化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

薬はいつも同じ効果を発揮する。

風邪をひいて解熱剤を飲んでも熱が引かないときや、花粉症で抗アレルギー剤を飲んでも鼻詰まりが全然改善しない時、または前は効いたのに今回は効かなかった時に「薬飲んでるのに効かへん。全然アカンやん。」と薬のせいにしたことが1度はあると思います。

化粧品の研究をしながら自分の慢性疾患の治療をしていると、この考え方が間違っていたことに気づきます。
治療を通して、肌が荒れる原因は季節の変わり目の空気の乾燥などによる外的要因よりも、仕事が忙しかったりで“疲れ”たことによって肌が荒れる内的要因の方が多いと感じています。
季節の変わり目で肌が荒れてしまうのも、気温の変化という外的要因で“疲れ”という内的要因が生じて、肌が荒れてしまうのです。
内的要因が生じる時は外的要因からではありますが、外的要因に対して休息をして対処出来れば、内的要因が生じることはかなり抑えられると実感しています。

肌は内側から作られていくものです。食べたものを身体の栄養に変えて肌のところに届いた栄養を使って肌は作られます。食べて、消化して、吸収して、必要な場所に届けて、そこで活用します。活用して始めて肌が作られていきますので、食べてから活用されて完成するまでは元気である必要があります。

身体を無視して、スキンケアだけで肌をキレイにしようと思っても、キレイにはなりません。
ですが、大前提である肌は身体が作るものというのを忘れてしまっているのか、肌が荒れた時には「今使っているスキンケアがダメ。」と考えて、スキンケアを変えようとします。
今までそのスキンケアを使っていてなんともなくて、ある時に肌が荒れてピリピリしたのであれば、その原因はスキンケアではなく、身体の体調面を考慮するべきでしょう。
それでも長期使用による副作用はあり得るので、断定は出来ませんが、概ね原因は身体のほうにあります。

これは薬を飲んで効かない時と同じ思考です。
前はこれ飲んで熱が下がったのに、今回は下がらないのは、薬の効果が異なっているからではありません。
身体の状態が異なっているからです。
解熱剤はタイミングを間違えると、一旦下がっても、熱はまた上がります。
そもそも、発熱時に解熱剤を飲むというのは体温を上げてウイルスをやっつけようとする身体の邪魔をしているので、解熱剤を飲むべきではなく、解熱剤を飲むタイミングは体温が上がりきったのに中々下がらない時に飲むべきだと考えています。

体温を上げてウイルスをやっつけた後、大抵は身体は熱を下げて平熱に戻していきますが、平熱に戻す体力が無い場合に、体温が平熱に戻らないことがあります。解熱剤の用途はこういう時だったと思うのですが、今は発熱してすぐに飲むようになりました。
発熱してすぐに熱を下げてしまうと、十分にウイルスをやっつけることが出来ないまま、熱が下がってしまいます。やっつけたいウイルスが残っているなら、身体はまた体温を上げようとします。
この状態の時に「薬を飲んだのに効いてない。」と思ってしまっています。

それを何回か繰り返すと、体力が消耗されすぎて、解熱剤を飲んでも全く効かず、発熱時の状態が初期よりも辛くて呼吸するのも困難になります。
一番最初に体温を上げて、自然と下がるのを待てば、3日ほど休む必要はあっても、1回で発熱は治まります。

また、解熱剤を頻用すると、身体はサボり体質なので熱に対する処理を薬に任せてサボるようになります。解熱剤をしょっちゅう飲んでいる人は頭痛や生理痛などが改善出来ておらず、むしろ歳を重ねるごとに悪化しているはずです。ちょっとした天候の荒れで頭痛が起こってしまいます。
すぐにどうと言うわけではなく、歳を重ねるごとに身体が弱っていくのは当たり前のことなので、薬の頻用によるものだとは考えもしません。

こじらず風邪も酷くなる頭痛も解熱剤が効かないのは、効いていたときよりも身体が変化しているからで、解熱剤の効果は変わっていません。

ステロイドも同じことが言えます。
最初は大した事ない肌荒れなので「弱いステロイドで十分ですよ。」と言われて塗って治しても、段々ステロイドの薬効が強くなっていく事はよくあります。
弱いステロイドでは効かずに段々強くなっていく時、「ステロイドが効いていない。」と思ってしまいますが、ステロイド軟膏は塗る時によって弱くなったり強くなったりすることはありません。
身体が弱いステロイドでは効かないくらい弱ったのです。

解熱剤もステロイドも熱を抑える薬である辺り、僕たちの健康管理は身体の熱をいかに上手に処理出来るか、処理できる元気な身体づくりをするかがポイントとなっているのでしょう。

薬もスキンケアもいつも同じ効果を発揮しています。
変わっているのは自分の身体の状態です。
僕たちは何かが起こると何かで対処しようとするのではなく、もっと自分の身体のことを、身体そのものの状態をみてあげないといけません。

化粧品研究者こまっきー

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