化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

表舞台で裏話をする時代。

昔はメディアの表舞台がテレビや新聞だとすれば、裏舞台は週刊誌でした。
なので、テレビや新聞の方が正しい情報という認識があったので、週刊誌で取り上げられる内容は「嘘やろお?」と思う内容が多かったです。
「嘘やろお?」と思うような内容でも、表舞台のテレビや新聞とは違う面白さがあったので、一定の人気がありました。

週刊誌は嫌いな人は嫌いで、あの面白おかしく書いている書き方に不快感を感じている人もました。
情報発信するときの言葉使いで、信用度に差があったのが少し前の時代でした。

それがSNSが普及してくると、徐々に変化していきました。
今ではTwitter、Instagram、YouTube、TikTokなどがありますが、一番最初に人気になったのはTwitterだったと思います。
テレビでしかみることのできない芸能人の呟きを見たいと思う人がTwitterをするようになりました。テレビ以上に芸能人と一般人との距離が近く感じれることや、テレビでは話さない呟きが魅力的だったので、TwitterはどのSNSよりも先に普及していきました。

同時期にサービスが開始されたFacebookは今のSNSとはちょっと違うと思っています。
どちらかと言うとmixiに近く、交流範囲は友達同士までが一般的で、友達の投稿をみるSNSでした。今ではコミュニティや有名人の公式アカウントがありますが、当時は友達の投稿を見るくらいでした。

同じく同時期に始まったSNSにYouTubeがあります。
僕は高校2年生の頃からYouTubeを観ていましたが、高校2年生と言うと2008年です。YouTubeが日本でサービスを開始したのは2007年ですので、出来立てほやほやの状態の時からYouTubeを観ていることになります。
当時のYouTubeにアップされていた動画の内容はニコニコ動画とほぼ一緒でした。
僕が観ていたのはアーティストのPVやライブの動画や、ギターの弾いてみましたという動画でした。高校生の頃にギターを弾いていたわけではありませんが、高校2年生の頃からヘヴィメタルにハマったこともあって、ギターソロの部分を聴きたくて、弾いてみた動画を見ていました。
いきなりTSUTAYAに行って、CDのパッケージで選ぶと言うのはハードルが高かったので、TSUTAYAにCDを借りにく前にYouTubeで曲を聴いてから、借りようかどうしようか決めていました。
当時のYouTubeは動画を配信する側と見る側に交流は特にありませんでした。

なのでTwitterだけが交流の場であり、芸能人がやっているSNSだったので、Twitterが一番最初に流行りました。
その後Facebookを運用しているメタ社がInstagramを作り、今度はInstagramが流行りました。
Twitterがかなり普及した2015年くらいには、すでにTwitterでのコミュニケーションは問題視されていました。匿名のアカウントで、面と向かっていないから、誹謗中傷をすることに抵抗がなく、Twitter内は誹謗中傷する人と誹謗中傷した人を誹謗中傷する投稿で荒れに荒れました。
有名人に誹謗中傷をすると、その投稿に対して誹謗中傷をして、更にその返信に誹謗中傷をするというのが2015年頃から活発になってきていました。

Twitter内での誹謗中傷を見るのが嫌な人が、Instagramに流れていきました。
当時のInstagramはFacebookの見た目が変わっただけで、芸能人も特におらず、友達同士のコミュニティでFacebookよりはTwitterっぽい見た目になりました。
鍵アカウントにして、日々の呟きや芸能人の投稿が見たい人はTwitterを続けて、Facebookのように日記のような投稿をしたい人やTwitterが嫌いな人はInstagramを利用するようになりました。

この頃から、SNSで人気になる方法が確立されました。
Twitterで誹謗中傷をすると、それに対して反対意見や意味不明なコメントをする人たちの返信がたくさん来ます。すると、その投稿はみんなが注目していると捉えて、Twitterの人気投稿に上がるようになります。
SNSのアルゴリズムでは、内容の判別まではできないので、注目されていれば人気投稿に上がるため、誹謗中傷が増えていきました。
誹謗中傷以外にも、現状を批判することも注目を集めやすいです。
そういった人々の不満は注目を集めやすいため、Twitterないでは誹謗中傷や批判の海になっていきました。

Instagramでも人々が注目していることが話題の投稿に上がるという大きな仕組みは同じです。しかし誹謗中傷ではなく、たくさんの人が同じ内容を投稿することで、注目を浴びるという方法を取りました。つまり芸能人や一般人に「これオススメ」と投稿してもらうことです。今でいう案件だったりポイ活と言われていますが、これはTwitterではなくInstagramで流行ったので、インフルエンサーという言葉が生まれたと思っています。

最初はPVや弾いてみたばかりだったYouTubeも、芸能人のように事務所ができたりして、YouTubeで活躍する芸能人“YouTuber”が出てきました。
テレビでやっているようなバライティ番組や料理番組などがYouTubeでも観れるようになりました。確かYouTubeでこういった動画が人気になったのは、テレビの規制が厳しくなり、テレビが面白くなってなってきた頃で、“テレビでは観れない”ものが観れることが魅力だったはずです。

従来のテレビや新聞とSNSで大きく違うのは、内容は注目度で変わることです。
テレビや新聞は、各メディアが報道するべき内容を選んで報道し、その内容を僕たちが観ています。その内容の良し悪しはさておき、テレビや新聞などのマスメディアは報道する内容は注目度ではなく、マスメディア側が決めています。
SNSはSNSを運営している側が注目の投稿を決めるのではなく、SNSのアルゴリズムで注目の投稿が決まります。
なので、SNSの方が一般人が本当に注目していることが分かるように錯覚してしまいますが、先ほど話した炎上や案件のように、SNSはアルゴリズムを理解すれば注目してもらうことができますので、SNSはそういうこともできると理解した上で人気投稿を見なくてはいけません。
本当に一般人が注目している、みんながそう思っている。とは限らないのですが、SNSではそういう錯覚に陥りやすいです。

SNSでは炎上や注目されるような内容が人気投稿となり、広く知れ渡るので、内容はテレビや新聞とは違い、どちらかというと週刊誌よりの裏話のような内容が多いです。
「ホンマかあ?」と思うくらいの内容の方が好奇心が湧くので、嘘のようにも本当のようにも思える内容がSNSで人気投稿となります。

今やテレビや新聞と同じか、それ以上に表舞台となったSNSですが、SNSでよく見る内容は多くの人の好奇心を刺激した結果であることを理解しないといけません。
つまり、昔は裏話だった内容だということです。
それが表舞台に出てきたということです。
それと同時に今まで表舞台だったテレビや新聞は裏舞台とまでは言いませんが、かなり縮小しています。
裏が表になり、表と表しかない状態となりました。
となると、裏と裏の可能性も出てきます。

マスメディアが常に正しい情報を発信しているとは思っていません。
マスメディアは株式会社ですので、他の企業と同じように、株主の意向を汲み取って発信していると考えています。
しかしその場合、株主が変わらない限り、発信内容の方向性は変わらないので、方向性を理解して、同じように首を捻ってマスメディアの情報を見れば、それなりに情報収集ができるのではないかと思います。
裏であっても、裏と理解して情報を見るのと、裏か表か分からない情報を見るのとでは、前者の方が信憑性は高いでしょう。

情報収集するときは、マスメディアはマスメディア用のメガネをかけて、SNSはSNS用のメガネをかけてみるようにしないと、何がなんだか訳がわからなくなり、とりあえず盛り上がっているところに集まろうとしてしまいますので、くれぐれも注意しないといけません。
僕たちはいま、すべての情報の信用性が低く、どこを歩いても足元がぐらついている地面を歩いています。
こんな時は自分で判断することを諦めてはいけません。

化粧品研究者こまっきー

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