数年前にミニマリストという言葉が流行りました。
不要なものを持たずに、必要最低限で生活する人のことをミニマリストと呼びますが、身の回りを最小限にすることで時間と心に余裕が持てると考えられています。
確かに、なにかと物が溢れかえっている今、「これは必要だろうか?」と買う前に考えてみることは大切だと思います。
人は“便利”と“楽”という言葉に弱く、同じようなものが家にあるのに「これはこうするだけで良いねんから、めっちゃ便利やねん。あれとはちょっと違うねん。」とちょっとした便利グッズを買ってしまいがちです。
特に一度買い出すとそれが癖になってしまいます。
とくに便利グッズはそこまで高くない物であることが多く、日々のちょっとしたストレス発散のはけ口になっていたりします。
日々のちょっとしたストレス発散にちょっとした物を買うという行動はコンビニで習慣化したと思います。大学の時でも毎日コンビニでちょっとしたお菓子と紙パックのジュースを買っている子がいました。2つで250円、1ヶ月で5000円と考えると、当時理系は頑張って稼いでも毎月5万円くらいのバイト代しか入らないのに、5000円は結構な出費です。
それでも癖になると辞められないのが、コンビニでちょっとしたものを買うことです。
それと同じように便利グッズを買うことやファストファッションで服を買うことで、ちょっとしたストレス発散をすることが習慣化されていきました。
そんな中、真逆の意味であるミニマリストという言葉が出てきた時は、ミニマリストと名乗っている人のSNSを何人かフォローしてみました。
「どれだけものを減らして暮らしているんだろう?」とちょっと興味があったからです。
すると、その人たちは物は減っていませんでした。
むしろ普通に生活しているよりも、増えているのではないかと感じました。
当時インスタでフォロワーを増やそうとすれば、毎日投稿することが有力とされていました。
毎日アクティブに行動しているアカウントがハッシュタグやおすすめで表示されやすくなります。それは今も変わらないのですが、その条件はコロコロ変わっており、今では1つの投稿のいいね数や滞在時間などが反映されていますが、当時はとにかく投稿が多いアカウントはフォロワー数が増えやすいと言われていました。
すると、ミニマリストのアカウントも毎日投稿します。
毎日ミニマリストから見たおすすめの商品を紹介するのですから、その人の家にものはどんどん増えたことでしょう。
そして定期的に「断捨離します!」と言って不要なものを捨ててスッキリさせているだけでした。
便利グッズを紹介しているアカウントやファストファッションの今流行りの服を紹介しているアカウントと、やっていることが一緒だったのです。
ミニマリストのはずが毎日投稿するために、ものが増えていました。
結局、ミニマリストという言葉を使って、そういうことが好きな人向けのビジネス戦略なのだと感じました。
必要最小限の暮らしとは、最先端よりは自然派の方が相性がいいでしょう。
ミニマリスト向けにはナチュラルテイストのものが多かったです。
化粧品でもオーガニックなどのナチュラルコスメが流行っていたときでしたので、ジャンルを広げた新たな戦略だったのだと思います。
ちなみに必要最小限の暮らしをすればするほど、1つ1つのことに時間がかかります。
ジャガイモをフォークで潰すより、マッシャーを買った方が素早くジャガイモを潰してポテトサラダを作ることができます。
マッシャーを使ったことがない人はステンレスのしっかりした、グッと力の入れやすい形をしたマッシャーを買ってみてください。多分感動すると思います。
便利グッズはあった方が時間短縮になります。問題はそれを次々買うお金と置く場所があるのかどうかということです。
ミニマリストのアカウントが紹介している商品も1個で何役という便利そうな商品でしたから、結局は便利グッズに行き着きます。
かなり極端に冷蔵庫も置かないというミニマリストもいました。
その日食べる分をその日に買えば良いというスタンスで暮らしていました。
まあその人がそれで良いのならいいと思いますが、こういうのは流行が去った後にそのアカウントを久しぶりに見てみると何かと参考になります。
アカウントの更新が止まっていたり、全然違う発信をしていたら、流行を追いかけていただけということになります。
変わらずに更新されていたら、フォロワー数が多くいてそれなりに需要があるか、本当に好きでやっていると考えられるでしょう。
SNSの投稿で、あまり見ていて気持ちがいいものではない内容が、断捨離です。
「今から断捨離します!」と言っていっぱいになったゴミ袋がいくつもならんでいるのをみて、「だったら買う前によく考えたらいいのに。」と思ってしまいます。
捨てるのは、買うより簡単です。
お金がかからないからです。
大型ゴミだといくらかかかりますが、それでも数百円の話です。
服なら、ゴミ袋にいっぱい入れてゴミの日に出しておくだけです。
買うのは大変です。
1時間の時給が1000円なら、服一着分何時間かかって手に入れたお金かどうかすぐに判断できるでしょう。
それをストレス発散で買って、まだキレイな状態なのに捨ててしまうのは、もったいないのではないでしょうか。
僕も断捨離はやったことがあります。
1回も断捨離をしていないと、服が増えていきます。
中学生の頃からの服が溜まっていくと、流石にクローゼットに入らなくなります。
中高生の時の部活の服や体操服など、学生の時に着ていた服を捨てました。
部活のジャージは普段でも使えるので残しておき、ラグビーの短パンも「何かで使えるかもしれへん。」と数枚だけ残しています。
それらは今でも役立っていて、山登りする時の服になっています。
体操服は部活で買ったナイキなどのジャージがあったのと、家でも着たくないデザインでしたので捨てました。
それでもナイキなどのジャージがボロボロになっていくと、「体操服も残しておいた方が良かったかも。」と考えてしまいます。
家におるのに、服装はなんでも良かったことに捨ててから気づきました。
古着に出せそうな物は古着の日に出しました。
ルームウェアを買うのが嫌なので、家の中で着る服は、お出かけ用から外れて地元用になった服を着ています。
買ったものの、あんまりお出かけでは着なかったものも地元用になります。
それらはボロボロになるまで着ています。
ものを捨てれずに次々増えていくのも考えものですが、それ以上に買うことの方が大変なはずです。
単純に買う時に「ホンマに必要か?」とよく考えて買えば、ものはそんなに増えていかないでしょう。
日々のストレス発散にちょっとしたものを買うことをやめれば、自分の好きなことにお金が使えるようになります。
ストレスは好きなことをしている時に発散されますので、少しでも自分の好きなことにお金が使えた方がいいのではないでしょうか。
ちょっとしたものを買ってしまう癖がある方は、その金額とそれが娯楽費に割り当てたら趣味がどれだけ楽しめるかを一度天秤にかけてみてはいかがでしょう。
化粧品研究者こまっきー
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