化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

そこに電気は必要なのか。

発電方法に関して今のままではいけないと思う人は多いかもしれません。
しかし新しいものがいいのかというと、そうでもないようです。

新しい発電方法といえば太陽光発電があります。
最初は良さそうに思えていましたが、最近では山を切り開いて太陽光パネルを敷き詰めている画像がSNSで拡散されて話題になりました。
その設置の仕方が不十分なのか、風で飛ばされている画像もありました。
そもそも、家の屋根という空いてるスペースに設置するのではなく、新たに太陽光発電用に場所を確保するというのはどうなのでしょうか。
ましてや環境保護のために新たな発電方法が検討されているのに、山を切り開いていてはプラスマイナスゼロか、マイナスになっているでしょう。

海外の人からすれば「日本は75%が山なんだから、少しくらい切り開いてもいいだろ。」と考えるかもしれません。日本人でもそう考える人がいるかもしれません。
しかし日本はこの豊かな自然があったからこそ、他国を占領して領土を広げることをしませんでした。世界史の本を読んでいると、中東もヨーロッパも食が安定する場所を探し求めたがゆえに戦が絶え間なかったようです。
そのことを考えると恵まれた自然環境を持っている日本は今の自然を大切にしないといけないでしょう。
日本が外国を占領したことがありますが、田中英道さんの日本国史という本によると、それは防衛のためであったと書いてありました。
あくまで防衛で、自ら攻め入って領土拡大と植民地化を図ろうとしたわけではないということでした。ご興味があれば日本国史を読んでみてください。
今はカロリーベースの食料自給率は38%ですが、その気になれば自国で食糧を賄える環境を持っていると思います。

環境に良いのかどうかを考えるには、利用されている部分だけを見て「環境に良さそう。」と感じる部分だけでははなく、作るところから利用したときの効率と耐久性など全体的にみて判断しないといけません。
今年の7月、中国は2024年末までに太陽光と風力で理論上は40%以上の電力を生産できる可能性があると発表しました。すでに太陽光と風力発電所の出力は石炭発電所よりも高くなっているようです。
しかし8月時点では、石炭が実質消費量の61%を占めており、太陽光と風力は14%だそうです。太陽光と風力発電所の方が石炭発電所よりも多く稼働しているのに、実際は電力全体の14%くらいしか賄えていないというのはいくらなんでも少なすぎるでしょう。
太陽光や風力発電は天候に大きく左右されます。それゆえの14%ですので、風が強すぎると地域全体が停電する可能性もあるようです。
石炭発電所は稼働を減らしても、実質消費量の61%を占めているので、石炭発電の方が暮らしと環境のバランスで考えると良さそうに思います。

発電方法を考えるのではなく、そもそも電気の使用を減らすという方法もあるはずです。
僕たちの生活が変化し、楽になっていく過程には必ず電気の使用がありました。
例えばお店のドアはいつの間にか自動ドアが当たり前になっていますが、僕が子供の頃は手動がメインで自動ドアは僅かでした。小さなお店なら手動が当たり前でしたが、今は接骨院などのそこまで広くない店舗でも自動ドアになっているところが多いです。
ドアは結構重いので自動になって助かる人は多いですが、この30年では電気を使うようになった事例の1つです。

家庭を見てみると、電気の使用が増えていることが実感できると思います。
キッチン周りでは食洗機が普及しました。
洗って置いといたら大体は乾くのですが、乾燥機が普及して、今では食洗機です。
電気を使って、勝手にお皿やコップを洗って乾かしてくれる機械が普及しています。
ケトルもそうです。
ガスコンロでやかんに火をつけるのではなく、ガスコンロとは別にコンセントから電気を使ってお湯を沸かすケトルを使用する人が増えました。
洗濯物を乾燥機付きの洗濯機を選ぶ人が増えて、コインランドリーではなく自宅で乾燥機を使って洗濯物を乾かす人が増えました。
エアコンも普及しましたし、子供の頃は持っている方が珍しかったパソコンも持つ人が増え、スマホに関しては90%の人がスマホを持っていると言われれています。
車も自転車までも電気を使うようになりました。
電気自動車はこれから衰退していくようですが、電動自転車のようにちょっとした移動手段にも電気が使われるようになりました。
細かいところで言うと、お風呂の追い焚き機能や予約機能に洗剤の自動投入機能などの細かな機能も電気を使います。
今生活の中で、便利だなと思っている機能には電気が使われており、明らかに家庭当たりの電気消費量は増えていることがわかります。

更にこれからはAIが普及していきます。
AIの消費電力は桁違いで、このままAIが普及していくと、消費電力量は倍以上になると言われています。
ChatGPTの生成AIが学習に使用する1時間当たりの電力は原発1基の1時間分を超えていますから、生成AIが学習し始めると原発1基では足りなくなるくらいにAIは電力を使うことがわかります。他の生成AIならもっと消費電力量は低いのですが、今後機能が増えていくことを考えると、電気の消費と追いかけっこになるでしょう。。
生成AIの電気消費量を気にされながらも、普及の流れにはなっていますので、これからAIによって電力の消費は更に増えていくでしょう。

こうして振り返ると、僕たちの暮らしの発展には電気が不可欠でした。
その中で、今発電方法の議論がありますが、やはり従来の発電方法の方が効率は良さそうです。
流石に日本中で発電所が増えて、どこの街を歩いていても発電所ばかりになるのは嫌でしょうから、発電量には限りがあると思います。
発電所を小型化にでもしない限り、難しいと思います。

ならば、今は発電方法を考えるだけではなく、「そこに電気は必要なのか?」というのを考えてみるもの良いのではないでしょうか。
ここ30年で本当に電気を使うことが増えました。
塵も積もれば山となるですから、家庭ごとの電気消費量をちょっと減らすだけでも変わるのではないでしょうか。
ちょっとした便利機能などを見直して、「やっぱり必要ないか。」と思うものがあると思います。
今の便利をフル活用していると、停電が起こった時に生活が成り立たなくなります。
気づけばそれくらい電気を使っています。

例えば、電車は停電すれば動かなくなります。すると移動も運搬も出来なくなります。
その時、ガソリン車だったら道路を使って移動も運搬も出来ますが、電気自動車ならやがて動かなくなり道路を使っての移動も運搬も出来なくなります。
電気が止まった場合、他の手段で代替できるような社会にしておくことは災害の多い日本では非常に重要です。

僕はよく過去を振り返ってみてこれで良かったのか?を考えることを書いていますが、発電で言うなら「そこに電気は必要だったのか?」を考えた方がいいのではないかと思うくらいに、ちょっとしたことに電気が使われているように思います。

化粧品研究者こまっきー

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