化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

日本人は欲張りである。


「皇室と日本精神」という本を読みました。
本の帯には戦後隠された皇室の精神の復刻版だと書いてあり、それに惹かれて読んでみました。
途中漢文なのか?古文なのか?古い言葉があり、わからないところが多かったのですが、聖徳太子の時代から、明治になるまでの日本の政治が書かれており、外国との交流も書いてありました。
政治の部分は興味がある方は読んでいただくとして、面白いなと思ったのは外国との交流の部分でした。
日本は海外から入ってきた文化を積極的に取り入れて、日本なりにアレンジしていく国だったと書いてあり、確かに中国から入ってきた文字は漢字、ひらがな、カタカナと3つの文字にまで発展し、欧州との交流で英語が入ってくれば英語を取り入れたり、カタカナ表記にしてみたり、今でも流行語など次々に外国語をアレンジした言葉が生まれています。

日本のアレンジの部分で僕が思いついたのは、食文化でした。
ヨーロッパに行くと、観光地には色々な飲食店がありますが、それでもパンとじゃがいも文化です。台湾に行くとやっぱり豚骨の匂いのする街があったり、食べようと思えばパスタでも寿司でもありますが、ほとんどは中華で、街自体の雰囲気というか匂いが中華でした。
ところが、日本では和食と同じくらいに中華と洋食があります。都心部の食堂街や街だけでなく、少し離れた住宅街の街でも、和洋中がバランスよくあって、その日の気分で選ぶことが出来ます。
また、和洋中だけでなく、自炊かテイクアウトか店内で食べるか、それともスーパーのお惣菜を買うのか。と“何を食べるか”だけでなく、“食べるものの場所選び”まで出来るのです。

もちろん、海外でもあります。でも台湾は未だに外食文化ですし、ヨーロッパのどこかでは家で食べるのが主流だという国もあります。ベースの文化は変わってないのです。

そういったところから、
おそらくこんなにも充実している国って珍しいんじゃないかと思い、海外へ旅行に行くと、「日本で贅沢だな」と感じたことを思い出しました。

そして「こんなに分散されているなら、金銭的に困るのも仕方ないかもしれないな。」とも思いました。

台湾は外食文化なので、1食あたりの値段が安いです。みんなが外食なので需要が集中し、価格が下がっています。
それに比べて、外食や惣菜、自炊と食べる場所や手段が多いと需要が分散されてしますので、それぞれ微妙に高くなってしまいます。

自炊、外食、テイクアウト、惣菜が選べて、和洋中(+アジアン?)まで自由に選べるのであれば、食費が高くても仕方ないなと思いました。

今回は食を例に挙げてみましたが、ヨーロッパやアメリカ、中国などの良いところ取りをしているところはたくさんあります。
そういう“欲張り”なところが多ければ多いほど、お金はかかってしまいます。
例えば建築でも、ヨーロッパのように古い建物を使わずに新しく建てる。地震などの対策があるとはいえ、ヨーロッパからみると“欲張り”な部分です。

不思議なのは、これだけ世界の交流が盛んになってもヨーロッパはヨーロッパのまま食文化はブレてないし、台湾や中国、アメリカやオーストラリアあたりでもそうで、ベースの食文化はそのままなんです。
ある意味、他の国では日本のように色々取り入れるよりも自分の国の文化を重視しているのかもしれません。

色々取り入れて日本風にしていくのが昔から好きだった日本人。その結果、普通の日常に贅沢が散らばっていて、日常を贅沢できる国なのかもしれません。

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