化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

宝塚歌劇団から考える、変えてはいけない軸と反省点

今年は色んな大きいものが崩れた年でした。
まだ1ヶ月あるので、他にも出てくるかもしれません。
こういうニュースや情報を見ていると「時代の変化」というワードが出てきます。BRICsのようにこれから多極化の社会になり、独裁社会は終わりで横の繋がりが大切になると。
だからこういうものが崩れていくのだ。という話があります。

実際に崩れていく時に出てくる情報は独裁的なことが多いので、確かにそうなんでしょう。
しかし、その社会での良かった部分は次の時代に反映するべきではないかと思うのです。

例えば、厳しさです。
宝塚歌劇団は度々バライティ番組に取り上げられるほど、厳しい練習風景です。
上下関係も厳しいし、1日の生活も決められていたことでしょう。
それ故の反動が宝塚歌劇団内で起こったのだろうということは容易に推測出来ます。
僕自身も学生時代の部活の経験上、厳しい練習と上下関係、そして嫌なことでも先輩から言われてやらなければいけないこともありました。
多分、30歳から上の世代の部活経験を聞けば殆どの人が同じだった事でしょう。

その厳しさは、30年前は当たり前だった風景ですが、それがパワハラに当たり、体罰に当たり、とうとう誰も怒らない教育になっていきました。
怒られないとどうなるか?
「うんうん、それもいいよね」と肯定ばかりされて育つと、子供は自分以外の考えを知ることが出来ません。
自分の過去を振り返ってみて下さい。新しい考えや方法などの発見は自分の考えを否定されることから始まっているはずです。「腹立つけど、一理ある。」と気持ちが落ち着いた頃にそう感じるとき、新しい考え方が吸収出来ます。自分が収集出来る情報は限られているので、他人からの指摘は一番新しい考えを生み出してくれます。ネットが普及しても、ネットのオススメは関連したものしか見せてくれないので、新しい考えは中々生まれません。自分の考え以外を知ることが出来ない狭い視野で育ち、成長して社会に放り出されたときに、適応できずに精神疾患が出てしまうのではないでしょうか。
怒るというのは4大感情表現、喜怒哀楽の1つです。子供は大人を見て育つので、怒られないと、子供も怒るという感情が生まれません。怒ることが出来ないので、怒ることによる気持ちの発散が出来ずに、ずっと心にモヤモヤしたものが溜まって、ある日急に朝起きれなくなるのではないでしょうか。自律神経疾患の原因は感情表現が上手く出来ていないことにあると思います。

厳しいことにも良さがあるはずです。
今回問題になって「もう厳しいことはしません。褒める教育に一転します。」となるのではなく、ダメなところをどう改善していくのかが大切なことだと思います。
(まだ宝塚歌劇団がどうされるかは知りません。)

これからの時代が多極化なのであれば、褒める教育、厳しい教育、色々あっていいと思います。

関西にある某私立小学校はスパルタ教育が流行っていたときはスパルタ教育をやって、褒めて伸ばす教育が流行ったら、教育方針を一新し、褒めて伸ばす教育を始めました。
まさにビジネス校です。小学生を沢山集めてお金儲けしようとしか考えていないのが丸わかりです。でも大人はそういう学校に魅力を感じます。
本当に子供のことを考えるのであれば、教育方針の大きな軸はブレてはいけません。
「うちはスパルタ教育が子供の成長に必要だと思います!」と自信をもってスパルタ教育をするべきです。
私立ですから、それぞれ全然違う教育方針で良いと思います。今はどこも同じで、流行りに乗る学校ばかりですが、社会が多極化するならば、学校の教育方針も多極化すればいいのです。

褒める教育にあう子供、スパルタ教育で伸びる子供、様々いるでしょう。
それが今までスパルタ教育のときはどこもスパルタ教育なので、それに合わない子供が苦労し、褒めて伸ばす教育は自主的に行動出来るかでかなり変わってきますから、受け身な子供は経験不足で社会に出たときに逃げてしまいます。

何故自分はスパルタ教育が嫌なのか。それは経験しているから分かることです。経験して失敗無くして、成功はありません。自分に合う教育というのはわかりません。
中学高校は全然違う教育方針のところに通い、合う合わないを感じることで自分の進むべき道も決まるかもしれません。

宝塚歌劇団は厳しさ故に、あれだけのパフォーマンスが出来るはずです。
厳しさ無くして歌劇団はなく、その教育方針は大きな軸ですから、ブレずにいてほしいと思います。
今回の騒動で問題の部分は反省して修正するだけではなく、厳しさの良い部分もちゃんとピックアップしてくれたら良いなと思います。

崩れていく大きな力の中の、良い部分をちゃんと吸収して次の時代でも活かさない限り、僕たちの社会はずっと行ったり来たりの状態となるでしょう。

化粧品研究者こまっきー

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