平成は“長いものに巻かれていれば安泰”の時代だったので、みんなそんなに頑張らなくとも安定していたと思います。むしろ変に頑張ってしまったほうが不安定になったことでしょう。
権力あるものに右へ倣えで、仕事をしていても「今流行っているこれと同じものを作ってくれ。」という依頼が多く、同じようなものを作ったらそれなりに売れていました。
そんなに頑張らなくても良く、流行に乗っていればビジネスが上手くいくというのは、実に“長いものに巻かれていれば安泰”という時代の象徴だったと思います。
ビジネスだけではなく、教育も皆同じにするという教育で、この年齢でこんな風になっていないとダメな奴、変な奴というレッテルを貼られていました。逆に言うと、年齢ごとのイメージ通りであれば周りからのイメージが良く、安泰だったのです。
これはひとえに、ルールによる統制からなる社会でした。
流行に乗るというルール、年齢ごとのイメージはこれというルール、この暗黙のルールに皆が従ってしたからこそ成り立っていた社会です。
その社会の根幹にメディアがありました。大きくまとめるには、皆が観ているメディアは同じでなくてはいけません。局が違えど統一した方針で報道する、テレビという1つでなくてはいけません。YouTubeやSNSのような発信内容に統一感のない場所では、ルールによる統制は通用しません。
現にYouTubeやSNSでもテレビと同じように芸能人みたいなものを作って発信していますが、分散されてしまった場所では、むしろメディアの手法が露見してしまって、自爆行為になっています。
「ああ、こうやって報道するとこんな風に思われるように作れるのか。」と、同じ報道でも違う映像を流す発信者がいるので、メディアの報道の仕方を知ることが出来るようになりました。知ってしまえば、後はどういう空気感を作りたいのかを読み取るだけで良くなります。
それでも大きなメディアが常に間違っているわけではないので、何でもかんでも批判するのではなく、あくまで冷静に判断する必要があります。批判的に見るのではなく、そういう空気感にしたいのかという意図を読み取ることが大切です。
また分散されてしまった今の社会では、肯定側と批判側両方にメディアの方がいることでしょう。
批判したい人に批判ネタを与えておけば、本当に突かれたくない部分を批判されなくて済みます。
どの情報にしても盛り上がっているときが一番注意です。
大きな流行が無くなり、この波に乗った商品を作っておけば安泰、流行っているメニューを出している飲食店をやれば安泰、コンサルの言う通りにしていれば安泰、映えで注目を浴びるような発信をすれば安泰、という風に、過去30年の大きな波を振り返ってみれば、どんどん小さくなっていることが分かります。
小さく、そして次に来る波が早くなっていることが分かります。
“長いものに巻かれていれば安泰”の時代はもうラストスパートです。
長いものが無くなります。
政治でも今の政治がダメだと思えば、2009年には民主党がいました。2013年には自民党がいました。結果的な良し悪しはさておき、そのときには「次はこの党。」を推せる大きな党がありました。長いものがありました。
今はありません。
このまま自民党が崩壊したら、跡継ぎがいないんです。
跡継ぎがいない会社は潰れてしまいます。
政治でも長いものが無くなります。
すると、かなり混沌とした世の中になるのではないでしょうか。
決して良くはなくとも長いものに任せていれば良かったのが、自分でなんとかしないといけなくなります。
巻き付くものがない時代です。
急に無くなれば、大勢の人が不安になるのではないかと危惧しています。
だから今のうちから、ひとりひとりが頑張らないといけないという気持ちに切り替えて行く必要があると思います。
例えば給料が上がらないなら、給料が良いところに転職するとか文句言うとかではなく、給料の範囲内でやりくり出来るように工夫する。
仕事は周りとの関係があるので何か変えるのは難しいですが、家の工夫であればいくらでも出来ます。
この工夫はお金を使わないことです。
家にあるもので出来ること、調べてみれば同じようなものを買っていたからそれを1つにまとめる、買わなくてもこういう風に洗濯物を干せば早く乾くかも。というアイデアです。
そして混沌とした時代が来たときに、工夫したことを会社の中で発言していけば、きっと社内の役に立つはずです。すると混沌としていた社内に活気が湧くことでしょう。
「なるほど。そうすれば良いのか。」と、こういうアイデアは身近なところから発見出来ているので、みんなにも発見出来そうなアイデアです。
「私にも出来そう。」と、他の人も動き出すことが出来るはずです。
これからは全員が頑張らないといけない時代となるでしょう。
学校のクラスの学級委員長に任せて、窓からグラウンドを観ているだけのような、言われた通りに動いていた退屈な日常ではなく、「あーでもない、こーでもない。」と皆が意見し、それをどうまとめていくかを考えるという日常生活そのものが充実した社会となりますので、
混沌としたときのために、充実した社会にいち早く持っていけるように、
出来ることから始めていきましょう。
化粧品研究者こまっきー
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