先生に向いているか向いていないかの基準は、苦労せずとも成績が良かったか、苦労して良い成績を取っていたかだと思います。
苦労せずとも、それなりの勉強で成績が取れていた人は、なぜ他の人がそんなに苦労しないと点数が取れないのか分かりません。「授業聞いてたらだいたい分かるやん。」と思うわけです。
自然と、先生が話す内容を要領よく整理していけるからこそ、そんなに頑張らなくても成績がいいのです。
そんな人に「どうやってい良い成績を取るの?」と聞いても参考になる答えは返ってきません。
これは学生の頃に皆さんも経験があると思います。
全然勉強してる風でもないし、色々聞いてみても本当に対して勉強してなさそう。
実際に放課後は僕と遊んでいるし、次の日に漫画の話ができているあたり、家に帰ったら漫画を読んでいるだけっぽいのに、なぜか成績が良い子。
全く勉強をしていない子と比べると、勉強はしているとは思うけれど、なんか勉強時間と成績が一致しない子。
そういう子に対して「なんでそんな成績が良いのか?」もしくは「悪くないのか?」と不思議に思ったことがあると思います。
そういう子は感覚的に良い成績を取る要領を得ているのだと思います。
テストに出そうな部分や重要な部分を自分のノートの中からピックアップするのが得意で、数学などの問題に対しても、当てはめるべき公式が閃く。
それなりの勉強でそれなりの成績が取れる。
反対に苦労して良い成績を取っていた人は、ある意味で要領が悪いです。
同じ授業を聞いていても、どこが重要で、どういう風につながっていて、前回習った内容と合わせて。。。と授業を整理して覚えることが苦手なのでしょう。
もしくは整理の仕方が間違っていることもあります。
そういう子の成績が良い場合は、どうやったら成績が良くなるのか色々試行錯誤をしています。単語帳を作ってみたり、本屋に行って英単語の本を買って赤いシートで隠して覚えようとしてみたり。
授業中のノートの取り方を考えたことがあるかもしれません。
人並みの勉強時間では良い成績が取れなかったという経験は、人に教える時に「じゃあこうしてみたら?」とアドバイスに繋がります。
それ以上に、成績が伸びなくて悩む子の気持ちが分かります。
これは勉強だけではなく、スポーツでも同じです。
「どうやったらそんなに上手くボールをバットに当てれるの?」と聞いて、
「よくボールを見て、打つ!」とアドバイスされても、全然参考になりません。
特に子供の頃は感覚重視なので、言葉にすることができないのでしょう。
高校や大学と大人になるにつれて、感覚ではなく考えて取り組んでいた人の方が、コーチとなった時にアドバイス出来る幅は広いでしょう。
なので、先生やコーチのようなポジションに向いている人は、苦労をしている人の方が向いていると考えています。
僕は大学の教授も、苦労せずとも成績が取れる子と同じようなポジションにいると思います。
教授の場合は苦労したしていないというよりも、普段の研究分野があまりにも専門的だからです。
普段、細胞にある小胞体のある仕組みに関与している、あるタンパク質の働きの研究をしている人が、大学生に基礎の授業のするのは、苦労せずとも成績が取れる子に教わるのと同じような状況になりがちです。
実際に、学部の中でも特に有名な教授は説明中に急に話が飛んで、説明が終わっていました。
「○○というのは、〜」と説明を始めると、最初は丁寧に話してくれているのですが、急に「〜と、こういうことです。」と説明が終わってしまうのです。
急に話が飛ぶと僕たちはびっくりするのですが、僕は「これは賢すぎて、基礎知識の話を話すスピードと基礎知識を脳内で描いていくスピードが合っていないからじゃないか?」と思っていました。
その教授は話が飛んでも、それに気づかずに説明した気でいましたから、教授の脳内で猛スピードで処理された基礎知識の情報は、口にされることなく終わったのでしょう。
そういう専門的なことを研究している教授に、基礎知識の講義をすることは無理だと思います。
大学には基礎知識を教えてくれる先生的存在が必要です。
それは雇わなくても、研究室に所属している誰かでもいいでしょう。
教授のようにこの道うん10年の人よりは、ポスドクや博士課程くらいの人の方が基礎知識を丁寧に教えられると思います。
教授には「自分が今どんな研究をしているか。」という、自分のことを話してもらう方があっているでしょう。
今研究していることであれば、教授も学会などでプレゼンしているので、丁寧に話せるでしょう。
基礎知識を勉強した後に、教授がどんな研究をしているのかを知ることで、「どこまで分かっていて、どこから分かっていないか。」を知ることができます。
すると、学生は各研究室で何を研究しているのかを詳しく知ることが出来るでしょう。
研究室に所属する前から、興味を持ち始めるかもしれません。
そういう大学はあるのかもしれませんが、僕が通っていた大学では、授業は教授や助教授が行い、内容は基礎ばかり。各研究室のことは別途説明会があったようななかったようなで、教授が何を研究しているのかという講義はなかったです。
勝手に自分の研究を話している教授はいましたが。
せっかく大学で高校よりも専門的な知識を身につけれるのに、その分野に興味が持てず、またはその分野へ就職しないというのは、何だか勿体無いと思います。
興味が持てそうな環境の中で「自分は興味が持てない。」と思えるならまだしも、基礎知識の授業そらままならない状況では、研究への興味はなかなか持てないでしょう。
教授も頑張って基礎知識を上手く伝えれるように努力されていますが、教授がするべきは研究の方でしょうから、基礎知識を教えることへの努力に時間を割いていては、研究が進まないでしょう。
いま、大学は色々考えられています。
昔みたいに、卒業するときの難しさで偏差値を決めようとか、入学当初は文理関係なく入学してもらって1年間の基礎知識を得てから学部を決めてもらうとか、そういう取り組みの話を耳にします。
その取り組みの1つに、教授に授業をさせることも検討した方がいいのではないかと思います。
化粧品研究者こまっきー
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