春は気温が上がっていく季節です。
気温が上がったり下がったりすることによる自分の影響は、服装を変えるだけではありません。
寒いとニットにコートを羽織り、暑いと半袖やノースリーブまで薄着になるように、僕たちは気温の調節を服でしていますが、体自身でも調節しています。
体は脱ぐものも着るものもありませんが、体は体温調節をして熱を出したり、出さないようにしたりしています。。
冬は寒いのでコートを羽織るわけですが、それと同じように体は熱が外に逃げないようにしています。
反対に夏は、汗をかいて、熱を外に出そうとします。
いくら服を着込んでも体の体温調節が弱ければ、寒いです。
なので服というのは、体が熱を外に出したり、熱が逃げないようにしやすくするためのサポート役だといえます。
体は体温を一定に保つために気温に合わせて体内の熱を調節しているわけですが、一定に保とうとする時、暑かろうが寒かろうが、気温が変わらない方が楽です。
例えば自分の部屋を20℃に固定しようとします。
体をイメージするために、エアコンは使わずに調節するとしましょう。
気温が10℃の時は、窓を開けると部屋の気温が下がってしまうので、窓を閉め、カーテンを閉めて熱が外に出ていかないようにして、暖炉に火を入れて、部屋を温めます。寒い日が続いている時は、燃やす分のエネルギーが必要にはなりますが、やっていることは同じでいいです。
しかし、暖かくなると、部屋の調節は変わります。
気温が20℃近くまで上がると、暖炉は必要ありません。暖炉の火を消して、窓を開けないと部屋の温度が上がっていくので、窓を開けて部屋の温度が上がらないように調節します。
そしてさらに気温が上がると、今度は窓を開けているだけでは足りないので、部屋の熱気を外に出すような工夫が必要になります。
気温が10℃の時と同じように、気温が変わらなければ、同じことをしていればいいです。
これが、毎日気温が変わると大変です。
今日は気温が10℃なので、窓を閉め、カーテンを閉めて熱が外に出ていかないようにして、暖炉に火を入れて部屋を温める。次の日は気温が20℃まで上がったので、暖炉の火を消して、窓を開ける。さらに気温が上がれば、部屋の熱を外に出すために何かしないといけません。そして雨が降り、次の日から気温が10℃まで下がると、また窓を閉め、カーテンを閉めて熱が外に出ていかないようにして、暖炉に火を入れて、部屋を温めないといけません。
毎日暖炉に火を入れるだけで良かった時と比べると忙しないのが伝わるでしょうか。
部屋を体に置き換えると、体は体温を一定に保つために、ある日は部屋を温め、またある時は窓を開け、またある時は熱を外に出しています。
3日ほど暖かい日が続いたと思ったら雨が降って、気温が10℃まで下がり、また気温が上がっていくこの春はまさに体温調節が忙しない時期なんです。
また1日の中でも10℃以上の気温差があるように、朝晩と日中でも体温調節の方法は違いますので、ほんと忙しないです。
特に今年は冬が寒かったので、気温差が大きいです。
関西でも2月は中旬と下旬に雪が降りましたが、その1週間後には気温が20℃まで上がっています。ちょうど3月に入った頃です。
雪の1週間後に気温が20℃まで上がると、体の体温調節が間に合わなくて、体に余分な熱ができてしまうでしょう。なので3月上旬に体調を崩したり、肌トラブルが起こったり、鼻詰まりなどのトラブルが起こった人は結構いるんじゃないかと思います。
この時期になればなんでも花粉のせいにしますが、僕はこの気温差で、余分な熱ができて、熱は上に上がるので、顔周りのトラブルが多くなるのではないかと考えています。花粉症も根本的な原因は余分な熱で、余分な熱が顔に集まり、鼻の粘膜に炎症が起こり敏感になっているところに花粉が来て、反応しているのではないかと考えています。
同時に花粉症の人は、肌がカサカサしやすいです。花粉症は鼻炎と言われているように、鼻付近に炎症が起こっています。炎症があるので、鼻周りは水分が飛びやすく、肌はカサカサしやすいです。“副鼻腔炎”と調べると画像が出てくると思いますが、その画像を見ると、頬付近まで肌がカサカサしやすいことがわかります。
鼻のトラブル以外にも、火照りやのぼせを感じるようになると、顔全体の水分が飛んで、顔だけではなく頭皮もカサカサしやすくなります。
また、炎症とまではいかないレベルの余分な熱が顔に集まっていますので、顔全体の肌もカサカサしやすいです。
この対処法は、軽い運動をすることです。
1週間で雪から20℃まで気温が変わると、急すぎて体の体温調節の切り替えがスムーズにいきにくいです。軽い運動をして、熱を外に出していくように促してあげると良いです。
この時期に鼻が詰まって困っている方は、散歩してみると、鼻詰まりが解消されます。
体を動かして、全身の熱を循環させ、体を温めて顔に集まっている熱を放出することで鼻の通りも良くなりますので、家でじっとしているよりも楽だと感じるはずです。家に帰れば元通りになりますが、こうして少し体を動かすことで、体は体温調節の切り替えをしやすくなります。
急に体温調節のやり方を変えろと言われても、パッと変えることはできません。
切り替えのインターバルがあります。春はコロコロ気温が変わるので、インターバル中に気温が変わることもあるでしょう。インターバル中に気温が変わりあたふたしてしまわないためにも、軽い運動をして、インターバルを短くするといいです。
これはわざわざ散歩に出かけなくても、スーパーに買い物へ行くときに歩いていくとか、それくらいでも大丈夫です。
体温調節しやすいように軽い運動が必要なわけですが、体温調節が忙しないこの時期は疲れてもいます。今は体温調節の話ばかりしていますが、体は体温調節以外にも、食べたものを消化吸収して、体の隅々まで栄養を届けて、そしてその場で新しく作って、古いものは破棄して、排泄するなど、体がやるべきことはたくさんあります。
体温調節はその中でも最優先事項ですので、体温調節が忙しなくなる今の時期はただ生活しているだけでも体は疲れています。
疲れているなと感じている時に運動するのは逆効果ですので、疲れを感じている時はゆっくり休みましょう。
また冬よりも飲み物を多く飲むことも良いです。
むくみはいつもより水分を多く摂れば改善されるように、水分を多く摂ればお手洗いに行きたくなり、ロケットえんぴつのように体の中が循環されます。
水分が循環されるときは熱も循環しますので、顔に熱が集まっている時、足は冷えるのに顔はのぼせている時には1日の間で水分を摂る量、摂る頻度を増やすことをオススメします。
摂る水分は温かいお茶が良いです。
肌がカサカサしているとスキンケアでなんとかしようと考えますが、今まで話した通り、水分が蒸発しやすい状態である時は、スキンケアによる保湿との追いかけっこになります。スキンケアをしながらも、肌の水分が飛んでいかないように、余分な熱を循環させたり放出させる必要があります。
皆さんなんとなく気をつけなきゃいけないことや、やった方が良いことはわかっているとは思うのですが、ついつい忘れてしまうのは、意識が気温に向いているからではないかと思います。
朝晩の気温と日中の気温を見て服装を判断するように、気温だけをみて、気温差を見てないように思います。気温差が10℃を超えると、結構体には負担ですので、気温差を意識して、疲れない程度に体を動かして、暖かい季節に合わせた体へと変えていきましょう。
化粧品研究者こまっきー
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