化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

避ければ避けるほど、弱く脆くなっていく。

人の身体には様々な機能が備わっていますが、経験をしないとその機能が発達することはありません。
人は生まれてすぐに様々な気温に対応出来るのではなく、成長過程で身につけていくものだと思っています。子供が風邪を引きやすいのは身体が未熟であるからと言われていますが、それは目で見える体の部分ではなく、体温調節など目には見えない部分も含まれています。

ということは健康に生きていくには、子供の頃に暑い夏も寒い冬も経験して、色んな気温下で体温調節が出来る身体づくりをしておく必要があるでしょう。
いくら技術が発達し、ネットで様々なことを知ることが出来るようなっても、僕たちが実際にご飯を食べる場所はリアルにあります。ゲーム内でご飯を作って食べても、お腹は満たされません。それが出来るようになれば、まさにマトリックスの世界です。

昔と比べて減った行動の1つに、歩くことがあります。
自分には考えられませんが、江戸時代は江戸から京都や大阪まで歩いていました。
京都から大阪間を歩くのも考えられないのですが、今なら新幹線で1時間半で行くことを選択する距離を歩いてました。

2021年の冬アニメで平家物語がアニメ化されました。
面白そうなので見ていると、京都から神戸まで歩いているシーンがあり、「ホンマに?」と思いました。僕には「神戸に都を移す。」といって歩いて神戸へ行くことが信じられないです。
平家物語のことを詳しく知らず、その後山口県で壇ノ浦の戦いのシーンが描かれると「なるほど。京都→神戸→山口流れやったんか。なんで京都から急に壇ノ浦の戦いで山口県が出てくるのかと思った。」と学生の頃に習った壇ノ浦の戦いの疑問が解決しました。
途中で船を使っていましたが、殆ど徒歩のシーンで、やっぱりそんな距離歩くなんて、「どうかしてるぜ。」と思います。
今ならそのまま北上して、三田の方に行くだけでも十分雲隠れ出来そうです。

そんな時代を経て、人は歩く以外の移動手段を模索していきました。
歩くよりも自転車になり、
自転車よりもバイクになり、
バイクよりも車になりました。
車よりも電車、新幹線、飛行機、と色々移動手段ができました。

沢山の移動手段は歩くよりも早く移動することが出来るようになりましたが、身体を動かさなくなったので、筋肉が衰えました。
身体は正直で、使わない機能は衰退していきます。
「使わないなら、要らないね。」と筋肉を作ることを減らしてしまいます。

自転車くらい、電動じゃなくて自分で漕がないと、身体は弱ってしまいます。
自転車で移動する場所は地元に限られているでしょうから、それくらいの移動すら筋肉を使わないようになると、「その人は歳を重ねたときに、今の高齢者のように元気に動けるのだろうか。」と思います。

今の高齢者が元気に動けるのは、僕たち以上に身体を動かしていたからでしょう。
何をするにも歩いたり、ときに走って移動し、幼少期に自転車はなかったと思います。
僕の祖母も「学校まで走って通ってた。」と話していました。
営業マンは足で稼ぐと言われるほど、昭和のサラリーマンは今よりも身体を動かしていたことでしょう。主婦も毎日掃除や洗濯をしていたりと生活で機械に頼る場面が少なかったと思います。
子供の頃から歩いて走って移動して、社会人になっても体を動かし続けていたからこそ、今の高齢者は元気に動けるのだと考えています。

自転車は10回漕ぐだけで力を使い果たすわけではなく、何十回何百回と漕ぐということはインナーマッスルです。
筋肉を大きくする筋トレのようなものではなく、インナーマッスルの部分です。
しかしなぜか、自転車は足が太くなると言われています。
競輪の選手が足が太いからかもしれませんが、競輪の選手ほど自転車を漕ぐわけではないのに、足が太くなるのが嫌で電動の自転車にする人もいるらしいです。
「いや、筋肉を使わないと筋肉が脂肪になるから、逆やと思うねんけどな。」
と僕は思っています。

食事も避ければ、体は弱くなります。
とくに子供の頃が大事ですが、子供の頃に肉や脂を食べておかないと、大人になってからでは胃がもたれて、食べられません。
身体の成長とともに胃腸も成長し、その成長段階で胃腸は処理の仕方を学びます。
米の消化と吸収、野菜の消化と吸収、特に重たいのが、肉や脂の消化と吸収。
これらを食べて学んでいくことで、胃腸はどう働けばいいのかを学習していきますが、
食べないと方法がわからず、子供の頃に学習していないと大人になったときに胃もたれをします。
避けた結果、弱い胃腸が出来上がりました。
ベジタリアン真っ只中で成長した妹は、油ものが全然食べられず、
すき焼きも赤身を少し、ロースを1枚食べたら「もうええわ。」としんどそうな顔をします。
肉と脂を摂取できないので、年中乾燥肌です。
“好き嫌いせずなんでも食べる”
大人になってから、これは間違っていなかったのだと気づきました。
とりあえず何でも食べれるのが一番です。

高齢者に花粉症が少ないのは、自然が近くにあったからだという考え方があります。
今の街にも木や草は生えていますが、数が圧倒的に違います。
そして、いつも触れていたので、草木や花の成分とは免疫が出来ているのです。
免疫とは、色んな経験をして色んな軍隊を身体の中に作ることです。
殴る兵士、刀を持った兵士、槍を持った兵士、銃を持った兵士、
そこから、大砲やミサイルへと発展していく。
はじめから身体に備わっているのではなく、
はじめは何もなく、触れて経験することで、必要な兵士が備わっていきます。
体には色んな兵士を作る仕組みはありますが、経験がないと、免疫は育たず、色んな兵士は生まれません。

体はシンプルかつ複雑に出来ています。
体には機能が備わっていますが、使うかどうか、活性化されるかどうかは自分次第です。
必要ならそれに対応する力をつけるし、要らないならバイバイします。
身体の中は忙しいので、必要ないことを現状維持することはしません。
身体を動かして筋肉を使ったり、色んなものを食べたり、色んなものに触れていると、
身体は必要だと思って、対処し、強くなっていきます。

身体を動かして体力が増え、色々食べて胃腸がされ強化され、色々触れて免疫はたくさんのバリエーションを持つようになります。

色んな経験が身体を強くします。

便利は結果的に、避けることになります。
ほんと、ここ数年で便利が急成長しました。
ほんの数年前、ケータイでポチポチとメール送ってた頃は、もっと歩いていました。
マップもこんな風に見れないから、行きたい場所付近をウロウロしたりしていました。
家に固定電話があったので、小学生でも電話に出て丁寧に対応出来ていました。
営業の電話でも断る術を身につけており、それは大人になってから嫌な相手と遭遇した時、どう上手く断るか、どう上手く距離を置くかの練習になっていたでしょう。
一人一人が携帯電話を持つようになり、固定電話が殆ど鳴らなくなった時に小学生だった妹は、固定電話に出て上手に対応することが出来ませんでした。
僕らなら大人のフリをして、営業の電話でも茶化したりしていたのですが、そういう余裕は全く無かったです。
妹が小学生の頃、親戚からの電話でもあたふたしているのを見て「こんなんで大丈夫か?」と思いました。

便利になると、検索すれば出てくるから、考える力も無くなります。
考える力が無くなれば、検索で答えを探そうとします。
最近では検索もせずに勝手に出てくるオススメから答えを見つけます。
それではビジネスを仕掛ける側の思うツボです。

便利なものは悪影響だけではなく、上手く活用すれば自分の健康を維持し、元気に活動できる良いものです。
ただ、便利に飲まれてしまうと悪影響となります。
便利なものがたくさん増えた今は便利とのバランスを考えて、なにか避けすぎてはいないかと確認しなくてはいけません。
僕たちは自分で、どの便利を選ぶかを選択していかないと、弱く脆くなってしまいます。

化粧品研究者こまっきー

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