昨日、高校の部活動、吹奏楽部をテーマにしたアニメ“響け!ユーフォニアム”を観たことで、思い出した僕の部活動のことを書きました。
そのときにスイミングスクールの選手コースに所属して、大会に出ていたときに楽しかったのは、控え室で同じ選手コースの子から借りて読んでいた漫画を読んでいるときだという話をしました。
その漫画を思い出して、「僕はあの頃から好き嫌いが変わらないな。」と思ったので、今日はその話をしたいと思います。
同じ選手コースの子から借りて読んでいた漫画は“Jドリーム”というサッカー漫画でした。
“Jドリーム”の作者は塀内夏子さんで、有名な漫画は“オフサイド”です。
おそらく“Jドリーム”でピンと来なくても、“オフサイド”でピンとくる人は多いのではないでしょうか。
ちなみに僕は親が漫画やゲームを嫌う傾向にあったので、漫画アニメゲームなどには疎くて、オフサイドも名前だけしか知りません。
なので僕にとっての塀内夏子さんといえば“Jドリーム”です。
“Jドリーム”はサッカー漫画で、Jリーグやワールドカップなどプロサッカー選手の話です。
“オフサイドは”高校サッカーだそうです。
“Jドリーム”は1992年にJリーグが始まってサッカーがプロ化し、その様子をテレビで見ていた塀内夏子さんが「プロ野球の漫画を書くよりもこっちの方が面白そうだ。」を感じて、書き始めた漫画だそうです。
今調べてみると、Jリーグができる1992年以前は日本サッカーリーグというアマチュアしかなかったそうです。ということは1992年まではアマチュアリーグから日本代表を選んでいたということになります。僕が生まれた頃からJリーグが始まったので、Jリーグは当たり前の存在ですが、生まれた頃は丁度サッカー選手の存在意義が大きく変わった頃だったのでしょう。
そういえば、高校の頃にラグビー部の同級生が「サッカーのJリーグのように、ラグビーもプロリーグを作っていれば、ラグビーはもっと人気になっていた。」と話していました。
なんかすごく大人な話をしていると、当時感じていたので、今でも記憶に残っています。
そんなサッカー業界が大きく変わる頃を描いた漫画“Jドリーム”ですが、小学4年生の僕が好きになったのは業界云々の話ではありません。
当時有名だったサッカー漫画は、“キャプテン翼”でした。
“キャプテン翼”は、現実ではありえないようなシュートや技があります。
サッカーを習っていた僕には、あの現実的でないプレーが好きではありませんでした。
一方“Jドリーム”はかなり現実的です。
漫画ですので、多少の無理そうなプレーがあるのはありますが、それにしてもリアルです。
物語の進み方もリアルで、僕の嫌いなサッカー以外でのトラブルが殆どありません。
物語には、トラブルはつきものです。
そのトラブルは2つに大きく分けられ、物語に沿ったトラブルと、物語に沿っていないトラブルです。物語に沿ったトラブルは、サッカーの漫画だとサッカー中に怪我をするというトラブルで、物語に沿っていないトラブルは不慮の事故などです。
フィクションは書き手が自由に描くことができるわけですが、だからこそ僕は物語の流れにはリアリティを求めてしまいます。リアリティというと、現実的に起こり得るかということもありますが、それは漫画によって当てはまらなかったりします。ハリーポッターのような魔法は現実ではあり得ないわけですが、そういう設定には違和感は感じません。
僕が重視するのは物語の流れのリアリティです。
交通事故や身内のトラブルで出場できなくなるということは現実にはあるにはありますが、物語で突如起こる不慮の事故は、殆どの確率で無理やり感を感じます。
物語の流れに無理やりトラブルを組み込んだように感じるので、僕の中では不慮の事故などは物語に沿っていないトラブルに当てはまります。
物語に沿っていないトラブルは話の腰を折られたような気分になり、「わざわざそんなトラブル描かんで良くない?」と思ってしまいます。
トラブルが起こるなら、今まで描いていた物語の流れに沿っていてほしいです。
この感覚が、小学生くらいの頃からあったのでしょう。
“キャプテン翼”を読んでいても、話の流れ、練習の成果など関係なく、無理くりな技を披露するシーンが出てくると、読む気が無くなっていました。
これは今も同じ感覚だなと思います。
最近流行っている転生系アニメにはかなり違和感があります。
いくつか観たことがありますが、“キャプテン翼”を超える何でもアリな状態で、「どうせ勝つんでしょ?」と思ってしまうあたり、観ていてワクワク感がありません。
そもそも、アニメや漫画や小説などの物語に入った時点で転生しているようなものですから、わざわざ転生系とジャンル分けしなくてもいいと思います。
ジャンル分けするから、転生という設定のアニメなどが出てくるわけで、そもそもフィクションは何でもアリです。
転生系はそのなんでもアリの中にあった暗黙の制約を壊してしまっているように感じています。
僕は何でもアリの物語には前後の流れや辻褄は最低限合わせてほしいものだと思うのです。
水泳大会の控え室で一度だけ読んだ“Jドリーム”をどうしても読みたくて、小学4年生の僕は古本屋巡りをして、全巻揃えました。
全巻揃えた漫画は“Jドリーム”だけです。
そして今、大してアニメに詳しくないのに「転生系は・・・」なんて感じているこの感覚は学生の頃と全く変わっていません。
この感覚は漫画やアニメや小説のような物語だけではなく、私生活にも影響しています。
何かを判断するとき、話の流れを重視しています。
辻褄が合っているかを気にしています。
子供の頃と比べると、自分の感覚は随分変わっているように思うところもありますが、それは表面的な好みの部分であって、本質的な部分は案外変わっていないのかもしれません。
皆さんも子供の頃に好きだった漫画やアニメを思い出し、今の感覚と比べてみると、自分の好き嫌いや自分の性格や、自分が大切にしていることが分かるかもしれません。
化粧品研究者こまっきー
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