われています。なのでちょっと動いたときに顔が火照ったり、夜寝るときに手足が火照ると言われています。
全体的に熱がこもっているのであれば、手足だけの話ではないのでAVA血管だけが原因ではないのですが、「何故手足だけ、顔だけ。」という疑問の1つの答えとなります。
火照りだけではなく、体温調節ですので、冷え症の手足の冷えもAVA血管によるものだと言われています。
調節出来ていないので熱が逃げてしまい、手足が冷えてしまう。
なので「顔や手足の冷えや火照りはAVA血管の治療をすれば解決する。」と単純な話であれば、これだけ多くの人が困ることも無いでしょう。これも一節で、そもそも脂肪や肉のない人は熱が逃げていきやすいです。
以前、「脂肪は肌の柔らかい防御で肉は硬い防御なので、両方必要である。だから肉も油も取らないといけない。」という話をしたとおり、それらが足りない人は寒い冬に身体に熱を閉じ込めておくだけの鎧が足りないです。
こういうとき、高齢者をみると分かりやすいです。
元気に動けている高齢者の方はちょっとぽっちゃりしています。
歳を重ねると、新陳代謝が落ちていくので、筋肉も減ります。するともう一つの鎧である脂肪が必要になります。
僕たちは体温を一定に保つ動物ですので、体温が一定に保たれる身体であればあるほど、元気に動けるのでしょう。
タイトルではわかりやすくゴッツイと表現しましたが、そのゴッツイAVA血管は、手足の他に顔では耳やまぶた、鼻、頬、唇に通っています。
耳や鼻、頬というのは、顔が火照ったときに赤くなる部分です。
まぶたは良く腫れやすい部分ですので、それらの腫れの原因は炎症だけではなく、AVA血管の体温調節が関与している可能性もあるでしょう。
手は手のひらで、足は足の裏だけなのに、顔にはいっぱいAVA血管による体温調節機能が備わっています。
例えばAVA血管が通っている、鼻や頬、唇を覆うとどうなるでしょうか。
熱は身体から逃げていかず、顔に熱がこもります。
顔に熱がこもるので、汗と同じように肌から熱と一緒に水分を飛ばそうとしますが、覆われているので、湿度は高くなり肌の水分が過剰になります。
水分が過剰になって、だいたい4時間くらいで肌の構造に異常が現れます。
角層が膨張し、肌の構造が崩れます。肌のバリア機能が壊れます。
そして血管は部分的ではなく、身体全体に広がっています。
AVA血管も手足の裏まで広がっていますから、顔で起こった熱のトラブルは手足の先まで広がっていきます。
「夏は暑いし仕方がない。」と思っていても、秋も冬もそのカサカサが治らないことがあります。それも乾燥のカサカサではなく、熱があるカサカサ肌です。
身体は癖を作るのが好きです。歩く癖、困ったことがあったら頭の触る癖、考えるときに上を向く癖。そして、一定の場所に熱をこもらせてしまう癖です。
「そんなもん、ないやろ。」と思うかもしれませんが、なんかあると一定の場所ばかり肌があれると思います。同じ場所ばかりに身体の異変が起こることがあると思います。
なぜ同じところばっかりなのでしょう。
そこだけ炎症を消す力がないのでしょうか。
そんなにピンポイントに？
すぐ隣はキレイな肌で、「じゃあその隣から炎症消す力こっちにきてよ！」って思うくらいに慢性炎症は同じところばかりで、それが地味にどんどん広がっていきます。
なんか癖があるようにしか思えないです。
ちょっとパッと、炎症が起こってしまった分には身体は何も気にしないです。
でも何回も、もしくは何日もずっとそこに熱が居座り続けると、それが癖になります。
その癖が慢性炎症の治りづらい原因だと僕はそう考えている。
癖というのはなんでもそうだが、治りづらいものです。
長期的に働きかけないといけません。
頬にはゴッツイ血管が通っています。
体温調節とは、暑い夏も寒い冬も同じ体温をキープしなければならない僕たちにとって、体温調節＝生きると同じくらい大切なことです。
子供は成長過程で体温調節を含めさまざまな生きる力を身に付けていき、大人は身につけた力で、健康を維持して生きていきます。
癖がどんなに恐ろしいものか、ここ10年近くに及ぶアトピーの治療で実感しています。
ここでは日々の生活が美容に繋がる。という考えで日常についてお話しておりますので、今回は顔や手足にあるAVA血管の話をしてみました。
化粧品研究者こまっきー
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