化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

ベースメイクを一本に。

化粧品こまっきーが1月中6周年記念キャンペーンをしているので、僕が販売している化粧品の紹介をしています。
今回はこまっきーファンデーションの紹介をしたいと思います。

独立する前に勤めていた会社が主にメイク製品を作る会社でした。
ベースメイクは日焼け止め、下地、リキッドファンデーション、プレストファンデーション、クリームファンデーション、ルースパウダーなどで、ポイントメイクはアイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ、チーク、口紅、グロス、リップクリームなどを作っていました。
大きい会社であれば、ファンデーション部門のように部門ごとに分かれるのですが、町工場でしたので、来る依頼によってなんでも研究していました。

研究所で働いていたときに、ファンデーションの依頼でよくあったお客さんの声が、「乾燥する。」ことや「滑りが悪い。」ことです。
特にプレストファンデーションで言われていたことですが、プレストファンデーションは粉がメインで、粉は水分や油分を吸うので、肌が乾燥しやすい傾向にあります。
15年前くらいに流行ったBBクリームによって、プレストファンデーションもBBクリームのようなカバー力の高いものを作る依頼が増えました。カバー力を出す成分である酸化チタンという粉は、触るとギシギシ、ベタベタしています。
カバー力を上げるために酸化チタンを高配合すると、どうしてもギシギシ、ベタベタして滑りが悪くなります。

また、プレストファンデーションは乾燥しやすい反面、これ一本でいいというのがウリだったはずですが、プレストファンデーションを塗る前に下地を塗ることが推奨されるようになりました。
下地を塗った後に粉がメインであるプレストファンデーションを塗ると、粉が密集して、悪く言えばメイクした時点でヨレているようになりやすいです。
お客さんから「メイクしているときからヨレる。」というので詳しく聞くと、下地を塗っていることが殆どでした。
この場合は、下地のサッパリ感次第でファンデーションのメイクのノリが変わってきます。ということは、今のお客さんが使っている下地に合わせてファンデーションを作っても、下地が変わればファンデーションのノリも変わってきます。
実際に、お客さんからの修正内容がガラッと変わったので詳しく聞いてみると、お客さんが使う下地が変わっていた、なんてことがありました。

僕は一度、研究のために下地を買って自分で使ってみたことがあります。
その時は下地の中でもカラーコントロールに興味があったので、カラーコントロールの下地を買いに百貨店に行きました。
自分で作ってみても良かったのですが、こういうときはまずは既製品を使って、既製品を基準に考えた方がいいので、化粧品売り場に行って、自分に合う下地の色を聞いて、緑のカラーコントロールを買いました。

僕は研究をしていて、プレストファンデーションよりもリキッドファンデーションの方が良いと感じていたので、緑の下地を塗って、研究所にあったリキッドファンデーションを塗って遊びに出かけたりしていました。
すると、時間が経つとなんだか顔色が悪くみえました。
「これはなんでやろう?ファンデーションの粉がくすんで、顔色が悪くなっているんやろうか?」と思って、色々試してみると、緑のカラーコントロールが顔色を悪くしていることに気づきました。

それならばと、今度はピンクのカラーコントロールを買ってみると、ピンクは時間が経つと顔が火照っているような赤ら顔になりました。
正直、「なんか面倒くさい。」と思いました。

ファンデーションのカバー力の成分、酸化チタンは白い粉です。
ファンデーションは、カバー力の酸化チタンに合わせて、酸化鉄という粉を使って肌色をつくくっています。しかし酸化チタンは青白い粉なので、時間が経つと見た目が悪くなりがちです。
ですので、時間が経ってもキレイな仕上がりを持続するために下地があるのですが、その下地の使い方は非常に難しいことに気づきました。

そして下地はカラーコントロールにストロボに、ソフトフォーカスにと沢山種類があります。さらにカラーコントロールにはピンク、イエロー、グリーン、ブルー、パープルと沢山の色があります。
これのどれが自分に合うのかを考えるのも難しく、さらには時間が経つと下地の色が前に出てきて、顔色が悪くなる可能性があることを考えると、下地はあった方がいいアイテムなのに、手を出しにくいアイテムであることに気づきました。

おそらく、メイク製品はメイクアップアーティストが使う仕様なんだろうなと考えています。
メイクアップアーティストは、一般人よりも時間をかけてメイクできますし、部分ごとに下地を変えることもできます。それだけの技術もあります。
しかし一般の人がメイクアップアーティストと同じような技術と時間、そしてアイテム分の費用をかけるのは難しいです。

そこで、僕が面倒くさいと感じたあの感覚をベースに、一般の人向けのファンデーションを作ってみようと考えました。

まずは、お客さんからの依頼であったように、どの下地を塗るかで、ファンデーションのノリや化粧持ちが変わるというのは面倒くさい話です。
せっかく化粧持ちの良いファンデーションを作っても、下地に影響されるのであれば、どう頑張っても化粧持ちは良くならないと思いました。
また、メイクは重ねれば重ねるほど、化粧崩れしやすくなります。

そこで、下地とファンデーションを1つにしてみようと思いました。
ちなみにBBクリームはファンデーションに含まれている酸化チタンを高配合しただけなので、下地とファンデーションを1つしたわけではありません。

1つにするといっても、下地であるカラーコントロールやストロボ、ソフトフォーカスなど、沢山ある下地の種類と色味を、それぞれアイテムごとにわけて、「カラーコントロールのピンク配合のファンデーション」「ストロボのゴールド配合のファンデーション」では選ぶ面倒臭さは変わりません。
日本人の肌の色味を考えて、カラーコントロールやストロボ、ソフトフォーカスをブレンドしようと考えました。
時間が経った時のくすみや白浮きが起こらずに、自然な仕上がりでキレイに見える肌になるように、成分の選定から始めて、バランスを調整しました。
こういうことは女性の肌で確かめないといけませんので、研究所にいる女性に声をかけて実際に塗ってもらいました。
肌がくすんだり、クマが目立ったり、ストロボが多すぎてえらくテカったり、かなり沢山作りましたが、嫌がらずに沢山試して評価してくれた研究員には感謝しています。

研究所の女性の協力もあって、下地をうまく配合すれば、日本人の肌であれば大体2パターンのどちらかに当てはまることがわかりました。
それがこまっきーファンデーションのナチュラルピンクとイエローベージュです。
もう1つのブライトは、さらにパッと明るい肌にするためのアイテムとして、遊び感覚で作りました。
ナチュラルピンクかイエローベージュを選んだ後、ブライトと混ぜて使用していただければ、白くならずにパッと明るい肌になることを実感してもらえると思います。
ブライトに含まれれている下地効果は、ナチュラルピンクやイエローベージュには配合できなかったので、3色目として販売しています。

研究所の女性から、よく言われたのは、メイクする時のノビです。
ファンデーションがサラサラしていると、塗りやすいのですが、すぐに粉が密着して、全体的に広げにくく、クリームファンデーションのようにぼってりしていると、いつまでも密着せずに顔の外側にファンデーションが溜まるということを、顔半分ずつ塗って、僕に見せてくれました。
「ファンデーションはこのどっちかになりやすいから、さらさらしてて塗りやすいけど、キレイにファンデが広がって欲しい。」
実験台になってくれた女性たちの声に応えるべく、サラサラしてて塗りやすいけど、キレイに塗布できるファンデーションの研究をしました。

HPのこまっきーファンデーションのページには
“簡単に、キレイで、崩れにくく”
1分で終わるベースメイク。
と書いてあります。

下地のいざこざをファンデーションにブレンドすることで解決し、ノビと仕上がりのバランスを取って、塗りやすくキレイに仕上がるように作りました。
ノビがいいので、簡単にメイクができます。
また日焼け止めも配合しているので、日焼け止めを塗る必要がなく、ベースメイクはこれ1本なので、1分で終わるベースメイクになりました。

日常的に使うことを考えて作ったベースメイクなので、色選びに困ることなく、使いやすく、メイクするのが面倒だと思わないように作りました。
スキンケアするみたいに、手でぱぱっと塗り広げるくらいでも、十分キレイに仕上がります。
ご興味あれば、まずは色選びのトライアルセットからお試しください。

化粧品研究者こまっきー

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www.komacky.com