化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

「ありがとう」を大切に

「あの人、ありがとうって言わへんねん」
このセリフにすごく違和感がある。
「ありがとう」とは言わないといけないものだろうか?

「ありがとう」がどんな時に出てくるか。
それを意識しながら過ごしてみると、2パターンあることに気づいた。
ごく自然に出てしまう「ありがとう」と言わないといけない「ありがとう」だ。

パン屋さんでお会計をしてパンの入った袋をもらう時、思わず「ありがとうございます」と言ってしまう。
バタバタしているときに、スッとフォローしてくれた時「ありがとっ」と言ってしまう。
自然にでてしまう「ありがとう」のパターン。

一方で言わないといけない「ありがとう」は作られた「ありがとう」だ。
僕は言わないといけない「ありがとう」を言わないので事例が見つからない。
例えで、よく目にするであろうこんな記事。
なぜあなたの部下はあなたを尊敬しないのか?
なぜ新人がすぐ辞めてしまうのか?
それは「ありがとう」と感謝の言葉を言わないからだ。
こういう記事を読むと「そうだそうだ。うちの上司なんか・・・」と愚痴がこぼれる事だろう。最近は部下が何かしたら「ありがとう」は言うべきという風潮が広がり、「ありがとう」と言わない人をダメな人という目で見るようになった。
子供の教育でもしかるのではなく、褒めて伸ばすが主流になり、子供が何かしたら「ありがとう」と頻繁に言うようになった。
すると、社会はどうなっただろうか?

そのまま成長した子供は自分がやったこと全てに「ありがとう」と言われるのが当たり前になった。
本当に小さな頃は「ありがとう」でいい。しかし、実際には「ありがとう」と思っていないことも多いはずだ。それでも子供が積極的に動くように「ありがとう」と言う。
その後、成長するにしたがって子供への「ありがとう」の壁は高くしていかないといけない。
おつかいを頼んでとりあえすキャベツを買ってきてくれて「ありがとう」から、値段が安い時のみとか、安くて大きいものをとハードルを上げていく。
こちら側が求めている条件を伝えて、それをクリアできたときに「ありがとう」と言うようにする。
そうすることで子供は自分が親の為に動いたから「ありがとう」ではなく、親の求めていることを達成したから「ありがとう」と言われたと感じるようになる。
この変化は非常に大切だ。

この変化なく育った場合、その人は相手が何を求めているのか分からず、ただ自分が手伝っただけで「ありがとう」と言ってもらえると勘違いする。
相手のして欲しいことが分からないので、言われたことはできるがその状況に合わせてアレンジは出来ない。そういう人が増えると社会全体はその人に合わせようとするから、ますます不要な仕事が増えてテキパキ動ける人と上司が損をする。
そういう人からすると「なんで私手伝ったのに、この人はありがとうって言わへんの?」と感じる。

パン屋さんのように「ありがとう」じゃないのに「ありがとう」が自然に出てしまうときもあるが、実際の「ありがとう」は自分にとって役に立った、助かったから「ありがとう」と口にするものだ。
それが最近は達成していないにも関わらず、動いただけで「ありがとう」と言ってもらえると勘違いしている人が多いのではないだろうか。

「あの人、ありがとうって言わへんねん。」
これはその典型例に思う。
仕事とは給料をもらってそれに見合う働きをすることだ。
自分の動きはお金という対価で支払われるので、動くことは当たり前で、「ありがとう」と言われても「いえ、給料の範囲内ですから当然の行動です」と思うべきだろう。
ボランティアをしていても、自分の希望でボランティアに参加しているのだから「ありがとう」と言ってもらえることを期待するのは間違っている。
仕事も行動も自分が選んだ選択だ。
お金と仕事、無給としたいこと。対価を理解して選択していることを自覚するべきで、その中に「ありがとう」は含まれない。

「ありがとう」は自然に出てしまう言葉だ。
「ありがとう」と言われることを期待するのは間違っている。
「ありがとう」と言わない人は「ありがとう」と思っていないか、自分が相手の役に立てていないのだろう。
洋食屋でアルバイトをしていた時、混雑するとピリピリして周りに強く当たってしまうスタッフがいた。僕はその人から嫌われていたのでよく八つ当たりをされていたけれど、その人がスムーズに調理できるように自分の仕事をしながら背後でサポートをしたら、混雑が過ぎた後「助かった。ありがとう。」と言われた。

言われると嬉しい。
しかしそれは結果論だ。アルバイトで時間分の給料はもらっている。自分が出来ることをやるのは当然であり、そのお店の一員なら調理場がスムーズに回転するようにサポートするのは、やって当たり前だ。

「ありがとう」をもっと大切にしないといけない。
今の「ありがとう」は義務になっている。
「ありがとう」とはポロッと自然と口にしてしまう感情であり、義務ではない。
そして自分自身の行動は相手に「ありがとう」と言われる為に動いているわけではなく、お金の為であったり自分の選択であることを理解するべきだ。

人のことを考えるのは大切だが、今は全く空回りしているように感じる。
他人のために動くのが当たり前で「ありがとう」と言われるのが当たり前。

それが重荷になっている。
だから自分に自信は持てないし、他人の評価が気になってしまう。
「ありがとう」という言葉を疎かにしたことが原因なら、
「ありがとう」をもっと大切にしないといけない。

化粧品研究者こまっきー

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