化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

日本語は精神安定剤

洋画を観ていると、嫌というほど2つの言葉を耳にします。
「FUCK」と「son of a bitch(サノヴァビッチ)」です。
登場人物が慌てたり、嫌なことがあったり、言われたりすると必ずこの言葉が出ます。
映画というのは起承転結、トラブルが付き物ですから、注意して聞いてると必ずこの2つの言葉が出ていることに気づくはずです。
見つからなかったときはJ.Kシモンズさんが出ている映画でも観てください。

これを日本語訳すると、どちらも「くそっ」とか「くそったれ」という意味ですが、日本人はこういう言葉が沢山あるのにお気づきでしょうか?

「てめえ、コノヤロウ」「なんでやねん」「なにすんねん」「なんなん」「やってしまった」「あっ最悪!」「サイテー」「キモっ」「うわー」「あーあ」「はあ?」
思い出した言葉を並べてみましたが、多分まだまだ出てくるはずです。

このように日本語には同じ意味なのに微妙にニュアンスの違う言葉が沢山あります。

美味い(うまい)と美味しい(おいしい)は同じ漢字ですが、読み方が違います。
でも、意味は一緒です。
でも、使い分けしている人は多いのではないでしょうか。
美味いラーメンと美味しいステーキ。
ラーメンと食べると「うまっ。」と口にし、
ステーキを食べると「柔らかくて、おいしい」と言う。
不思議に思いませんか?

どっちかに統一したらいいのに、統一しない。
外国人にこれを指摘されても
「いやいや、使う方が違う。」と説明するのではないでしょうか。
そしてその説明も人によって異なります。
ラーメンで美味い、ステーキで美味しいの人。
ラーメンで美味しい、ステーキで美味いの人。
どっちも美味しいの人。
どっちも美味いの人。

洋画を観ていると、精神安定剤や睡眠薬を飲むのが当たり前のような描写がされます。セラピーに通うシーンもよく出てきます。
それと「FUCK」と「son of a bitch(サノヴァビッチ)」。
「もしかして自分の感情を表現しきれていないのではないでしょうか?」

日本でも子供の引きこもりや鬱、精神や自律神経系の病にかかる人が増えています。
大人でもそうです。
これってもしかして「日本語で上手く感情を言葉に出来ていないのではないでしょうか?」

最近はなにかあると「やばい」です。
「やばいラーメン」「この店ヤバい」「これやばくない?」「このアトラクションヤバかった!」「いま、◯◯がやばい!」「このアイテムやばい!」
ご飯は美味しい不味い、お店は良い悪い、アトラクションは楽しい怖い、どれも違う意味で違う言葉を使っていたのに、どれも統一されて全部
「ヤバい!」
の一択です。

これは本当に良くないと思いますし、かなり危険だと考えています。
「FUCK」と「son of a bitch(サノヴァビッチ)」と同じ流れです。
日本語には人それぞれ感じたまま口を表現出来るくらい、様々な言葉があります。
それなのに「やばい」の一択で表現していると、自分の感情を上手く外に吐き出せない日々が続きます。次第に自分がどう感じているのかも分からなくなります。
そしてある日、学校に行けなくなったり、朝起きれなくなったり、急にテンションが上って急に下がったり、自分では理解できないくらい急に感情が湧き出たりするのではないでしょうか。
その前兆には「感じていることを口にできずにいる」「上手く言葉に出来ない」ということがあったはずです。

だから僕は「やばい」と使わないようにかなり気をつけています。
「やばい」という表現ばかりするSNSの投稿やYouTuberは観ないようにしています。
使わない事と観ない事。
「やばい」という表現はかなり便利で、何にでも使えるので気をつけておかないと、ついつい使ってしまいます。

もし自分が「ヤバい」を使ってしまっているなら、気をつけて使わないようにすることです。
もし子供が「ヤバい」を使っていたら、「こういうときは美味しいっていうねん。」と訂正するべきです。
「ヤバい」とは関わってはいけません。

ハッキリ言って、英語なんて勉強しなくても殆どの人使わないじゃないですか。
必要ないでしょう。もう翻訳機もあるんですから。
旅行くらいお手の物ですよ。
Google Mapがあるんですから、道聞くこともないでしょう。
必要なのはごく僅かな専門分野の方だけじゃないですか?
それにしたって専門分野の表現くらいでなんとかなりそうですよ。

全然使っていないのに、なんでこんなに英語の授業増やすのでしょうか。
小学校から学習させたり、英会話スクールに通わせたり。
それよりも一番使う日本語をもっと勉強するべきです。

「話すときは小学1年生にも分かるように」
高校1年生のときにこの言葉を聞いて
「じゃあ難しい言葉覚えなくていいやん」と日本語を学ぶことを辞めて
漢検3級止まりになりました。
「今知ってる言葉だけで十分やん。難しい言葉要らんやん。」と。

今はそうじゃないと思います。
別に難しい言葉を覚える必要はありませんが、もっと表現の方法を覚える必要があります。
学校ではもっと表現を教える必要があります。
自分の感情を上手く言葉に出来るようになることこそ、一番必要な教育です。

赤ちゃんが泣くのは泣く以外に表現の方法がないからです。
成長して簡単に泣けなくなり、
言葉を学んだものの、上手く使ったり、表現出来なかったら?
鬱になるのは目に見えていると思いませんか?

日本語には沢山の表現の言葉があり、皆違う感覚で使います。
それが良しとされています。

これが日本語の素晴らしさであり、
この表現の自由が精神安定剤に繋がっています。

日本語は精神安定剤。
使っているだけで精神安定剤になる素晴らしい言語なんです。

化粧品研究者こまっきー

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