化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

悪い部分ばかりに目がいくときは、ちょっと距離を置く。

気になっていた飲食店に初めて行って、美味しいと「また行こう。」と思います。
なのに何回か行くと、「前と味変わった?」と思ったり、接客が気になったりして、 お店を悪く見てしまうことがあります。

会社に入社した時と辞めようと思った時も同じような感覚になります。
入社した時は「良い雰囲気だな。」と思っていたけど、2、3年経つと良いと思っていた雰囲気が悪く見えてきて、「こんな雰囲気じゃないところがいい。」と思って転職します。

飲食店だって、初めて行った時からそんな感じで、2、3回行っているうちに自分がそういうところに気づくようになったり、人が作っているのですから毎回微妙に味が違うことはあるあるなのに、少し悪い風に考え始めると、色んな悪い部分が見えてきます。

会社の雰囲気も、そりゃあ最初は自分は何も分かっていないのですから、色んな人から教えてもらうばかりなので、みんな優しくみえるでしょう。それが慣れてきて1人前になると、教えてもらっていた人たちと同じ土俵に立つのですから、今までのようには優しくないのは何となく分かっているはずです。自分だって後輩ができたらそうするでしょうし、学生時代に部活動をしていたなら、最初と慣れてからでは違うことは体験しているはずです。
ところが大体3年くらい経つと、嫌な部分ばかりが目につくようになります。

僕はこの3年という数字は中学と高校が3年間で変化することが関係しているのではないかと思っています。1年単位でクラス替えがあって、同じクラスになる人もいればクラスが離れる人もいます。そして3年後には通う場所が変わるというこの流れを思春期のタイミングで経験しているので、なんとなく「3年で転職。」という言葉を聞くと納得してしまうのではないかと思います。
そういえば大学も4年生は各研究室に所属して、基本的に授業は殆どありません。今までの3年間とは全く違う1年を過ごし、場所は大学ですが今までとは違う場所で過ごすことになるので、そういう意味では大学も3年単位なのかもしれません。人によっては殆ど大学に行かなくても良いので、集大成の4年目は社会人までのロスタイム感覚なのかもしれません。
この3年単位の周期を3回繰り返していると、この感覚が染み付いていて、自然と3年単位で心境の変化が出てくるでしょう。

話が逸れましたが、飲食店を何回か行くと悪い部分が目につく、会社も3年くらいで飽きてくるように悪い部分が見えてくるというこの感覚は人間関係にも当てはまります。
最初は意気投合して仲良くなった友達も、しばらくすると「え、それはないわ。」と思うような一面があることに気づきます。そしてそれが気になり出すと、一緒にいるのが嫌になってきます。
好きな人と気持ちが同じになって交際がスタートしたのに、しばらくすると一緒にいるとイライラしてくることがあります。そのイライラはちょっとしたことなので、気にしなければそれ以外は楽しいと思えるのに、それ以外の方が割合は大きいのに、そのちょっとした部分が心の中でそれ以外よりも大きくなっていき、限界を超えると別れ話に繋がってしまいます。

長く付き合うことで、その人の色んな部分を知るようになった結果、悪い部分ばかりに目がいくようになることはよくあります。
交際が長い分、良い部分も知っているはずなんですが、なぜか悪い部分ばかり記憶に残ってしまいます。

飲食店、会社、人間関係、これらを振り返ってみると、どうやら僕らは基本的に、知れば知るほど悪い部分の方を優先的に見てしまうようです。
多分、過去にそうはならないように気をつけようと思ったこともあるでしょう。
しかし結局は悪い部分を優先的に見てしまうことからも、これは変えられない流れなのかもしれません。

そして、悪い部分ばかりが目につくようになった後、どこかのタイミングで気にならなくなることがあります。すると、今度は良い部分にも目がいくようになり、良い部分と悪い部分の両方を冷静にみることができるようになります。

僕は経験上、知るスピードが早いと悪い部分の強調が強くなるような気がします。
知り合って仲良くなり始めた時は、色々喋りたいと思うのですが、その感情のままに色々知っていくと、仲良くなり始めた時の印象から大きく離れたその人の一面を知ると、急に一緒にいるのが嫌になっていたような気がします。
仲良くなり始めた時の印象から、ゆっくりとその人のことを知っていくことで、その人の嫌だと感じる一面をそこまで嫌だと感じずにいれる気がします。
なので僕は知っていくスピードは結構大事だと思います。そのスピードは人によって違うわけですが、そのスピード、つまり会う回数の感覚が自分とその人とで合っていると、関係は深くなっていくのでしょう。

つまり必ず何かを知っていくと、第一印象の後は悪い部分が先に見えてきます。第一印象の後でも良く見えることもありますが、それは第一印象の延長線上のようなもので、ちゃんと知っていくと一旦悪い部分ばかりが気になる時代がくるということです。
そしてその後どこかのタイミングで良い部分も見えるようになってきて、良い部分と悪い部分両方の側面からその人のことを見ることができるようになります。
第一印象の時代、悪い部分の時代、両方の時代と3つに分かれます。
ちなみに、交際と結婚、つまりデートだけと一緒に暮らすことは全然違うので、同じ人でも交際で3つの時代を経験しても、結婚後はまた第一印象の時代からスタートします。

これは人間関係だけではなく、飲食店や会社も同じだと思います。
飲食店だと、自分で行く頻度を調節すればいいです。特に「あそこの料理食べたいなー。」と思う時はいいんですが、外食と決まった時に特に食べたいわけでもないのに「あそこにしとこおか。」と思っていった時に、悪い部分が目立ちやすい気がします。
その選び方は常連レベルになってからの方がいいのかもしれません。

会社は行く頻度も時間も選択できませんので、あまり対処方法がありませんが、そうなるものだと分かっておくと、感情のままに辞めることはしないでしょう。

また、他にも政治関係もこの感覚が適応されると思います。
殆ど知らない状態で、話題になってるからと気になって色々調べ出すと、悪い部分ばかりが目につきます。
とくにSNSではこの感覚でたくさんの人がみているので、自然と悪い部分ばかりが注目の投稿に上がってきます。
しかし人間関係のように、悪い部分ばかりなんてことはないんです。
誰でもどんな会社でも組織でも、良い部分と悪い部分が必ずあります。
その両面を知ってから判断すればいいのですが、人は先に悪い部分が目につくので、そのまま批判してしまいます。

この感覚には気をつけないといけません。
SNSでは完全に利用されていますし、それで間違った判断をすると、壊さなくても良いものを壊してしまいます。
なので、悪い部分ばかりに目がいくときは、ちょっと距離を置いた方がいいでしょう。
一旦、見るのをやめることです。
すると、なんとなく「これってこういうことかも?」と良い風に捉えたパターンが思いつくことがあります。そして良いと思う感覚で調べてみて、良いという評価の発信を見つけられれば、良い部分と悪い部分の両方を知ることができます。
両方知れば、悪い部分だけを見ていた時とは判断が変わってきます。

せっかく自分が気になったことや物や人を、当たり前のようにくる悪い部分の時代で判断してしまっては、なんだか惜しいです。
ですので、悪い部分ばかり目につく時は、ちょっと距離を置いてみて下さい。

化粧品研究者こまっきー

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