幼稚園はさて置き、小学校の頃から本格的に勉強というものが始まります。
国語に算数、理科に社会とジャンルごとに授業があって、ジャンルごとに学びます。
中学校、高校と上がるたびに、算数は数学に数学はⅠとA、ⅡとB、ⅢとCのように、国語は現代国語と古文と漢文のように、更に細かく分かれていきます。
更に深く学んでいきます。
大学では更にピンポイントの専門知識を4年もかけて学び、卒業論文を書きます。
6歳から22歳までの16年間、1日の大半を学びに割り当てたにも関わらず、大人になった今は殆ど覚えていません。
1つ前のブログでは文字を書く練習をしているという話をしました。ペンの持ち方から調べて、正しい持ち方へ矯正し直していますが、ペンの正しい持ち方を習った覚えがありません。
最近、政治などのニュースを観るたびに、歴史が非常に関係していると感じます。明治維新や第2次世界対戦など、過去の大きな出来事で誰がどうしたのか？ということが現在の社会の関係性に繋がっているようなのですが、明治維新という言葉は知っていても、内容は全然わかりません。習ったはずなのですが、全く覚えていません。新選組が幕府側だったのか維新側だったのか、悩むくらいです。
一番直近である大学の頃の本を今読み直しています。
「化粧品の研究職に就くために、身体の勉強をしよう。」と生物学を専攻しました。読み直しているとざっくりは覚えていますが、この本を読んだ記憶がありません。
自分で興味を持って選んだ学部のはずなのですが、学生の頃は小テストをこなす、単位を取ること、もっというと要領よく小テストをこなし単位を取ることばかり考えていたので、知識が殆ど身についてないまま現在に至っているようです。
大学の授業だけではなくて、高校の歴史も、化学のエントロピーも、美術なんて全く覚えていませんが、もしかしたらちゃんと上手に絵がかけるように教えてもらってたのかもしれません。
16年間という長い間、朝から夕方まで知識を得ることばかりしていたのに、覚えていることがこれっぽっちというのは、あまりにも少なすぎます。
大学生の頃に買った生物学や科学の本を読み直してみると、結構面白いです。読んでいるだけですので、これもまた自分の知識として全て頭に入るかはわかりませんが、専門的な名前を覚えるというよりも、細胞生物学ならその細胞の仕組みが面白く、頭に残っています。
歴史の本も読み直そうと、本棚にあった世界史の本を読んでいます。歴史も生物学と同じで、何年に誰がどうしたというよりも、その争いのキッカケが面白く、頭に残っています。
学生当時、興味のなかった歴史も自分から興味を持ってから読めば、楽しく読むことが出来ます。テストがないので、自分が面白いと思う部分を記憶に留めることが出来ます。
学生の頃は年号と人名と国名と戦の名前ばかり覚えさせられましたが、今読んでいて面白いと思うのは戦争のキッカケや各国のやり取りのほうです。
とはいえ歴史は年号と人名と国名と戦の名前が把握できないと、レーニンとスターリンがごっちゃになってしまいますが、面白いと思うキッカケや仕組みの部分を読んでいくうちに、それらは自然と頭に入ってきました。
改めて子どもの頃に習ったことを勉強し直してみて思ったことがあります。
1つはテストが知識習得の邪魔をしているということです。学生がそれぞれ面白いと思う部分から知識を習得すればいいと思います。人名に興味があるなら人名から、僕のようにキッカケに興味があるならキッカケから。
ですが学生の頃はテストがあるので、そのテストで高得点を取る勉強をする必要があります。それが自分の興味と離れていたら、テスト勉強が進まずに「歴史キライ。」となってしまいます。テストは知識がついているかの確認のはずですが、テストに向けての授業、テストに向けての勉強になっているのは、非常に勿体ないと思います。
もう1つは興味が湧けば、大人になってからでも習得出来るということです。子供の柔らかい頭だから知識がバンバン頭に入っていくわけではなく、興味の度合いで知識の習得量は変わるので、大人になってからでも十分に習得出来ます。むしろ大人になってからの方が、社会が見えているので習得する意義を感じやすいです。
16年間という長い間、大量の授業を受けましたが、その16年間が勉強に適した年齢であるとは思えません。興味を持ったその時が適正ではないでしょうか。
またはテストのための授業と勉強というやり方を変えれば、16年分の知識量にも変化が出てくるかもしれません。
改めて読み直している生物学や歴史の本は、復習というよりも、新しい知識の習得と言った方が近いこの現状を鑑みると、16年間の授業時間と自習時間はあまりにも勿体ない時間だったと思わずにはいられません。
大人になって殆ど覚えていないなら、基礎学力はそこそこに、もっと子供の興味のある部分に時間を費やした方が良さそうです。
化粧品研究者こまっきー
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