暖かくなってくると、「花粉だ花粉だ!今年は去年の何倍だ!」と祭りのように騒ぐので、目がしょぼしょぼしたり、鼻がむずむずすると、花粉症だと決めつけてしまいます。
しかし僕は花粉だけが原因ではないと考えています。
冬は寒いので、体は熱が外に出て行かないようにして、体温を保ちます。
反対に夏は暑いので、体の熱を外に出して、体温を一定に保ちます。
春は冬と夏の間なので、体の熱が外に出て行かないようにしている体を、外に出す体に切り替える時期です。
これがうまく行かないと、体に余分な熱が出てきます。
熱は上に上がるので、顔周りに熱が集まります。
顔周りに熱が集まると、顔周りの水分が飛んで肌はカサカサします。
目はしょぼしょぼしますし、鼻もむずむずします。
さらに酷くなると、目は充血し、鼻は鼻炎になります。
花粉の時期関係なく、コンタクトをするとすぐに目が乾燥したり、目に傷が行きやすい方は、慢性的に顔に熱が集まっています。
なのでそういう方はのぼせなどの症状があったり、肌が荒れやすく、使える化粧品が限られていたり、使えたり使えなかったりします。
花粉に反応しているから、目がしょぼしょぼして鼻がむずむずするのか、顔に熱が集まっているから目がしょぼしょぼして鼻がむずむずするのか、はたまた熱がある場所は敏感になっているので、顔に熱が集まって敏感になったところに花粉が来て過剰反応しているのか、これからくる症状は何が原因なのかは誰にもわからないでしょう。
しかし、このように花粉症は結果的に起こっていることもあるのです。
花粉症の原因は花粉に過剰反応しているからだと考えられていますが、なぜ過剰反応しているのかは、様々な意見があります。
植林した木の中でスギの割合が多いこと、街が綺麗になって空気が綺麗なところへ飛びやすい花粉だけが自然から飛んでくること、自然に触れる機会が少なくなくなったことによる自然に対するアレルギー、そして先ほどの体に余分な熱があることの原因には、1年中気温差のない場所で生活していることが挙げられています。
冷暖房完備で一年中心地よい空間にいることは、僕たちは嬉しいのですが、それでは体の機能は衰えてしまうようです。
体は最初から寒い時に体を温めたり、暑い時に熱を放出してうまくバランスを取れるわけではありません。その機能は持っていますが、うまくその機能を働かせるにはそれなりの経験が必要です。
冷暖房完備で一年中心地よい空間にいると、その機能を鍛えることができないままになります。
その機能、つまり寒い日に体を温め、熱が外に出て行かないようにし、暑い日に熱を外に出す機能が一番忙しくなるのは、季節の変わり目の春と秋です。
その中でも寒い時期から暖かくなる春は特に気温差が激しく、体は体温のコントロールが難しいです。なので、春は普通に過ごしているだけでも体が疲れてしまうので、体調を崩しやすいです。
そんな春に、体調を崩さず、顔周りのトラブルを少しでも回避するには、冬の体から夏の体への切り替えを促してあげればいいんです。
体から熱が外に出て行かないようにしている体を、熱を外に出すように促してあげると、体に余分な熱ができずに、顔周りのトラブルを防ぐことができます。
熱を外に出すということは、つまり体を動かすことです。
走れば熱くなってきて汗をかきます。
これと同じように、すこしずつ体を動かして、体に「もう熱が逃げないようにしなくていいですよ。外に出していきましょうよ。」と伝えていきます。
外で体を動かしていたら、体は勝手に気づいて切り替えていくのですが、今の僕たちの暮らしでは、僕たちの方から体に伝えて行かないといけません。室内はまだ暖房が効いていたりしますので、体はまだ冬のままなんです。
そして気候が春になるから、体に余分な熱が生まれて、目がしょぼしょぼして鼻がむずむずして、肌がカサカサしてきます。
とはいえ、急に走ったり、いつもとは違うことをすると、体は疲れて体調を崩してしまいます。体調を崩すと発熱するように、花粉症は鼻の炎症である鼻炎であるように、だいたい僕たちの病気は体に余分な熱ができることにあります。
春は冬の体から夏の体へと切り替えていく時期なのですが、気温がコロコロ変わるので、それだけでも疲れて体調を崩しやすいです。
なので、あまり普段体を動かさない人は、まずは室内で軽く運動するところから始めてみましょう。最初は軽くでいいです。朝起きてラジオ体操をしてから家を出る。帰ってきてラジオ体操をしてからご飯を食べる。
ラジオ体操は無理なく全身を動かすことができるので、ファーストステップにはもってこいです。
次は朝はラジオ体操で、夜はちょっと激しい運動をします。例えばYouTubeのなかやまきんに君のアカウントに“自宅で筋トレ”という再生リストがあります。
そこに“全身10分”の動画が2つあります。それぞれ上半身がメインだったり、下半身がメインだったりします。
週に何回か、夜はこれをやってみるといいと思います。
もちろん他でもいいのですが、家だとあまり激しく動けないので、経験上、スタジオレッスンのような有酸素運動はあまりしんどくなかったです。
ちょっと筋トレ要素があった方が僕はしんどかったので、なかやまきんに君のアカウントを紹介しました。
外でウォーキングをするのもいいのですが、外は気候の変化を感じますので、気温の変化で疲れてしまうことがあります。またウォーキングなどを今までやってみたことがあるけれど、続かなかった方は、家でやるところから始めてみるといいかもしれません。
僕はわざわざウォーキングをしなくても、スーパーへ買い物に行くときに歩いていくようにすれば、ウォーキングになりますので、まずはそれでいいじゃないかと思っています。
ラジオ体操も、なかやまきんに君の“全身10分”も、やってみると、普段の自分はこんなに体を動かしていないのかと、感じるのではないかと思います。
普段と違う動かし方をすることで、熱を外に出さないでおこうとしている体もほぐれて、切り替えしやすくなります。
僕は、体の体温調節の切り替えがうまく行っていないことが、季節の変わり目に花粉症や肌トラブルなどが起こる人が増えている主な原因なのではないかと考えています。
もちろん花粉だと決めつけるのと同じように、原因を特定するべきではないです。原因は1つではありませんし、複数が重なって起こることもあるので、断定はするべきではありません。
しかしなぜこんなにも増えたのか、昔と何が違うのかを考えると、外の空気に触れていないことと体を動かしていないことではないかと思います。
これから暖かくなったり寒くなったりが繰り返されると思いますが、春の空気はやってきています。
うまく切り替えるには、体を動かすことや外の空気に触れることが必要ですが、いきなりだと疲れてしまいますので、まずは家から、少しずつ体を動かし始めてみてください。
化粧品研究者こまっきー
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