もうずっと、人手不足とか人がすぐ辞めていく問題があります。
最初は「若い子がすぐ辞めていく。」だったのが、「中間管理職が安定せず、若い子と役職クラスの年齢差が大きく、コミュニケーションの取り方が分からない。」に変わり、最近は理由もわからず「人手不足」と言っているケースが多いように思います。
今の人手不足の原因は、人手が足りていないよりも一人一人の能力が低いことの方が大きいように思います。
平成が折り返しに入った頃から女性は専業主婦ではなく、働くことが当たり前になり、出産後も復帰できる環境づくりをした結果、家事よりも子育てよりも働くことが優先されるようになりました。
女性の社会進出が進んだという考えがありますが、それなら女性が行っていたことを男性が担当し、家庭内ではお互いの仕事内容が被らないことが一般的になるはずです。
しかし、現実はそうはならず、男性も女性も仕事をしながら家事をして、子育てをするようになりました。
つまり、平成後期から働き手は倍になっているはずです。
なのに人手不足というのはおかしいです。
では考えられる人手不足の原因は、一人一人の能力が低くなっていることではないでしょうか。
平成は言われたことをやっていればオッケーでした。
言われたことだけやっていれば、社内もお客さんとのビジネスも結構上手く回っていたように思います。
逆に言われていないことをやると、周りや上司がそれに対応出来ず、歯車が狂ったかのように嫌な顔をされました。
新しいチャレンジも上司の許可があって始めて取り組む事ができました。知らないところでやると、例えそれが上手く行ったとしても、嫌な顔をされてしまいます。
僕は自分が会社に勤めていた時に社内でチャレンジする立場にあったので、よく分かります。
僕の場合は直属の上司が背中を押してくれていたので、チャレンジすることが出来ました。多少の嫌がらせもありましたが、上司の後ろ盾が合ったことで、軽くで済みました。だからこそ、昭和の映画に出てくるような勝手に動く若手というのではなく、研究結果や次にやろうと思うことについては定期的に報告していました。
良い結果だけを報告するのではなく、行き詰まったときも、変化が無いときも、とにかく定期的に報告していました。社内で変わったことをするのがタブーな環境でチャレンジさせてくれた上司へ定期的に様々なことを報告して上司との関係を築くことが、僕に出来ることだと思ったからです。
仕事内容がある程度から一定では、社員の能力は伸びないです。そしてつまらないでしょう。
入社当初は新しい環境や新しい人間関係に刺激があっても、仕事内容に変化がないので、つまらなくなります。すると嫌なところばかりに目がいって、転職を考えるようになります。
転職して新しい環境になっても仕事の内容が変わっても、大枠の仕組みは同じなので、またつまらなくなって転職を考えて、転職します。
転職を繰り返しても、何年働いても、仕事内容が濃くならないので一人一人の能力は上がらないままです。平成の30年はこれをずっとやり続けていたので、人手はいるのに人手不足になっています。
最近は長く働いてもらえるような仕組みづくりが色々紹介されていますが、どれも表面的な対応ばかりで、あれでは意味がないと思います。
楽しく仕事することの意味を履き違えています。
子供の頃の勉強や習い事を思い出してみると、楽しく長く続いたときはどういう時だったでしょうか。
勉強で考えてみると、同じことをずっとやっていたときでしょうか?ずっと英語の最初の会話「ハロー」ばかりしていて楽しいでしょうか?優しい先生だったら楽しいのでしょうか?
基礎知識を取り入れて、「ハロー」以降の会話がスムーズに進む子供の方が、英語にハマっていったのではないでしょうか。「ハロー」以降の会話をもっと出来るようになりたいと思うから英語に熱中していったのではないでしょうか。
子供でも大人でも、熱中する時や長く携わる時はそこに面白さを感じているからです。
子供の頃に熱中したことを思い出してみれば、必要なことは分かるはずです。
「仕事では毎日やらないといけないことがあるから、そんなことは無理だ。」と言っていも、人手不足ということは、上げていかなくてはいけないスキルがあるはずです。
そのスキルが上がれば、毎日やることは楽になるかもしれません。
楽になれば、余裕ができて新しいチャレンジが出来るかもしれません。
すると社員は楽しくなってきて、長く働いてくれるのではないでしょうか。
そしてこれはおじさん達が作ったカリキュラムではなく、現場で働く人が必要だと思うスキルを取り入れていく、現場主導である必要があるでしょう。
化粧品研究者こまっきー
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