化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

健康をどんぶり勘定に。

慢性疾患の治療で病院に行って、薬をもらいながら治療というものについて考えます。
「これでいいのか?」と。
特に行くたびに同じ薬の処方であることが数ヶ月続き、症状に変化がない、または症状が行ったり来たりであれば、余計にそう思います。

「これでいいのか?」という疑問を最初は「ここの病院でいいのか?」という意味の疑問でしたので、2,3年単位で病院を変えていました。
何軒も病院を変えると、その疑問の持ち方が間違っていたことに気づき、「今の自分のままでいいのか?」という疑問に変わりました。
疑問の先が病院から自分に向けられるようになりました。

疑問を自分に向け始めた時の、自分への疑問は“食べているもの”でした。
化粧品の研究をしているので、肌に塗るものに関しては前から疑問がありましたので、食事に目がいきました。
大学生の頃に王将でバイトしていたら肌がキレイになったことから、細胞生物学の研究をしながら栄養学の本を買って勉強していました。
当時、家では野菜中心の玄米生活が良いと考えられており、それとは真逆のような食事を取り入れた方が肌が綺麗になり、胃のむかつきなどが軽減されたことから、栄養学に興味を持ちました。
その頃に学んだことを思い出し、現状と比べてみました。

食べるものに関しては様々な情報があります。
「あれ食べると健康に良いらしいで。」「あれ食べたらアトピー治るらしいで。」という風に、“あれは健康に良い”と言われている食べ物がたくさんあります。
そして良いと言われているものは大抵、野菜や果物などの植物です。

研究をしているとデータ上の良し悪しや自分の良し悪しの判断よりも、とりあえず試してみたくなります。
いくつか試した後、その良いと言われているものは、普段口にしないものばかりであることに気づきました。
なんとなく、「それはおかしいんじゃないか。」と感じました。
昔は冷蔵庫などありませんでしたので、長く保存することはできなかったでしょう。
すると、保存が出来て健康に過ごせるように栄養価が高いと考えられるものを積極的に食べていたと思います。その1つがお米だったのでしょう。
今は冷蔵庫や冷凍庫がありますから保存の心配は昔よりありませんが、身体に良いものなら今でも一般的に食べられてそうです。
健康を意識して身体にいいと言われているものは、聞いたことがないものばかりでした。

そして身体にいいと言われているものは南国の野菜や果物が多く、日本ではあまり栽培されていないものばかりです。
野菜や果物を食べるときは、旬であるかを気にします。
きゅうりは夏に積極的に食べても、冬には殆ど食べません。トマトは冬でも料理のソースとして使用しますが、やはり夏と比べると食べる量は1/3以下です。
バナナも夏には食べても、冬には食べません。
夏野菜や果物は身体の熱を冷ます働きがあり、冬に食べると冷えに繋がる可能性があるからです。
身体にいいと言われているものは栄養価だけ見ると身体によさそうですが、季節が反映されていないなと感じます。

他にも気づいたことは、結構お金がかかるということでした。
身体にいいと言われているものを買い、それを家計簿の食費の中に入れると、他の食材を節約しないと予算内に収まりません。
食費が予算オーバーになれば、他の娯楽費などを節約する必要があります。
1回買って終わりなのであれば、この予算オーバーはそれほど気にしませんが、食品は無くなれば買い足していくものであり、食事を気にした健康の効果は“継続は力なり”ですので、継続できなければいけません。
僕には継続するには高すぎると感じました。
自分に向けられた「食事はこれでいいのか?」という疑問は、結果的に“家計簿のバランス”も取り入れた疑問となっていました。

健康とは身体に栄養の優れたものを取り入れるだけではないでしょう。
バランス良く栄養を取り入れることも大切です。
身体に良いものを気にしすぎると、自分の買い物の視野という意味でも、家計簿の意味でも、バランスが偏ってしまう傾向があります。

また、健康とは“心身の健康”とも言いますから、精神的な部分も含まれます。
自分に向けられた「これでいいのか?」という疑問は“食べ物”から“精神的な部分”へと変わりました。

「あ、身体に悪いもの食べちゃった。」とか「栄養バランス気にして、野菜をもっと食べないと。」と思いながら食事をすることは心にとって良くないと思います。

「リラックスの仕方はこうだ。」と色々方法がありますが、リラックスは自分が好きなことをしていれば良いと思います。好きなことをしているときはストレスが少ないはずです。ベッドでゴロゴロしているのが好きな人は、リラックスしたいならゴロゴロすれば良いんです。
ずーっとベッドでゴロゴロしていると、動きたくなくなってきますが、それを超えると動きたくなります。リラックスがいくら大事だと言われていても、ずっとリラックスしていれば良いわけではなく、緊張感を持って動くことも必要だということです。
おそらく起きている時間はリラックスしている時間よりも、緊張感をもって動いている時間の方が多いものでしょう。

健康に関する話は、良いか悪いかという偏った話が多いです。
たとえ文章中に中立な言葉が入っていても、それは保険であり、明らかに読み手がどちらかの結論に至るようになっています。
ですが健康とは、色々なもののバランスを取ることだと思います。

栄養価の高い野菜や果物ばかり見ていると、栄養バランスが偏ります。
健康のことばかり気にして、健康にいいと言われている栄養価の高いものを買おうとすると、食費が増えます。
たとえ紹介されているものが高くなくとも、その商品には色んな価格帯があります。気にし出すと、値段差や商品の特徴から高いものを買おうとしたり、安くで買ったら「やっぱり高いものじゃないとあかんのかな?」と考えてしまいます。
食費が増えれば、家計簿の他の分類から節約が必要になります。
一番節約しやすい趣味などの娯楽費を減らすことになります。
ストレス発散やリラックスは自分が好きなことをしているときですから、娯楽費が減るとストレスが溜まるでしょう。

健康を意識したはずが、いつの間にか悪循環に陥っていた。なんてことが起こります。
ですので、健康=食事と運動と睡眠と決めつけるのではなく、健康は生活の全てが反映されますので、もっとざっくりした考えでいいのではないでしょうか。
健康を意識するときに特定の分野だけをみるのではなく、生活全体をみたどんぶり勘定をした方が、健康を維持できそうです。

化粧品研究者こまっきー

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