明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
冷めた考えもしれませんが、僕はあまり年が変わったことによる心境の変化は昔からありませんでした。むしろ12月31日23時59分59秒から1月1日0時0分0秒に変わる1秒は、他と比べてなぜこんなに大事にされているのか疑問でした。
この1秒の差で何か変わるのか。
去年の借金がゼロになるのか。
病気が治るのか。
何かチャラになるものがあるのか?と考えていました。
新しい年として、喜ぶ気持ちは分からなくもないのですが、まるで去年のことが無かったかのような切り替えをしている人をみると、「去年のあなたと今年のあなたは別人なのですか?」と言いたくなります。
しかし、年が変わることで気持ちを切り替えやすいのも事実です。
失敗が続いて、ネガティブな気持ちになる日々が続いていた時、この気持ちを切り替えるには何かキッカケが必要です。
年が変わることは、キッカケにしやすいと思いますが、無かったことにしてはいけないでしょう。
無かったことにするということは、つまり現実逃避しているということになります。
せっかく年が変わって、気持ちの切り替えがしやすいキッカケがあるのですから、現実逃避するのではなく、嫌だった事を受け入れて前向きに考えた方が、良い切り替えになるのではないかと思います。
年が変わっても、去年の仕事の途中から仕事は始まります。
同じように、時はずっと続いています。
僕たちは自分で見たり聞いたり、経験したことからしか改善することができません。
たまに閃きがありますが、それは見たり聞いたり、経験したことから、新しい組み合わせが生まれただけだと考えています。
知らないのに、閃くことはできません。
ですので、振り返って考えてみることは大切だと思います。
去年を振り返って、今年気をつけることは何かと考えた時、出てきたワードは“決して投げやりになってはいけない”でした。
去年は選挙イヤーと言われており、世界中で大きな選挙がありました。
日本でも、東京都知事選や解散総選挙のような大きな選挙から、市長選まで沢山選挙がありました。
僕も地元でも市長選がありました。
去年の選挙は1つ大きな変化があって、初めてSNSの動向が影響した選挙でした。
今までもSNS界隈では、マスメディアと反対の意見を発信して、炎上することはよくありましたが、それが選挙に影響することは殆どありませんでした。
だいたいマスメディアが発信している調査と同じような結果になっていたのですが、去年はマスメディアの予測はことごとく外れ、それがマスメディア不審に繋がりました。
人々の信じる矛先に変化が生まれた年でした。
東京都知事選の結果は現役の小池知事が当選しましたが、まさかのその次に得票が多かったのは蓮舫さんではなく、石丸伸二さんでした。
SNSでちょっと話題になっていただけの人が、長年政治家をやっている蓮舫さんを凌いだのは、SNSの動向が選挙に影響したからでしょう。
東京都知事選の前や、東京都知事選と衆議院選挙の間には、沢山の市長選がありました。
自民党が推薦する候補者が負けて、立憲民主党や無所属の人が初当選を果たすというニュースをいくつも目にしました。
そして衆議院選挙ではSNSの動向にかなり偏った結果となりました。
その後、11月に兵庫県知事選挙が行われました。
当時兵庫県知事だった斉藤知事がパワハラで職員を自殺に追い込んでしまったことがニュースとなりました。全会一致で不信任案を提出し、斉藤知事は失職し、出直し選挙が行われました。
すると、今度はあれは嘘だったという情報が拡散されて、SNSでは“斉藤さん頑張れ”ムードになり、現実でも斉藤さんの演説に多くの人が集まりました。
僕がみた動画では、斉藤さんがただ歩いているだけなのに、大勢の人が握手を求めていたり、「頑張れー!」と叫んでいました。
まだパワハラなどの調査は終わっていないのに、なぜ嘘であることを信じたのかすごく疑問でしたが、斉藤さんが再当選を果たしました。
そして今、斉藤知事の選挙時のPRが問題になっており、稲村さんの応援会が運営するSNSのアカウントが選挙中に2回凍結されたことに関して告訴しています。
去年に起こった社会の大きな変化といえば、選挙時の国民の動向ではないかと思います。
特にこの3つの選挙は段階を踏んでSNSへの働きかけが活発になっていきました。
東京都知事選の時よりも、衆議院選挙の時の方がSNSを活用する動きは大きかったです。
一度も観たことがないのに、国民民主党に関する動画が沢山おすすめにあがるようになっていました。兵庫県知事選は先ほどの通りで、SNSの炎上が現実になりました。
3つの選挙を通して、SNSの方を信じる人は増えていきました。
そして3つ目の兵庫県知事選挙は特に特殊で、パワハラ問題は解決していないのに、斉藤さん頑張れムードになり、そして今、斉藤さんは悪い方で話題になっています。
悪い報道、良い報道、悪い報道と斉藤さんに関する情報が二転三転しています。
僕は今年はこの動きがさらに活発化するのではないかと思っています。
以前から、SNSはマスメディアと違う発信をしていました。
SNSとは言わず、その前の2ちゃんねるなどの掲示板でもそうでしょう。
ずっと違う発信をしていたのに、ここに来て、その違う発信への関心が高まってきた結果、情報が二転三転しているのだと考えられます。
ここまで二転三転し、それが兵庫県知事選に関わらず、他のニュースでも起こってくると、人々は訳がわからなくなってきます。
「マスメディアが嘘を報道しているのか?」「SNSが正しいのか?」とSNSよりの思考の中、まだ新参者のSNSに対して疑いが晴れないままなので、混乱します。
すると、「もうどっちでもいいわ。」と投げやりになってしまうことが考えられます。
投げやり状態の中、選挙があると、勢いづいている情報を選択する傾向があります。
それが間違った情報であったとしても、もう考えるのが面倒くさいので、考えることをやめて、大きな流れに乗るようになります。
これではマスメディアが主力だった時と変わりません。
SNSは個人が発信できるようになることで、1つの出来事に対して、いろんな角度からの情報を知ることができる場所であるはずです。色んな人の考えを知ることで、マスメディアだけの偏った情報に左右されることが無くなるはずが、今度はSNSに偏り始めています。
SNSで勢いのある方を選択するようになっています。
最初は「マスメディアは前からどうかと思ってた!」とSNSの勢いに乗っていたのもも、SNSの情報も信用できなくなると、どうしたらいいのか分からなくなってしまいます。
マスメディアよりもSNSの方が色んな意見があるので、SNSから情報収集するのは元から難しいのですが、そんなことは知らずにSNSから情報収集し始めると、混乱して投げやりになってしまうのではないかと思います。
そんなとき、どうしたら良いのかといえば、簡単で“距離を置く”ことです。
「マスメディアが信用できないと思ってSNSで情報収集していたけど、SNSもよく分からない。」と思ったら、深入りせずに、距離を置いて情報収集してみるといいです。
今までみたいにSNSに書いてある通りに感情的になるのではなく、ただ情報を読んで、出てくる自分の感情を感じてみます。
すると、案外簡単に「これは変やな。」と気付けることがあります。
何も気づけなくても、大丈夫です。
まずは深入りせずに、何かを信じようとせずに、でも全く見ないというのは去年が無かったかのような切り替えと同じことになってしまいますので、一応見続けます。
見続けていると、何か感じることがあるはずです。
その自分の感覚から、再スタートしてみてはいかがでしょうか。
SNSはマスメディアのように大きな流れに乗る場所ではないと思います。
色んな意見を知ることができて、その意見を参考に「自分はどう考えるか?」を考えるヒントを得る場所です。
これはマスメディアではできないことでした。
マスメディアはどのチャンネルも大体同じことを話しているので、マスメディアではできない、色んな人の意見を聞くことができるのが、SNSのいいところです。
それなのに、去年はSNSがマスメディアのように大きな流れを作り、人々を動かしていきいました。
古いものから新しいものへと変わる時は、新しいものの方がよく見えるものです。
新しいものに注目した後、新しいものが良くないとなると、「古いあれもダメ、新しいこれもダメ。じゃあどうしたらいいの?」と投げやりになってしまいます。
しかし、決して投げやりになってはいけません。
もし今年、投げやりになることがあれば、ちょっと距離を置いて、冷めた心で情報収集してみるようにしてみましょう。
化粧品研究者こまっきー
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