化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

「このスキンケア良いの?」と聞かれても、困るんです。


僕がまだ研究所に勤めていた頃、
知人からよく聞かれたのが、
「なあなあ、最近こんなん流行ってるけど、これってどおなん?」
とか
「このスキンケア買おうと思ってるねんけど良いんかな?」
とかそういう相談だ。

僕が化粧品研究職に就いたとき、
聞いて教えてもらおうと、
気になるスキンケアの画像だったり、
気を利かせて成分のところを送ってきてくれたりしたのだが、

正直、研究していても商品の良し悪しは
触らないと、全くわからない。

いや、スキンケアに関しては
触っても、良し悪しではなく、分類するしか出来ない。

ネット上では、
その成分にどんな効果があるとか、
そういう説明があって、
その説明が怪しいことも多いけれど、
それは置いといて、
そもそも気になっているその商品に
その成分の効果が発揮できる量入っているかどうかは、書いていない。

化粧品の全成分とは1%以下は順不同、
それ以上は配合量順で表記されていて、
各成分の配合量表記ではない。
なので、
「流行ってるこの成分、良いの?」
と聞かれるとき、
つまりは流行っている成分を配合している化粧品のことを聞かれても、

「あー、それめっちゃいいで!」とはならず、
「その成分の効果は知ってるけれど、量がわからない限り、判断出来ない。」
としか答えれない。
それっぽいことを言えばいいのかもしれないけれど、
それだったら僕に聞いてくる意味がなく、
ネットに出回っている情報を調べれば済む。
せっかく相談してくれてるのだから、研究目線で伝えたい。

かといって、「判断出来ない。」なんて
そっけない返事も出来ないので、分類をする。

「それは美白系やからもしかしたらピリピリするかも」
とか
「エタノール入ってるけど、乾燥肌ちゃうかった?」
とか。
「んー、これはこういう目的のスキンケアで。。。」
とか。
研究者とはいえ、どんなスキンケアかはわかっても、
成分の量がわからない以上、使ってみないとわからない。
ちゃんと入っていても、その効果の実感は人それぞれだ。

だからこそ、その人の使ってみたい欲を邪魔しないように、
注意しないといけない事やどういうスキンケアかを伝えて、
過去にそのようなジャンルのスキンケアでトラブルがなかったか、
という確認をする。

相談されてる以上、効果の有無はさておき、
肌に合わなかったことがないようにしたい。

化粧品は成分の配合量がわからない。
それがその商品のノウハウだからであるが、

「このスキンケア良いの?」と聞かれると、
いつも困った。

化粧品研究者こまっきー

↓良かったら覗いていってください↓

www.komacky.com