親に自分の年齢くらいのとき、子供が生まれた時、子供が小学校に中学校に上がった時の話を聞くと今と全然違うのではないでしょうか。
何が違うのか?
大きく出費内容が違うはずです。
例えばお茶。
やかんで沸かすことが普通だった今はペットボトルで買う人のほうが多いです。茶葉だけ買えば安くて持ち帰りも軽くて済むのですが、ペットボトル2Lなんてすぐに無くなってしまいますから、ダンボールで箱買い、箱で持って変えるので「車が必要ね」とか「カーシェアリング使おうか」となるわけです。
子供にかける養育費もどれだけ費やしていたか、どんな内容だったか聞いてみてはいかがでしょうか。
今の子育てを見て「私はそこまでしてなかった」と言うセリフをよく耳にします。
今のように早いうちから英会話とか、水泳とか、学校に入る頃には一通り出来ているようにしようとしていなかったのではないでしょうか。親の教育は子供の頃の自分ですので、記憶にある方は思い出せると思います。僕は小さい頃から水泳に通っていたので小学校入った頃には泳げましたが、周りは泳げませんでした。でも小学校に入ってから習うなら、幼稚園の頃に習う必要があるのか?その時間使って幼稚園のときだからこそ出来ることがあるのではないか?学校で教えてもらう前に取得出来るなら、学校いる?とまで考えたことがあります。
親が歳の離れた妹を塾に入れようとしたときに反対しました。「まずは自分で勉強頑張ってみて、それでも無理なら塾に」と。学校で教えてもらってるのにわざわざ塾に通うことがどうしても理解出来なかったのです。僕自身も大学受験では高校3年の夏まで塾に行くことを抵抗しました。小学校から塾に行っていた僕には塾は“親の自己満”のように感じていたからです。
こんな話すると「なんだ、裕福な家庭だったのか」と思われるかもしれませんが、その分おもちゃやゲームは殆ど買ってもらえませんでした。欲しいのはそっちだったんですけどね。
子供の服も、子供の誕生日に飾り付けするのも、自分が子供の頃はそういうのはもっと少なかったんじゃないでしょうか。
また、子供の頃の親はどうでしたか?
今は親も趣味を堪能するのが当たり前のような雰囲気になっていますが、自分の親は自分の趣味を堪能していましたか?
僕の母は今でこそジムに通ったり、接骨院に行ったり、好きなアーティストの全国ツアーを追っかけたりしていますが、僕が大学生になってもそういったことは一切しませんでした。
僕が社会人になっても妹はまだ学生でしたので、「子供を置いて行ったらあかんのちゃうか」と最初は抵抗があったくらいです。それくらい、子供ファーストでした。
でも今の親って結構自分の趣味やってないでしょうか。
家の中を整理していて昔の服が出てくると、すごくしっかりしていることにビックリします。
20年前の子供服でも、まだ着れるくらいです。ヨレヨレにもなってないし、色も褪せていません。子供の頃、服はローテーションで着ていて、アクティブに行動していたので汚したり汗かいたりしていたはずです。お下がりもよく着ていました。それでもまだ着れるというのは今のテロンテロンの服では考えられないです。
子供も大人も服にかかる出費や買いに行く頻度はかなり増えていると思います。
ちょっとした便利グッズも無かったはずです。
これは共働きが活発になったことにより、普及したビジネスです。“共働きで忙しい家庭に”をテーマにちょっとしたものが次々表れて、「あ、これ便利ね」なんて言って買う。そんなに高くないし、ちょっとした出費はストレス発散にもなるので、癖になります。
なんでも揃っていて、24時間空いている店が近くにあることも、宅配でご飯を持ってきてくれることも最近の話です。「作るのも面倒くさいけど、外出るのも面倒くさいな。どうしようか」から、「面倒くさいし、宅配頼むか」となっています。
そして分かりやすいのは男性化粧品です。
ほぼゼロだったところから出費が生まれます。
「かっこよくなるし良いよね」と思うかもしれませんが、それだけ出費がかかります。専業主婦が当たり前だった時代の男が払う文化が、女性が社会進出しても「女性は化粧代がかかるから」と言っていたのが、とうとう男性も化粧代がかかるようになったら、割り勘当然で男性の方が化粧代が高かったら女性が払うのが当たり前になるかもしれません。
そこにお金かけてでもカッコよくなって欲しいですか?
家計の節約でどっちの化粧品を節約するか論争が生まれるかもしれません。
化粧品発売している僕がいうのもなんですが、男女関係なく義務のようにならず、やりたい人がやればいいと思います。
◯◯するのが当たり前っていう風潮が良くないです。
給料が上がらず、物価が上がっているから生活がシンドい。だけではないんです。
出費内容が増えているから、それだけお金が必要になり、買いに行く探す時間もかかり、自由な時間が少なくなり、シンドい。これもあるんです。
今の便利に釣り合うには一体どれだけ給料を増やさないといけないのでしょう。
給料が上がれば、モノの価格も上がるので、おそらくイタチごっこになるでしょう。
「近くにこんなにお店があっていいのか?」
「24時間必要か?」
「ドラッグストアの隣にドラッグストア、いる?」
「この当たり前、いる?」
「もっとお金をかけずに楽しめることがあるかも」
とか。
様々な身の回りの便利、便利アイテムへの出費を見直し、今の自分達の給料の身の丈に合った趣味娯楽をしないと、消費拡大戦略から逃れないと、この悪循環からは逃れられないでしょう。
化粧品研究者こまっきー
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