数年前に自身の慢性疾患が悪化して、仕事を休まざるを得ない状態になって、“身体は資本”という言葉を身にしみて感じました。
動けなきゃ、何も出来ないです。
仕事をしてお金を稼ぐこともできないし、酷いときは1週間くらい1日中ベッドの上で、ご飯を作ることすら出来なかった時期がありました。
1日中ベッドの上状態は、風邪引いた時によくある話ですので、皆さんも経験があると思います。喉が渇いて何か飲みたくても起き上がるのがしんどいです。普段は家でゴロゴロしていても、喉が渇いたらパッと起き上がってキッチンに行けるのに、そんな簡単なことすら身体がだるくて動く事ができません。
風邪の場合は1日2日休めばかなり回復しますが、慢性疾患は“いつ治るのか?”がまるでわからないので、焦燥感に駆られます。
ベッドの上状態ではなくなっても、身体そのものが慢性的に弱っています。
熱が引いたら元気ハツラツ!とはいかず、ベッドの上状態から抜け出せても、治ってはいないので疲れると“悪化”します。
このときに“再発”と表現することもありますが、慢性疾患の場合は常に身体が弱っている状態なので、治ってはいません。症状が少しだけ良くなっただけです。なので、“再発”しないように日々気をつけるのではなく、“悪化”しないように気をつけないといけません。
とはいえ、今までより元気になれば動きたくなります。今までの分を取り戻したくなります。
そして“悪化”してしまいます。
若い時は「病気に負けてたらアカン。」と少し症状が良くなれば動き、30代を過ぎると「ちょっとくらいの持病はつきものや。」と症状が出ていることを認識しながら動きます。
そうやって慢性疾患が生まれていきます。
自分自身のことですから、自己管理不足とも言えますが、自分が同じような状態を経験しているので、こうやって動いてしまう人の気持ちはすごく分かります。
自分自身が悪い。これが大前提にある上で、社会全体の空気感が変わればいいなと思います。
自分が悪いのは分かっています。それでも「仕事を休むとお金の問題が。」とか、「せっかく今まで頑張ってきたのに今休んでしまうと。」とか、色々考えて休むことをためらってしまいます。
病気で長期間休むことによる周りの目が気になって、休めなかったりします。
そこまでシンドいのだから、周りの目なんか気にせずに休めば良いのですが、そういうときに限って気になってしまいます。
または慢性疾患の場合は病院に行っても診断書を書いてもらえないことがあります。
自分は休みたいくらいしんどくても、病気休暇に適合する症状でなければ、診断書は書いてもらえず、病気休暇は出来ません。
会社の体制は休暇に対してかなり緩くなってきていると思います。
有給は結構簡単に取れるし、連続して有給を取ることもあまり抵抗なく出来るようです。
今は発熱などの症状が出てから休む人、途中で帰る人が多いようですが、その前のタイミングで休めるようになればいいなと思います。
肌荒れも風邪もそうですが、一度悪くなってしまうと治るのに時間がかかります。悪くなる前に休めば1日で元気になったはずが、発熱してしまうと2,3日かかります。その後の喉の痛みなどを含めると治るまで1週間はかかります。
発熱ほどの体調不良でなくても、声は仕事で必ず使うので、喉の痛みは仕事に影響が出ます。いくら頑張ろうと思っても、身体のどこかに異変があるときは、仕事の効率は下がります。
症状が出る前に休めば社員の空白期間は1日で、次の日から元気に働けますが、症状が出ると空白期間は2,3日あり、更に1週間は不調であることを考えると、社員の健康は仕事に大きく影響を与えると考えられます。
もちろん、慢性疾患も同じくです。
有給が取りやすくなって、怠け体質になるではないか?と考える方がいるかもしれませんが、今の若手社員の様々な問題は、ただの教育不足です。
パワハラを気にしすぎて、ちゃんと教育しないから、礼儀もなってない社員が増えていきます。注意するのが面倒くさくて、注意しないから新入社員はああいう風になってしまうのです。
教育とパワハラはイコールではありません。それぞれの会社の大切にしていることや礼儀や作法は間違っていたら注意しなくてはいけません。
注意するにも体力が必要ですので、先輩が注意するのが面倒くさくなっているということは、それだけ日々疲れている証拠でもあります。
急な発熱などの急性疾患だけでなく、社員が慢性疾患にならないような環境づくりも必要です。慢性疾患になれば慢性的に仕事のペースが落ちます。日常的な疲れも慢性疾患の1つです。疲れている先輩が注意しなければ新人の成長は遅れます。
会社が成長するには、盛り上がるには、社員がバリバリ動けなくてはいけません。
今まではそれが高給であるとか、お洒落なオフィスという目で見て分かるような部分が注目されていましたが、これからは健康を意識してみてはいかがでしょうか。
健康な社員が多ければ多いほど、社内はきっと明るく活発的になるでしょう。
化粧品研究者こまっきー
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