化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

共働きが結婚を遠ざける。

以前から僕は共働きの普及は良くなかったんじゃないか?という記事を書いています。
女性が働ける社会といって、働き手を増やしたから給料が伸びないのではないかと考えています。利益から給料分は決まっているでしょうから、利益は変わらず人数が増えれば、一人当たりの給料も減るでしょう。また会社としては「大人1人で家族を支える時代から2人になったんだから、2人で1人分でも良いよね。」と考えて、物価が上がっても給料を上げないだろうなと思います。給料というのは日々の生活費と少しの余裕分ですので、共働きが当たり前になると、単純に給料が2倍にはならないのです。
それが今の30年間給料が上がらなかった原因の1つではないかと思います。

また、共働きになれば、家のことは疎かになります。
疲れていてとか、余裕がないという部分もありますが、単純に殆どの時間家にいないのですから、家のことは疎かになって当たり前です。
時間をかけてぐつぐつ煮ていた煮物料理は、そんな長い時間家にいることがないので物理的に作るタイミングが無くなっています。
家にいる僅かな時間で料理、洗濯、掃除などをこなさないといけないので、パパッと済ませれないといけなくなりました。

よく考えれば、女性が働きやすい環境になったことと、共働きは繋がらないはずです。
男性が家事をして、女性が働くという選択肢が増えるだけで良かったのが、いつの間にか共働きが当たり前になりました。
ですので、僕は女性の社会進出から共働きまでの流れは、安い賃金で働かせたいという資本家の罠だったんじゃないかと思います。

若者に結婚の意欲がないという話があります。
これはそもそも、昔は何歳までに結婚しないといけないという圧力があったり、お見合いで強制結婚というのがあったので、そういったことが無くなれば自然と結婚する人は減るのではないかと思います。
しかし、その他にも現在若者が結婚を選ばないことに、共働きが関係していると考えています。

昔は結婚をすれば、女性は会社を辞めて家庭に入っていました。
今ではめっきり聞かなくなりましたが、寿退社といって、結婚すれば女性は会社を辞めるという風習がありました。
そして女性は家庭を支え、男性は引き続き働くことで、大人2人は別々のことをしていました。

ということは、結婚をすると、男性は家のことを考えなくて良いし、女性は働いてお金を稼ぐことを考えなくていいわけです。
「夫は家にいても何もしないでゴロゴロしてる。」という主婦の定番の愚痴がありますが、その反面女性は働かなくていいのですから、僕は夫が家でゴロゴロしていて良いんじゃないかと思っています。

研究所で働いていた時、女性と共働きについて話をしていて、掃除やら料理のストックやらで休日は忙しいという話をしていました。そこで僕が「どっちかが家庭に入った方が家のことができるんじゃないか。」という話をすると、「そんなん話し合ったら、どっちも働きたくないから、喧嘩になる。」と言われました。
社会では女性が社会進出できた方がいいという考えで、女性が働ける環境づくりをしましたが、一方で「働きたいか働きたくないかと言われたら、働きたくない。」というのが一般的な感覚みたいです。
友達の間でも男女問わず、「働かなくていいなら、働きたくない。」という人が殆どでした。

この感覚から考えると、共働きが増えれば結婚は遠のくのではないかと思います。
昔は結婚をすると、女性が家庭で男性が働くことになっていました。
女性は働かなくてよくなり、男性は家事をしなくてよかったんです。
つまり、結婚して2人で生活すると、自分の生活でやるべきことの半分をやらなくてもいいというメリットがありました。
男性は働くのは嫌だけど、家事も苦手だったと思います。どっちかが無くなるなら良しと感じていたのではないでしょうか。もしくは風習によって、そんなことも考えていなかったかもしれません。

今は共働きが当たり前なので、結婚をしても、やらなくてもいいことが半分もありません。
お互い働きたくないけど、働かないといけなくて、家事を役割分担しています。
家庭と働くことの役割分担の場合は、相手のことが見えないので、気になることは少なかったのですが、家事を役割分担すると相手の行動が見え見えになります。

すると、ちゃんと綺麗に拭けてないとか、些細なことで喧嘩になります。
私は食べたらすぐ皿を洗う派でも、今日皿洗い担当の夫は気が向いたら皿を洗う派だと、いつまでもシンクに食べた後の食器があります。それが気になって、喧嘩になります。
結婚して同じことを役割分担すると、それぞれ育った環境が違うので感覚の違いがあることはわかっていたけれど、こうも上手くいかないのか、ストレスが溜まるものなのかと感じることは多いでしょう。

そんな愚痴が社会で広がっていくと、意識していなくとも耳に入ってきて、結婚するメリットがないという考えに自然となるでしょう。
子供の頃に、女性は結婚をしたら家庭に入るべきだなんて考えてもいなかったのに、知っていたということは、社会でそれだけその言葉が飛び交っていらからだと思います。
今は結婚した後の家事の役割分担の難しさが聞こえてきているでしょう。

すると、若者は「結婚にメリットがあるのか?」と考えます。
考えなくとも、勝手に結婚は良くないのでは?と感じるでしょう。
結婚をしても、働かなくていいわけでも、家事をしなくていいわけでもない。
両方をしないといけないのに、相手に合わせないといけないという縛りだけが増える。
1人暮らしだと、家事も仕事も両方しないといけないけど、縛りがないことを考えると、結婚しない方がいいんじゃないか。
言葉にすると、そういう風な感覚になっているのではないかと思います。

未婚率の増加の原因は色々あります。
昔の風習が無くなったこともそうですし、金銭面もあると思います。
それらは社会の仕組みの問題から考えられる未婚率の増加の原因ですが、一人一人のことを考えてみると、共働きによって結婚のイメージが悪くなっているのではないでしょうか。

化粧品研究者こまっきー

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