化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

毎日は全力じゃなくていい。

“全力で楽しむ”とか“毎日を全力で!”という言葉があるので、全力じゃない自分はダメだんだろうなという気がすることがあります。
しかし、そもそも全力ってなんなんでしょうか。

例えば仕事を毎日全力でするってどういうことなんでしょうか。
働いている間は少しも休まずに仕事をすることでしょうか。
営業なら商談を勝ち取るために必死になることでしょうか。
しかし商談ということは相手がいますから、いくらこっちがその気でも、相手が気乗りしていないなら、話を詰めようとするのは逆効果なんじゃないかと思います。

事務職の全力とはなんでしょうか。
書類をテキパキ処理することでしょうか。
それなら普段からテキパキやっていると思います。「あー、めんどくさい。」と思いながらも、ダラダラやったり席を離れて雑談ばかりしているわけではなく、結構座りっぱなしでパソコンと向かい合っているはずです。全力でやろうと、もっとテキパキしようとすればどうなるでしょうか。おそらくは、短時間で疲れ果ててしまうでしょうし、ケアレスミスが多くなって、やり直すことが多くなり、いつも以上に疲れるだけではないでしょうか。

全力というと、長距離をマイペースに走ることではなく、100mダッシュのことだと考えるので、おそらくは全力と言えば今以上にスピードアップしたり、時には相手のことを考えずに自分の思うがままに行動してしまいがちです。
しかしそれでは、ミスが目立ったり周りが見えなくなりますし、短距離のように短時間で疲れ果ててしまいますので、いつもの方が良いように思います。

そして「自分の全力はこれくらいだ!」という基準を知っている人はどれくらいいるのでしょうか。短距離や長距離なら、走ってみれば分かりますが、仕事や家事の全力ってよく分からなく、なにをどれくらいやれば全力に当てはまるのか、よく分かっていないのではないでしょうか。
そういう僕もよく分かっていませんし、毎日の生活に全力かどうかは考えなくていいと思っています。

全力かどうか気にするくらい、そんなに皆さん、サボってるんでしょうか?
「うん、私はサボってる。」と自覚がある人って、珍しい方だと思います。そう思わないなら、毎日を全力かどうかはさておき、ちゃんとやるべきことはやろうとしているんじゃないでしょうか。ここでも日本人の同調圧力は働いています。自分だけサボるというができないのが日本の社会です。なので、なんだかんだ大抵の人はサボらずにやるべきことをこなそうとしていると思います。

むしろ全力を意識にすれば、ミスが多くなったり周りが見えなくなるように、全力は意識しない方がいいように思います。全力と言えば休憩を取らないことだとも思われがちですが、8時間休憩なくぶっ通しで仕事をするよりも、こまめに休憩を挟んだ方が仕事の効率は上がります。大学の90分授業で集中力がもたないように、やはり1時間に1回は休憩を入れた方がいいです。仕事を全力でこなすには1時間に1回休憩が必要だと考えると、ますます全力がわからなくなってきます。

そして日本人に全力を意識させれば、同調圧力で周りにも影響し、大勢によるたくさんのミスが起こって、逆効果になるでしょう。
日本人は元々サボり癖があるわけではないので、言われなくてもちゃんとやると思います。

一般的に考えられいる、全力=短距離走のイメージではなく、全力=長距離走だと考えてみるとどうなるでしょうか。
長距離を全力で走り切ることですから、それは、毎日できる限りのことをやることではないでしょうか。つまり、コツコツです。だったら出来てるんじゃないでしょうか。

意識することには限界があります。
街を歩きながらお店を探している時には、沢山のものが見えています。空、道路、道路を走る車、歩く人々、そしてお店と色々見えていますが、目的のお店の看板を探している時には、すれ違った人の顔すら分かりません。すれ違うくらい距離が近いのですから、見えているはずなのに、見ていません。それくらい、意識すると視界が狭くなっています。

お店を探す時にはそれでいいのですが、意識すればそれ以外は見えなくなることを考えると、それを意識するべきかどうかは考えた方がいいのかもしれません。
4月は心機一転しようとして、何かを意識する傾向がありますが、その結果、何が見えて何が見えなくなったのかまで考えると、意識して良かったのか判断できるでしょう。
少なくとも、毎日は全力じゃなくていいのではないでしょうか。

化粧品研究者こまっきー

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