化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

常識の復元。

昨日書いた記事“あの拘りはなんだったのか。”の続きのような話です。
あの拘りといえば、ここ最近の環境対策です。
電気自動車はガソリン車よりも環境に良いということで、ガソリン車を禁止にすると言っている国があります。
スウェーデンは2030年まで、ドイツは2035年まで、フランスは2040年までにガソリン車の販売を禁止する方向で、インドは2030年までにEVとHVだけを販売する方向で、なんとノルウェーは今年までにガソリン車の新車販売を禁止にすることになっています。

寒いとiPhoneの電池の消耗が激しくなるように、バイクのバッテリーが上がるように、寒くなると電気の消耗が激しくなったり、動かなくなったりすることがよく起こります。
なので、寒い地域では電気自動車が動かなくなるというトラブルが相次いでいるようです。
日本ではニュースになっていませんが、今年にガソリン車の新車販売を禁止にしようとしているノルウェーではどうなのでしょうか。

というのも、1月20日にトランプ大統領はアメリカがパリ協定を離脱する大統領令に署名しました。前回大統領だったときは2020年に離脱し、その1年後にバイデン大統領になって再び加入しました。
今回は就任してすぐに離脱しているので、最低でも4年はアメリカがパリ協定から離脱した状態が続きます。

さらにアメリカは再び石油を掘ると言っていますので、ガソリン車を再び普及させていくと考えられます。
アメリカがパリ協定を離脱すると、アメリカだけではなく、他の国も環境対策の方針を変えるでしょう。
パリ協定の目標を達成するために、どこよりも早くガソリン車の新車販売を禁止し、昨年は新車の88.9%が電気自動車だったノルウェーが、もし今年に対応をコロっと変えたら「あの拘りはなんだったのか?」と思うべき点となります。

環境対策といえば車の他にも、2023年にニューヨーク州では新たに建てる住宅やビルでガスが使えなくなりました。
つまり、ニューヨーク州の新しい建物ではガスコンロではなくIHを、暖房もガスストーブではなくエアコンしか使えないようになったのです。
これはアメリカ国内の話ですので、これもコロっと変わる可能性があります。

日本の影響といえば、SDGsがどうなるかです。
SDGsの影響による暮らしの変化といえばレジ袋です。
レジ袋はその後ゴミ袋にも出来てエコのように思えたのですが、レジ袋が有料になりました。
買い物をするなら買い物袋を持ってこいということになって、買い物袋が大量に売り出されました。
無料でレジ袋をつけているお店の袋には、小さく“バイオマス成分を使用”云々と書いてあります。
しかしゴミ袋を作っている会社のHPには、石油由来のゴミ袋は石油を色んなところで使用して、残ったカスを使って、袋にしているので、エコなんだと書いてあります。
どこのお店にも並ぶほど買い物袋を大量に作ることと、石油のカスで作るレジ袋、どっちが環境に良いのか。SDGsによれば買い物袋だということでしたが、これに変化が出るとすれば「あんなに強制的に変えた、あの拘りはなんだったのか。」と考えるべきでしょう。

他にも、トランプ大統領は「紙ストローを禁止にしてプラスチック製に戻す。」という大統領令に署名しました。
これはスタバとかにいく人は、紙ストローを使ったことがあると思いますが、どう考えても飲みにくいです。僕はあまりスタバなどには行かず、商談などの時に利用するだけですが、紙ストローは途中でふやけて気持ち悪かったので、紙ストローを使わない飲み物を選ぶようにしています。
こんなことまで大統領令を出さないといけないのかという驚きと、今後日本でも紙ストローが無くなっていくと思いますが、そこで喜ぶのではなく、「あの拘りはなんだったのか。」と考えてみるべきです。

持続可能ななんとかかんとかと言って、ここ数年は平成の時の常識を大きく覆すことばかりしてきましたが、覆してきたことは元に戻るそうです。
社会的に浸透してしまったことで、元に戻れないこともあるかもしれませんが、車やレジ袋やストローのように新しい取り組みをするのではなく元に戻ることはこれから増えていくでしょう。
その時「やったー。」で終わるのではなく、「じゃあ、あんなに強制したのはなぜだったのか?」について考えるべきです。
新しい生活様式を押し付けた人が、意見を180度変えていたら「なんで?」と思うべきです。
学校ではSDGsの授業があるみたいです。それは今後もあるのでしょうか?
もし無くなるのであれば、その変化を学生は忘れてはいけませんし、はっきりとした意見はなくとも何か違和感を感じるはずです。
その違和感を忘れてはいけないでしょう。

“バカの壁”で有名な養老孟司さんは、終戦後に今まで使っていた教科書を炭で塗りつぶして、先生や大人の言うことが180度変わったことで、大人を信用しなくなったそうです。
僕は今の時代がそれに近いのではないかと思います。

この4年で今までの常識を否定し、「これが正しい答えだ!」と何回も何回も力強く発信されてきました。
最初は疑問に思った人もいましたが、あまりにもその発信が力強いので、次第に疑問に思わなくなっていきました。

子供は大人よりも感覚的に生きてきますので、あの変化にビックリした子はたくさんいると思います。それが不登校の理由に挙げられていなくとも、不登校の理由に入っているでしょう。

そして、あれだけ強制的に変えた常識をこれから元に戻そうというのです。
この変化をただ「へえー。」と見ているだけで勿体無いです。
しかし、それで誰かを批判してはいけません。
アメリカが変わると、日本だけではなく他の国も変わるように、もっと大きな枠組みで動いているのですから、誰かを批判するのは、誰かを批判している発信をみて同調するのは、目眩しだと思います。
僕は“大人や偉い人は、更に偉い人によって簡単に変えられる”ということを知ることだと思います。

僕が子供の頃は親や先生など、大人の言うことは正しいと言われ続けてきました。
大人になっても、その感覚は一般的には染み付いているでしょう。
なので自分より偉い人が喋っているのをみると、「この人が言っているのだから間違いない。」と考えます。またはマスメディアは信用できないからと、SNSで自分が尊敬できる人を探すように、自分より優れている人を探して信用する癖があります。
しかし、大人の意見は変わるんです。
偉い人が作った社会も180度変わります。
そんなこと、口で言われてもピンとこないかもしれませんが、これからは実体験する機会が訪れます。

ガソリンはダメだったんじゃなかったのか?
レジ袋はダメだったんじゃなかったのか?
ストローは紙の方がエコだったんじゃなかったのか?
強制的に捻じ曲げられた常識を、また強制的に戻そうとするですから、前回よりも衝撃的で、無理くりであることが分かるでしょう。
すると、誰か信頼できる人を探すのではなく、自分で勉強して自分で考えないといけないと思う人が増えるのではないか。
自分がしっかりしないと振り回されることに気づく人が増えるのではないかと、今年はそのキッカケになる出来事がいくつも起こるのではないかと思っています。

化粧品研究者こまっきー

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