僕はブログでは「自分が考えていることを書いていこう。」と思って書いているのですが、それに対して同調されたり反論されたりするのは苦手です。SNSでは炎上、つまり反論は人気集めには有効ですし、同調も同志を集めるのには有効です。
化粧品こまっきーというブランドを立ち上げて、宣伝も兼ねてやっているブログなので、そういう注目を集めることをしないといけないのですが、どうしても人気集めが出来ません。
人気になるというのは結果であると考えているので、それを目的に行動することができないのです。自分の考えていることや考えて作った化粧品に対して「へえー。」と思ってもらって、興味を持ってもらって、化粧品を買ってみようと思ってもらえたらいいなと思っています。
えらく遠回りなのですが、僕自身が買う側にいたときに嫌なだなと思ったことは、販売する側になっても、出来るだけしたくないなと思います。
とはいえ、宣伝はしないといけませんので、あれこれやってみたのですが、やっぱり自分が嫌だなと思う宣伝方法は乗り気がしていないからか、やってみてもいい結果にならなかったです。
僕の販売方法の原点は服屋さんにあります。
小学校の頃から服が好きで、小学4年生の頃には自分で服を選んでいた僕は、中学高校になると、ファッション雑誌を買って、そこにのってある服を探したりするようになりました。
ファッション雑誌に載っていた服の値段が高すぎる時は、似たようなものを探していたりしました。
服探しに色んなお店に行くと、色んな接客があることに気づきました。
あまり積極的にならずに、お客さんから声をかけられてからお客さんが気になっていることに合わせて話す人、まだ何も手に取っていないのに「なにか気になるものがあれば、おっしゃってくださいね。」と言って近づいてきて、すぐ後ろでずっと見ている人、何を着ても「おー、かっこいいですねー!」って言う人。
服を買う時は、服を見ているのであって、店員は二の次のはずなんですが、店員さんの接客で服を買うかどうかが決まることはよくありました。
なんか嫌な接客をされたときには、服も悪く見えてきました。
最初は百貨店やショッピングモールに入っているお店で探していました。
ネットが普及していない頃だったので、ファッション雑誌に載っているブランドの情報は東京ばかりで、大阪にはどこに置いてあるのかわからず、ネットにも店舗情報は全然ありませんでした。なので、調べても出てこない場合は諦めて、知っている商業施設を歩き回って、似たような服を探していました。
そんな中、大学生になるとスマホが出てきて、ネットで検索するとセレクトショップの通販サイトが出てくるようになりました。
そこで初めて、商業施設に入っていないセレクトショップに行きました。
当時は大阪の堀江という場所にありました。
行ってみると、商業施設の人たちと接客が大きく違いました。
グイグイこないのはもちろんのこと、かと言ってお客さんの話に合わすでもなく、結構自分が気に入っている部分も話したりして、それがまた参考になるので面白かったです。
なによりもビックリするくらいに、売る気を感じませんでした。
「またいつでも来てくださいね。」という言葉は、「また買いに来てね。」という空気感も含まれているはずなんですが、そのお店からはそのような空気がありませんでした。
なので、そのセレクトショップのHPをチェックして、ちょっと気になる服があると、とりあえず見に行くようになりました。
すると休日はいつも人がいて、みんな結構長居していて、ダラダラと店員さんと喋ったり、お客さん同士で話していました。僕もいつの間にかお客さんと話すようになっていて、気づくと4時間くらい経っていました。
昼過ぎに行くと、気づくと夕方になっていて、日が暮れると、そこにいた店員さんもお客さんも含めて「じゃあ一緒に晩御飯でも行きましょうか。」となって、ご飯を食べて帰ることもありました。
昼過ぎから行った僕はもちろんのこと、一緒にご飯を食べに行ったお客さんも誰も服を買っていないことがよくあったというか、それが殆どでした。
常連になるとそれでなぜお店が続くのかわかりました。
常連さんは、受注会という、販売前のタイミングで服を予約していました。
例えば今年の秋冬、つまり2025年の秋冬に販売するものは、1月のパリコレに合わせてたくさんのブランドが発表します。だいたい1年くらい前に発表されるのです。
パリコレシーズンにパリに行くと、ファッションショーをしているような大きいブランドだけではなく、街といたるところで、展示会が行われています。
店員さんは、ファッションショーを見たり、展示会にいって、ブランドの人とやり取りをして、その後買う服を決めます。
その数ヶ月後、お店で買うと決めた服のサンプルを取り寄せて、受注会が行われます。
または、日本のブランドだと展示会に一緒に参加して、そこでお客さんが欲しい服とサイズを指定できることもあります。
常連の人は、その時点、つまり2025年の秋冬に着る服は今のタイミングで予約しているので、お店で試着して服を買うことが殆どなかったんです。
お店側も仕入れた服は受注会の時に予約が入るので、ある程度収入が見込まれているから、のんびりした接客ができるのでしょう。
この頃すでに自分のブランドを立ち上げたいと考え、このセレクトショップの独特な空気感が好きだった僕は、この空気感で販売したいと思いました。
こののんびりとした空気感には、なんでも「めっちゃ似合ってますね!」と言って買ってもらおうとするような圧力がなく、かといってだらだらしていたわけではありません。
自分たちが選んだ服を売っているというプライドを感じることがありました。
なので、自分の気にっている部分を話したり、時にはお客さんに似合ってなかったら、それとなく伝える接客をしていました。
自分が似合ってないと思っているのに、黙って売ることはできないそうで、そういうことも話した結果、お客さんが気に入って服を買うという流れはいいなと思いました。
常連になると、やんわりではなく「んー、なんか違うな。」とハッキリ言われるわけですが、その後に続けて理由も言われるので、こっちも納得しますし、勉強になります。
今まで他のお店で、似合っていないときに似合っていないと言われたことはありませんでした。僕はそこに店員さんの服を売るプライドのようなものを感じて、似合っていないときに似合っていないということの大事さを感じました。
これを僕の化粧品の販売に落とし込むと結構難しいです。
まず僕は実店舗を持っていないので、店舗であの空気感を作ることは出来ません。
服のように春夏と秋冬で商品が入れ替わることがなく、基本商品は同じです。
服の場合は、着てみて判断できますが、化粧品はその場で塗ってみても分かりません。
そもそも化粧品を塗っているから肌が綺麗なわけではなく、疲れると肌が荒れてニキビができるように、生活部分の方が大きく影響します。
そして僕は良いと思うから商品化したわけなので、「これ良いですよ!」は当たり前の話です。さらに自分が良いと思って作った化粧品が、その人に合うかどうかは分からないので「これ良いですよ!」というのも違うような気がします。
研究していて良い悪いを分かっている分、強い発信はしにくいです。
押し売りのような売り方はしたくないし、かといって好きなセレクトショップの店員さんのような話を化粧品でするにはどうすればいいのかを考えて、色々試した結果、今のところ普段考えている生活部分の話になっています。
キレイな肌になるには、または持続させるには良い化粧品を使う以上に、生活が大切です。
しかし、僕も研究職に就くまではそうでしたが、肌が荒れると化粧品でなんとかしようと考えがちです。
肌とくれば化粧品ではなく、肌とくれば生活だという思考にならないと、キレイな肌の持続は難しいです。また、僕がそのように考えて化粧品を作っているので、肌とくれば生活が大事だという思考にならないと、化粧品こまっきーを魅力的に感じてもらえないのではないかと思っています。
一応、HPには配合成分の説明をしていますが、読んでいただければ分かりますが、メインはそこではありません。
なので、気になってHPを見てもらった時に、ピンとくるかこないかは、思考の違いが大きく影響していると考えています。
僕は肌とくれば化粧品ではなく、肌とくれば生活で、その上で化粧品を使っているんだという考えであることが大切だと思っているので、まずはそう考える人が増えるようにとブログを書き、それをYouTubeで動画にしたりしています。
時には政治などの時事問題を取り上げてみたりして、「これとなんの関係があるんや。」と思うかもしれませんが、僕にとってはそういうニュースで一喜一憂することも生活の一部であり、肌に影響するものなので、結構大事だと考えています。
遠回りかもしれませんが、自分の好きな接客を参考にして、化粧品こまっきーを広めていきたいと考えています。
化粧品研究者こまっきー
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