ハロウィンが終わると年内残すイベントはクリスマスだけとなり、ちょっと遠慮していたクリスマスケーキの宣伝が大々的に始まりました。
百貨店のクリスマスケーキの予約は10月上旬から始まり、コンビニはさらに早く9月中旬から始まります。
とはいえ、10月はハロウィンがあるので、店内はハロウィン仕様になっているのにクリスマスケーキの宣伝を大々的にやるのは場違いなので、よく目にするようになるのは11月以降になります。
僕はこの時期、コンビニの前を通ると見えるクリスマスケーキのチラシをみて、いつも疑問に思います。
「なぜ、クリスマスケーキをケーキ屋さんに譲らないのか。」と。
クリスマスケーキはケーキ屋さんからすれば、1年に1回のイベントではないでしょうか。
ケーキ屋さんのイベントといえば、誕生日ケーキもありますが、それは個々の話で、全国で一斉に行われるイベントを考えると、クリスマスケーキくらいしかないと思います。
なぜそのイベントを専門じゃないお店が奪っていくのでしょうか。
百貨店は理解できます。
百貨店にはケーキ屋さんが入っているので、百貨店全体でクリスマスケーキの特集をして、予約を受け付けるというのは理解できます。
しかしコンビニは普段からケーキを置いているわけではありません。プリンとかシュークリームとかドーナツとか、その場でパッと食べられるようなスイーツが多いです。
コンビニエンスストアは24時間空いてる便利なお店で、困った時に行けば何かしら必要なものが置いてあるくらいの位置付けだったはずです。なので、スーパーみたいに特売をするわけでもなく、いつも定価販売でビジネスが成り立っています。
「小腹が空いたけど、もうスーパー空いてないもんなあ。」という時に、コンビニに行けば肉まんなり、カップラーメンがスーパーで買うよりは高いけど、手に入る便利な場所と僕は捉えています。
もしくはお昼ご飯食べ損ねて、どこのお店もお昼のラストオーダーが終わってしまった時に、コンビニでお昼ご飯を買うとか、外出していて喉が渇いて持ってきたお茶も無くなった時にコンビニに入るとか、それくらいの位置付けで、最初からコンビニを選ぶことはありません。
いつでも困った時になにか手に入る便利なお店は、それだけでもう十分ではないでしょうか。
ケーキ屋さんの年に1回のイベント、クリスマスケーキをコンビニが企画するというのは、手を広げすぎな気がします。
コンビニのクリスマスケーキをみると、PBのケーキから不二家にモロゾフという洋菓子店のケーキがあります。僕はこれが不思議で、モロゾフは百貨店に入っているのですから、百貨店で対応すればいいのではないでしょうか。
不二家は最近店舗が縮小していますので、コンビニでの引き渡しは分かりますが、それを宣伝するのは不二家側ではないかと思います。
不二家などの洋菓子店が、HPなどで予約を募り、引き渡し方法として近くのコンビニを選ぶことができる。この流れでなくてはいけないような気がします。
○○監修シリーズが増えてきて、最初はカップラーメンなどでしたが、最近ではホテルやパティシエが監修したケーキがあるようです。
「だったらそのホテルかパティシエのケーキ屋さんで買えばいいのでは?味が絶対違うやろ。」と思うんですが、まるでカップラーメンと同じように○○監修のクリスマスケーキがコンビニで売られています。
カップラーメンは監修でも味が違うことは見た目から理解できますので、まあいいとして、ケーキはインスタントケーキに変わるわけではないので、○○監修ビジネスは成り立たないなのではないかと僕は思ってしまいます。
そりゃあ、24時間空いていて、百貨店などの洋菓子店ではない洋菓子店のケーキや○○監修で、悪くなさそうなケーキがコンビニという便利な場所で予約できるなら、予約する人もいるのでしょう。
コンビニばっかり悪く言っていますが、これはコンビニだけではなくスーパーも同じです。
色々置いてあって、便利なお店は普段から多くの人が利用します。
そんなお店が特別なイベントまで手を出し始めたら、専門のお店は負けるに決まっています。
専門店は特別なイベントすらも大手に取られてしまえば、力の関係で負けてしまい、専門店が減っていくのは当然の流れと言えます。
こういうイベントの時は、イベントが好きで参加する人や好きなケーキ屋さんがある人は専門のお店に行くでしょう。しかし、そこまでではないけど、せっかくだからクリスマスケーキを買おうと思う人もいます。そういう人はケーキ屋さんにしかクリスマスケーキがなければ、ケーキ屋さんに行くのに、近くのコンビニやスーパーで買えるとなると、そっちに流れるでしょう。
ビジネスは弱肉強食とはいえ、大きければいいわけではありません。
ケーキ1つみても、工場生産のケーキとケーキ屋さんのケーキは全然違うように、大きくなったら専門店と同じことは出来なくなります。
大手と専門店は両方に良い部分があるので、両方残すためにも、イベントは専門店か元々その商品を置いているお店に譲ったら良いのにと思います。
またエンタメの観点から見ても、いつも行くスーパーやコンビニでクリスマスケーキを受け取りに行くよりも、ケーキ屋さんに行く方が特別なイベント感が出ます。
同じような金額を出すなら、せっかくのイベントですので、特別感がでるケーキ屋さんでクリスマスケーキを買った方が良いと思います。
イベント特有のワクワク感を損なわないためにも、スーパーやコンビニは遠慮した方が良いのではないでしょうか。
イベントなんですから、特別な日です。
その特別な日をどれくらい特別にするかはその人次第です。
そこまで特別感を感じなくてもいいと思っているけど、「一応ケーキ買うか。」と思っている人もいるでしょう。
それは消費者側の思考であり、ビジネスをする側は最低限の礼儀ならぬ、最低限の特別感は守るべきではないかと、クリスマスケーキだけではなく節分などの色んなイベントを見ていて思います。
家でケーキを食べる時ではなく、ケーキを買いに行くところから、イベントは始まっているのです。
化粧品研究者こまっきー
↓こちらへどうぞ↓