化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

作られた賛否両論。

SNSに真実はあるのでしょうか。
テレビや新聞などのマスメディアとは違う内容がSNSで発信されており、時には本当にSNSの方が正しい時があるので、「SNSには本当のことが書いてある。」と錯覚してしまいます。
マスメディアなら、いくら全てのチャンネルでも、どのニュース番組でも同じように報道したとしても、発信の数には限りがありますが、SNSでは違います。
何千、何万という数の投稿があり、それぞれ一言コメントが付いています。

ニュース番組の街頭インタビューは、よく出てくる人がいると言われています。なので、あれは作られた街頭インタビューで、一般市民もそう考えていると思わせる策略だという考えがあります。これに関しては、僕は友達が街頭インタビューに映っていたことがありますので、必ずしも作られたものではないことを知っています。

街頭インタビューは観ている人に親近感を与えます。その親近感を利用して情報操作するなんて卑怯だと言うならば、SNSは親近感による情報操作の宝庫です。トレンドに上がっているワードの下にはこのワードで何件投稿されたのかが書いてあります。何千、何万という数の投稿があることが分かると「多くの人が注目している。」と、まず数で先入観を与えることができます。

トレンドに上がっている時点で、Xの中で今多くの人が注目していることなんですが、そこに投稿数を表示することで、より「多くの人が注目している。」と思い込みやすくなります。思い込みやすくなるというのは、Xは13歳以上から利用可能ですが、総務省に載ってある統計では15歳で区切られていますので、日本の15歳以上の人口を合計すると約1.1億人になります。1.1億人中の何千何万人が注目していると考えれば、結構少なく、注目されているのか分からなくなります。分母を設定すると、何千何万はかなり少ない数だと感じますが、分母を無くし何千何万という数だけを見れば多いと感じ、多くの人が注目していると思い込みやすくなります。

そして注目のワードをタップして、投稿を3つ4つ見て、なぜこのワードが取り上げられたのかを理解すると、他の何千何万の投稿内容も同じような内容だと考えてしまいます。
3つ4つの意見を見ただけなら、3、4人の意見のはずなんですが、他の何千何万の投稿も同じようなものだと思ってしまう傾向があります。
確かに下にスクロールすると同じ内容の投稿であることが多いので、そう思ってしまうのも無理はないのですが、スクロールして100件くらい見ても、全体の10%または1%くらいの数の人の意見を見ただけです。それでも、なんとなく残りの人もこのような発信なんだろうと考えてしまいます。

何千何万という到底全て見ることができないほど多い数をみると、僕たちは分母を忘れて多いと感じ、「多くの人が注目している。」と思い込みやすく、また多すぎるが故に3つ4つの投稿で決めつけてしまいます。

決めつけてしまうその投稿の中身は、賛否両論であることが多いです。
良いという人もいれば悪いという人もいて、たまに全然違う問題を取り上げている人もいます。
最近、この賛否両論を見ていて、これは作られた賛否両論じゃないかと思う時があります。僕はSNSを流し見することはほとんどしないので、注目のワードを見ることはたまにです。YouTubeのコメントをみると、嫌な先入観が入ってくるので、YouTubeのコメントは見ないようにしています。Xではフォローしている人のアカウントに飛んで、その人の投稿だけを見ています。YouTubeと同じくコメント欄は見ないようにしています。
それでもたまに見えてしまって、読んでしまうことがあります。

それくらい距離を置いていると、なんというか「こういう内容を投稿するのが良い。」みたいなある程度の形式があるように思います。
特にYouTubeのコメント欄に書いてある内容には、すごく違和感を感じます。というのも、普通に現実世界で人と話していれば出てこないコメントがあまりにも多いからです。カフェで友達と、会社で同僚や上司とその動画についての話をして、あんな内容のコメントは出てきません。

他のSNSでも似たようなところがあります。
それっぽい賛成の意見、それっぽい否定的な意見を言っているように感じます。
それくらいどんな時でも同じようなそれっぽいコメントをしている人が多いんです。
それも内容だけではなく、口調も似ているので、なんだかSNSのコメントは作られたコメントのように感じています。
例を挙げるのが難しいのですが、そう感じている人はいるんじゃないかと思います。

となれば、SNSで繰り広げられている賛否両論は参考になるのでしょうか。
どの動画や注目のワード、誰かの投稿のコメント欄でも、それっぽくて同じような口調のコメントから、参考にできる部分はあるのでしょうか。

SNSは個人が自由に投稿し、アカウントをロックしない限り誰もが自由に投稿を見ることができます。そういう仕組みなので、本音を話しているように感じます。実際に、Twitterができた当初は芸能人のちょっとしたプライベートな投稿がみたいと思う人は多かったです。なので、“実は・・・”的な話が人気だったりします。
しかし最近は、SNSでも一定の形式があるように思います。
まるで番組みたいに大枠があり、こういう時はこういう反応をすると決まっているかのように、同じような口調でそれっぽいことを言っているように感じています。
これは、昔あった2ちゃんねるという掲示板に近いです。あの頃は2ちゃんねるは2ちゃんねるという孤立した世界であって、2ちゃんねるでの賛否両論は、現実には反映されませんでしたが、今はSNSの反応次第で現実にも影響が出ています。
この賛否両論は参考になるのでしょうか。
参考にするべきなのでしょうか。
作られた賛否両論なんじゃないかと感じる僕には、ここまでSNSが現実に影響しているのが、ちょっと疑問です。

化粧品研究者こまっきー

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