化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

学んだ全てを混ぜていくこと。

学校の家庭科で、おそらく全員が学ぶであろう、栄養素のことは覚えていますか?
炭水化物、タンパク質、そして脂質。これら3つを5大栄養素と言い、ビタミン、ミネラルを含んで5大栄養素と言います。
3大栄養素は特に重要でそれに比べるとビタミンやミネラルは少量だけれど必要なものです。

また、炭水化物=米や小麦ではなく、米や小麦には脂質やタンパク質、ビタミンやミネラルも含まれていると学んだはずです。
タンパク質=肉でも、野菜=ビタミンやミネラルでもなく、それぞれに主要な栄養素はありますが、どれにも色んな栄養素が含まれています。
そして「バランス良く食べることが大切である。」と、先生は話していたはずです。

学校で学んだことを踏まえて、ダイエットしたい時を考えてみましょう。
まずはバランスを取りながらどうするかを考えるはずです。
間違っても、炭水化物を抜くことはしないはずです。

大学が理系の生物または化学系の学部だった方は有機化学や生化学、代謝学で更に深く勉強しているはずです。
体は普段は炭水化物を体のエネルギーに置き換えていますが、炭水化物や糖が足りなくなると、体にあるタンパク質や脂質をエネルギーに変えます。
ここで「え、じゃあ炭水化物抜いたら、脂肪減るやん!」と思う方は、大学の本を読み直してみてください。
脳には脂肪から変換されたエネルギーは使用出来ません。炭水化物が足りなくなると、体にあるタンパク質である筋肉をエネルギーに変換します。炭水化物ダイエットをして1,2日で急に痩せるのは、蓄えられていたエネルギーが使い果たされて脱水が起こることと、脳を動かすために筋肉をエネルギーに変えたことで、体重が減っています。

筋肉が減ると、単純に体脂肪率が増えます。
基礎代謝は下がります。
なので食事の量を元に戻すと、以前よりも太ってしまいます。
ここでは分かりやすくエネルギーと書いてありますが、教科書を読むとATPとかグリコーゲンとか脂肪酸と書いてあります。

生物や化学系の学部に進んだ人は大学1年生の時にこれを学んでいるはずです。
だったら、自分はダイエットをするときに炭水化物ダイエットであったり、なにかばっかり摂取するという極端な食生活はしないはずです。
そして周りの友達がやろうとしていたら、止めるはずです。
ですが、代謝学を学んだはずの女性でも炭水化物ダイエットをしています。

肉が身体に悪いという説があります。
昔の人は食べてなかった。
欧米食の普及と共にアトピーが増えたのだから、肉は体に悪いと。
では、3大栄養素のタンパク質はどうするのでしょうか?
肌のタンパク質といえばコラーゲンを思い浮かべると思います。
そのコラーゲンを作ってるのは沢山のタンパク質です。
コラーゲンというタンパク質をタンパク質が作っているのです。
HSP47というタンパク質がコラーゲンの3重螺旋構造を作っています。
成長期や手術後など病気を患った時は、いつも以上にタンパク質が必要だと言われています。

アトピーがひどいときは炭水化物を抜けという話もあります。
体が弱っているからアトピーになっているのに、体を動かすために必要なエネルギーを食べないと、回復しないのではないか?と僕は考えます。
先ほど話したように炭水化物を抜けば、筋肉は減り、ますます病気になりやすい体になるでしょう。
おそらくこれは、食べたら体の中で消化吸収の動きが始まるので、体の中で熱が放出されて体が熱くなって痒くなることを防ぐためではないかと推測しています。
しかしそれは仕方ない部分ではないでしょうか。
結果の痒くなるという点だけを見て、「だから炭水化物を食べないほうがアトピーは改善する。」と考えるのは危ないと思います。

食事関係は誰しも関係してくるからか「あれを食べると体に良い。」と、色んな情報があります。
そのとき、まずは自分が過去に学んだ基礎を思い出し、調べ直して、基礎を基準に考えれば、「この情報はおかしい。」と気付ける情報が多いです。
しかし実際は調べもせず、基礎の5大栄養素もバランスのことも忘れて、「これが良いよ!」というオススメにつられてしまいます。
そして食事が偏っていき、体調を崩しやすくなり、肌も荒れやすくなります。
自由に情報が羽ばたく世界に、基礎を柱に考えることは本当に大事です。

自律神経が大事で自律神経さえ整えておけば、食事もなにも関係ないという話もあります。
そうしたら人はせっかく勉強した食事の事も忘れて、自律神経の事ばかり考えます。
そんなんおかしいはずなのですが、「なるほど!」と思ってやってしまいます。

自分に「リラックスしろ!」と頭に念じてみてください。
おそらく誰もリラックスできないでしょう。
「自律神経よ、整え!」でもいいです。
「ここをタップしたい。」と思えば、スマホの画面を簡単にタップすることが出来ますが、自律神経は出来ないのです。
これはなにも難しい話ではなく、普段の何気ない日常の私たちの話です。
タップは簡単に出来るのに、自律神経のコントロールは全く出来ないことからも、自分でコントロール出来るものではないことが分かると思います。

自分の気持ちの変動が自律神経に反映されることはあっても、自分の意思通りにはなりません。
体の中はそういうもんでしょう。
「おやつが食べたいからお腹空け!」と命令しても、体は全く言うことを聞きません。
だから僕は自律神経をコントロールしようとするのではなく、気にかけることが大事だと思っています。

体は無理があってもなんとか処理しようとし続けます。そうじゃないと生きていけませんから、無理をするのですが、その時は自身にも何かしらの不調を感じるはずです。
しかし、それが続くと不調であることに慣れてしまい、慢性疾患や持病となります。
夜更しなどの自分で防げる部分は自分でコントロールし、上司の愚痴とか防げない部分は続くようであれば、対処法を考えなくてはいけないでしょう。
嫌なことはゼロにはなりませんが、それが自分にとってかなり負担になっているのであれば、避けないと身体がダメになってしまいます。
もし自律神経を気にするのであれば、そういった目に見えない不調を自分で感じ取って無視しないことでしょう。

食事にしても、自律神経にしても、今までに学んだ基礎をベースに考えれば、情報の判断は出来ます。自律神経の話は今まで経験として学んできたことの基礎になっている部分です。
僕たちは学校の勉強だけではなく、人とのコミュニケーションなどの経験からも学んでいます。
せっかく学んできたのですから、新しい情報を知った時は学んできた、経験してきた過去を参考にしないといけません。
そうやって知識と経験を積み重ねていくからこそ、大人は子供よりも正しい判断が出来るのです。

学んで、実践して感じたことも、新しく学んだことも全部混ぜて考えてみる。
新しい情報をそのまま取り入れるのではなく、今まで学んできたことを踏まえて、良し悪しを判断してみてください。

化粧品研究者こまっきー

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