化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

「どこも不景気やからなー。」って言葉を聞かなくなると、かなり良くない。

中学3年生の時に“セーラ服と機関銃”を読んでから、赤川次郎さんにハマり、推理小説を読むようになりました。
その後は東野圭吾さん、伊坂幸太郎さん、綾辻行人さんに誉田哲也さんに米澤穂信さんと色んな小説家の本を手にとるようになりましたが、いまだに赤川次郎さんの本は集めています。

赤川次郎さんの本は650冊を超えており、単に買っても買っても追いつけないというのもあります。他の作家さんはこんなに多くは出版していないので、ほぼ全て揃っているのに、赤川次郎さんの本だけは買っても買っても気がつけば新作が出ています。
とりあえずはシリーズものを集めようと、三毛猫シリーズ、三姉妹探偵団シリーズ、吸血鬼シリーズ、杉原爽香シリーズなどを集めています。
そのうち三姉妹探偵団は現在最新作が27巻ですが、25巻まで持っているので、なんとか追いつけそうです。
今、メインで集めているのは三毛猫シリーズで、38巻まで揃いました。
38巻というとかなり揃っている感覚があるかもしれませんが、三毛猫シリーズは現在55巻でているので、まだまだゴールが見えません。

1ヶ月の本代は小説や勉強の本を含めて3000円くらいまでと決めています。
1冊3000円の勉強の本を買えば、小説をプラスして5000円になる時もありますが、大体それくらいで買える本の数が、1ヶ月で読める本の数量になるので、1ヶ月の本代を3000円に設定して、本を買っています。
しかしこのスピードでは到底追いつけそうにないです。
ずっと赤川次郎さんの本ばかりでは飽きてしまいますし、他の作家さんの本も読みたくなるので、他の作家さんの本も買っています。今月は綾辻行人さんと誉田哲也さんの本を買いました。
とにかく集めることを第一にしているわけではなく、のんびり集めているのですが、気がつけば三毛猫シリーズの新作が出てそうで、ゴール設定は決まっているのにゴールが見えない目標に向かっている気分です。

今読んでいる、三毛猫シリーズ38巻目“三毛猫ホームズの仮面劇場”は2002年に出版されました。その前の三毛猫シリーズ37巻目は2001年、36巻目は2000年に出版されているので、だいたい毎年1冊は三毛猫シリーズの新作がでています。

三毛猫シリーズ36巻目の“三毛猫ホームズの最後の審判”では赤川次郎さんのインタビューが書かれています。
赤川次郎さんはあまり時代に合わせて書こうとしないそうで、ポケベルが携帯電話になり、スマホになったというような風習は取り入れても、現実に合わせて設定を作ったりしないそうです。
それでも、この頃の三毛猫シリーズでは「どこも不景気だな。」という言葉が沢山出てきます。
あまりにも何回もこの言葉が出てくると、ふとした時に僕もこの言葉について考えてしまいます。
「最近、現実でもこの言葉聞かなくなったなあ。」と。

誰かに「大丈夫?」と聞いても、大抵は「大丈夫、大丈夫。」という返事が返ってきます。
なので「大丈夫?」と聞くのは、断られる前提で声をかけているものだと僕は考えています。
自分の中のモヤモヤを消すために「大丈夫?」と声をかけていたり、「大丈夫、大丈夫。」と返事ができるほどの余裕があるということで、聞いた人はちょっと安心します。
ですので、これが「大丈夫、大丈夫。」と返ってこないときは、かなり追い詰められているときということになります。

「大丈夫?」と聞くということは、側から見て大変そうなわけです。
大変そうな状態だけれど、なんとかやれるから「大丈夫、大丈夫。」と返事します。

この感覚を「どこも不景気だな。」という言葉に置き換えてみます。
小説では「どこも不景気だな。」ですが、関西でよく言うのは「どこも不景気やからなー。」です。
「どこも不景気やからなー。」と言っているうちは、「大丈夫、大丈夫。」と返事するように、大変だけれどなんとかやっていけそうなわけです。
「どこも不景気やからなー。」と話す人からは、先のことはわからないけど、頑張ろうと前向きな気持ちを感じます。

実際に僕が社会人になった2013年から2018年くらいまでは、この言葉をよく耳にしました。「どこも不景気やからなー。」と言うその人の顔は結構明るいんです。なので、ダメだけど、頑張るしかないという前向きな気持ちを感じていました。
その後3年間は別の要因がありました。
去年から今年の途中までは、再びエンジンがかかったように思いましたが、最近はどうでしょう。
「どこも不景気やからなー。」という言葉を耳にするでしょうか。
僕は、結構黙りこくっているような気がしています。

日本だけではなく世界の情報収集もしていますが、この感じはどうやら日本だけではないようです。
もしかすると、日本はまだマシなほうなのではないかと思います。

世界史の本を読んでいると世界を巻き込む大きな不況が起こると、戦争が起こったり、戦争のリスクが高まっています。
国民の不満が高まり、現政権が崩壊し、全く新しい考えに国民が同調して、新しい政権に変わって戦争が始まっています。
この流れではないにしても、すでに戦争は起こっています。
SNSでは人々の不満が集合し、新たな勢力が生まれています。
これについては、「これは本当に国民から生まれた不満なのか?それとも誰かに煽られて作られた不満なのかどっちなのか?」と俯瞰してみるようにしています。
どうも世界史の本の中に書いてある戦争前夜と同じような状況に思えて、怖くなります。

変化に気づくには過去を知らなくては、何が変わったのかわかりません。
こんな時、ニュースになるような大きな出来事よりも実体験や身近な出来事の方が、正しく変化を読み取れると思います。
その指標の1つに、「どこも不景気やからなー。」と言う言葉は使えるのではないでしょうか。

化粧品研究者こまっきー

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