化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

煽ることが当たり前になった社会。

スマホを持つことが当たり前になり、多くの人がSNSを見るようになった辺りから、煽る発信が増えていきました。それまでにも炎上することがあり、炎上する発信はたいてい煽る発信だったんですが、それはごく一部でした。なので、炎上することは特別なことだったのでニュースで取り上げられていたのですが、今では煽り発信が当たり前になったので、そんじゃそこらの煽り発信くらいではニュースにならなくなりました。そして同じように煽る人が増えると発信が埋もれてしまうので、どんどん言葉が激しくなっていきました。

少し前だと“悲報”と言って、サービスの変更や値上げのことを発信していました。僕からすれば“値上げするらしい”くらいでいいじゃないかと思うのですが、それでは埋もれてしまうのでしょう。まずは中身を話さずにサムネや1枚目の画像に“悲報”と書いて注目を集める煽り発信がありました。

今は“悲報”ではなく“完全終了”が使われています。別にそのサービスが終了するわけではなく、“悲報”と同じくサービスの変更であったり値上げであったり、広告がつくようになるだけなんですが、“悲報”と同じように投稿の一番最初やサムネに“完全終了”という言葉が使われています。

みなさんも“悲報”や“完全終了”というサムネに釣られて動画を見てみたことがあるのではないかと思います。見てみると、全然完全終了ではなかったり、サムネを見て惹かれたほどの内容ではなく、一般的に言われていることを話しているだけのことが多いです。
YouTubeは再生回数や視聴時間が増えれば、収入が増えます。他のSNSでも注目されてフォロワーが増えれば案件が増えます。なので、たくさんある投稿の中で注目されるようにしようと、今流行りの言葉を使おうとする傾向があります。注目が集まるように個々でなにか考えるのではなく、今流行りの言葉を使って、その波に乗ることで注目が集まるこの仕組みは、考えてみると面白いなあと思います。この仕組みであれば、あるワードや内容を注目させたいと考える人は意図的に流行らせることができます。最初のきっかけさえ作ってしまえば、波さえ起こせば、あとは一般人が真似て投稿するので、勝手に波が大きくなっていきます。

“悲報”とか“完全終了”、もう少し前なら“○○するな”や“もう買わない”という言葉もありましたね。あれは確かポイ活の宣伝だったと思います。“やばい”は今でも使われていますね。このような煽る発信は、見るだけで分かっていてもちょっと気になるもので、いちいち反応してしまいます。別に興味ないはずなのに、煽り言葉に意識がいくことが増えると結構疲れます。
パッと目がいって、「いやいや、これは見なくていいやつや。」と無意識でも脳で処理しないといけません。街は移動しないと景色は変わりませんが、スマホは1本の指でスワイプするだけで景色が次々変わるので、短時間にかなりの情報が入ってきます。
なので、ベッドでごろごろしながらスマホをスワイプしているだけなのに、ボーッとしてきて無気力になります。ただ何気なく見ているだけでも脳は処理しないといけませんので、結構疲れるのです。あの無気力は疲れなんです。

そうなるのが嫌なので、僕はSNSを見る時、基本的にはフォローしたアカウントの投稿しかみません。それもフォローしたアカウントの投稿欄を見るのではなく、フォローしたアカウントのトップ画面にいって、アカウントごとに投稿をみるようにしています。
色んなアカウントの投稿がごちゃまぜになっているのは見づらいです。ニュースを見る時と、バライティ番組を見るときでは、少し頭を切り替えていると思います。バライティ番組やお笑いを見るのに、ニュースと同じような気持ちでは楽しめませんので、自然と頭の切り替えは行われています。ニュースのアカウント、政治家のアカウント、お笑い芸人のアカウントと色んなジャンルのアカウントをフォローしていると、フォロワーの投稿欄で見れば、投稿ごとに頭を切り替えないといけなくて、結構疲れます。
その疲れは無駄な疲れだと思うので、アカウントごとに投稿を見るようにしています。

ちなみにそうすると、煽る投稿からは避けることができます。
SNSは色んな人の意見を聞くことができる場ですので、色んな投稿を見た方が知識の幅が広がりそうに思いますが、ただ疲れることの方が多いと思います。
フォロワー以外の投稿を見たいときは、その時だけ検索をしたりして、フォローしていない人の投稿を見れば良く、基本は好きでフォローしたアカウントの投稿だけを見ればいいと思います。
それも気になってフォローしていけば、結構な数になります。僕みたいに、みたいアカウントの投稿だけを見ていると、結構な数フォローしていても、見ているのはごくわずかなアカウントの投稿だけであることに気づきます。
すると、いくら色んな人の投稿を見れるようになっても、自分が見れる投稿の量というのは結構少ないものであることに気づくこともできます。そこに気づければ、少ない量しか見れない中で、自分は何が見たいのか厳選しようと思うようになるでしょう。

SNSで煽る発信が増えていき、言葉が激しくなっていっても、それをするのはYouTuberのような個人のアカウントであり、企業は言葉の使い方には気をつけて発信しています。
ところが先日、YouTubeの広告で、どこかのテーマパークだったと思うのですが、“憧れの”という言葉を使っていました。テーマパークなら“楽しいよ”とかだと思うのですが、“憧れの”でした。
おそらくそのテーマパークに対して“憧れ”だと思っている人は少ないと思うのですが、自ら“憧れの”と発信することで、スマホをスワイプしている人の脳内には勝手にそのテーマパークが“憧れ”であると刷り込もうと考えているのでしょう。
これは電車やYouTubeの広告で“3年経ったら転職”や“うちの会社じゃあ。”という言葉を何回も見たり聞いたりしていると、別に今まで会社に対する不満は大きくなかったのに、急に嫌な部分ばかりが目につくようになって、転職したくなるのと同じです。そう考えてみれば、転職サイトは昔から煽るのが上手でしたね。

注目を浴びたもの勝ちのSNS社会を利用することが増えて、煽る発信を目にすることが当たり前の社会になりました。
SNS疲れという言葉が話題になり、その原因はSNS内の人間関係だと言われていましたが、今はそれよりも煽り発信による疲れが大きいと思います。
こんなに便利なものを使わないというのは難しいですし、勿体無いと思います。上手く利用するためには煽る発信をできるだけ見ないようにすることだと思いますので、フォローしたアカウントのトップに飛んで、アカウントごとに投稿を見ることをオススメします。
もちろん、コメント欄は一切見ずに、ただアカウントの投稿内容だけを見た方が、純粋な情報が得られると思います。

化粧品研究者こまっきー

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