化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

円高円安どっちもアウトやん。

ドル円がこんなに頻繁に動くのはいつぶりでしょう。
去年の秋口の150円から年明けで128円まで下がり、
4月は130円1ヶ月半の間にどんどん上がり、140円超えとなりました。(2023/6/18)
2021年までは100~110円だったんですが。
ドルと円、一体どっちが不安定なのでしょう。

円高になると「円高の方がいい!」という意見が増え、
円安になると「円は安くて良いんだよ」という意見が増えます。
これ、どっちがいいんでしょうか。

円高になると、円の価値が上がるので、1ドルが安くなります。
民主党政権時には過去最高の1ドル75円を記録しました。
アメリカから肉を輸入する際、
100g1ドルだったとすると、
円高(75円)だと、75円。
今だと、140円になります。
大体ステーキ1枚200gですから、ラベルには
アメリカ産ステーキ肉
円高(75円)だと、150円
今だと、280円
という表記になります。
結構違うでしょ。
まあ実際に円安のときはガソリンのように国が補助金を出すので、ここまで値段差は広がらないのですが、補助金は税金ですから、その分増税になるわけです。
「じゃあ円高の方がいいのでは!」と言うとそうでもないんです。
輸入はお得ですが、輸出は不利です。
500万円の車を輸出するとき、
円高(75円)だと66,666ドル
今だと35,714ドル
となり、円高の方が販売価格が高くなり、売れにくくなります。

円安はこれの逆になります。
輸入は不利になり、輸出はお得になります。
輸入が不利かつ今まで以上の円安により、物価が上がっています。
円安の方が世界への商売が得になるので、輸出産業が儲かるから円安の方がいい。
という考えがありますが、
カロリーベースの食料自給率は38%、輸入62%と半分以上が輸入に頼っているので、円安で人々の暮らしの物価はどんどん上がっていくのです。

輸出産業は儲かるけれど、日本国民全体の生活は苦しくなる円安。
輸入が安くなり国民全体の生活は楽になるけれど、輸出産業が苦しむ円高。
どっちもアウトやん。
そう思うわけです。

なので、日本は円安円高どっちがいいか?の前に、
どっちに傾くかを決めなきゃいけないと思います。
食品など国民の生活の基盤になる部分をほぼ輸入に頼る円高戦略。
するとそうでしょう。輸出産業が苦しむので国内産業は伸びません。
また国民の生活が海外頼りになるため、何かあって輸入が止まったら終わりです。
輸入頼りを辞めて食料自給率を伸ばす円安戦略。
円安で国民が苦しむこともなくなり、日本のものづくり産業が売れます。

ただ食料自給率を上げると、円安でも円高でもどっちでも良いように思います。
円高で海外での日本商品の販売価格が上がっても、それだけ価値のある商品だと売れるはずです。販売価格上がって、売れる数が変わらなければ、損するという輸出産業は円安よりもお得になります。
結局円安じゃないと日本製品が売れないのは、それくらいしか日本製に価値がない、“安いから買う”製品になってしまったからです。

“Made In Japan”で売れるのは過去の栄光です。
円安で安くないと日本製を買ってもらえなくなりました。

まずは食料自給率を上げて、円安から脱却し、
モデルとか宣伝とか謳いという表面的な部分頼りにならず、
もう一度日本のものづくりをちゃんと見直して、日本製の価値を上げれば、
円高は最高の条件になるのではないでしょうか。

今のところ、円安円高どっちもアウトやん。
そう思っています。

化粧品研究者こまっきー

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