化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

掻くのを我慢するんじゃない。自然と掻かなくなるんだ。と言う話。

全国的に梅雨が始まり、気温も上がり、ジメジメするこの時期となりました。
だいたい、こんなにも湿度が高くジメジメしていれば、夕立くらいは降っても良さそうなのに、雨の降らない日が1週間も続いています。
不思議な感じです。
暑くなってくると、気温ばかりみてしまいますが、湿度も重要です。
この1週間のように気温も湿度も高いと、まるでサウナ状態です。
汗は止まらないし、汗が出ても身体の余分な熱が抜けきれません。

この気候は夏と同じではありません。
夏は湿度が低く、カラッとした暑さです。
大体日中は最高気温35℃の湿度30%くらいです。
今は最高気温35℃の湿度55%くらいです。
湿度は50-60%の間がいいとは言われていますが、それはざっくりした話です。
“気温 湿度 関係”で調べてみると、絶対湿度早見表が出てきます。
気温によって抱え込める水蒸気の量は違います。気温が高ければ高いほど、抱え込める水蒸気の量が多くなるので、夏は湿度が低い傾向にあります。
絶対湿度とは、実際に含まれている水蒸気の量を示しており、熱中症予防指針になっています。
1つ参考のURLを載せておきます。

www.daikin.co.jpそこには注意、警戒、厳重警戒、危険の4段階が表示されています。
一般的な夏は最高気温35℃の湿度30%なので、警戒となります。
最近の最高気温35℃の湿度55%は、1つ上の厳重警戒となります。
外出する時は気温だけではなく、湿度もみると、熱中症予防の参考になります。

気温も湿度も高くジメジメした気候だと、アトピーや肌が弱い人は、猛烈に痒くなります。
身体は汗をかいて、身体の余分な熱を出そうとします。
サウナに入ると、汗をかいてもかいても、身体が熱いままだと思います。
あれと同じような状態が今起こっています。

夏のように気温が高いだけだと身体は汗をかいて、その汗の対策に汗を拭けば痒み予防になります。
気温と湿度が高いと、汗は拭いても拭いても止まらず、皮膚はふやけてしまいます。
身体に余分な熱があるから汗をかいているわけなのですが、アトピーの炎症はその抜け切らない余分な熱で悪化して痒くなります。
肌がふやけたときに掻いてしまうので、冬の乾燥以上に傷が深くなりやすいのが、この時期です。

対処法として肌着に気を使う。という方法があります。
合成繊維は汗を吸いません。
速乾という言葉の意味は水分を外に出す構造をしている繊維という意味であって、すぐに汗を吸ってくれるわけではありません。
合成繊維は汗を吸わないので、繊維自体がふやけて柔らかくなることはなく、硬い繊維がふやけた肌に当たることで刺激になると考えています。
ふやけた肌に固い繊維が擦れるので痒くなると考えています。

そのため、汗を吸うとベタベタするのが嫌だという声もありますが、肌が当たる場所は綿の方が刺激になりにくいです。
元々柔らかい繊維ですが、綿は汗を吸って一緒にふやけてくれます。
綿は汗を吸う分乾きづらいので、それで熱がこもって痒くなることもありますが、その場合は着替えたり、涼しい場所に行ったりして汗を乾かしてあげるといいです。
少々面倒くさいかもしれませんが、綿は工夫すれば肌への刺激を緩和できます。

それでも綿というのは色んな綿があります。
肌着でも生地に厚みがあるものは夏には向いていません。
いつまでも肌着が乾かなかったり、肌着の厚みで保温してしまい、身体の熱が放出出来なくて、痒みが止まらなくなります。
この時期に関わらず、肌着はなるべく薄いものを選ぶほうがいいです。

または柔軟剤が刺激になる。と言われています。
柔軟剤はそれ自体が刺激になりやすい活性剤です。
洗う時に使う洗剤よりも刺激が強い活性剤です。
なので、昔はセーターなどの静電気が起こりやすい、肌着などの上から着るものだけに柔軟剤をしていたはずですが、最近は常に柔軟剤を使用する家庭が増えました。
おそらく、専業主婦が減って共働きが増え、毎日洗濯機を回す余裕がないからでしょう。
一度その習慣がついてしまうと何にでも柔軟剤を使うのが当たり前になってしまいます。

柔軟剤は刺激になりやすいだけではなく、繊維が水分を吸うのを邪魔します。
肌着は汗を吸って、衣服の中で蒸れるのを防いでくれる役割がありますが、柔軟剤はその邪魔をします。
ですので、やはり柔軟剤の用途は肌着の上から着るような衣服の静電気防止であって、日常的に使用するものではないでしょう。

この時期から、汗で痒くなってアトピーが悪化する人が増えます。
色んなところで検索すると、汗=痒い、だから汗の対策をする。汗を止める方法。
というような話が多く出回ります。
しかし、自然に出る汗を止める。というのは、身体の余分な熱を出さないことになります。
身体に余分な熱がこもっているので炎症が起こっているのに、ますます悪くさせる一方です。
そこで、汗=痒いのか。ということを考えてみます。

もし、汗=痒いなら、健康なひとでも痒くなったり、または
アトピーの人は汗かくところ、全身痒くなるはずです。
そうはならず、痒くなるところは一定の、限られた箇所でのみ、痒みが起こっているはずです。
ということは、汗=痒い。の間になにか原因があるはずです。
汗→〇〇=痒い。
という感じでしょうか。

この◯◯は2つあると思います。
1つは先ほどから話している身体の余分な熱です。
身体は体温を一定に保とうとしていますから、それはある意味で身体の熱を一定にしていることになります。
アトピーのような肌の炎症も余分な熱とも言えます。

身体の熱が上手に放出出来なかったり、熱を上手に冷ますことが出来ないと、身体に熱がこもります。
すると元々局所的に余分な熱があった肌の炎症はさらに悪化して痒くなります。
この余分な熱は慢性アトピーが治らない原因の1つです。
急に起こった余分な熱による炎症はステロイドで治りますのが、慢性化すると身体が火種を消さない限り改善しないでしょう。

もう1つは傷口です。
目に見えない程度の傷口でも、身体の熱がそこから逃げていくとき、めちゃくちゃ痒くなります。ぱっと見は綺麗な肌でもチクチクしたり痒みを感じる時は、よく見ると小さな傷口が見えることがあります。
その小さな傷口からはチクチク、ピリピリするような痒みがあり、我慢するとなんだかイライラしてきて、わーっと掻いて小さな傷口を広げてしまいます。
2,3日で傷口は防げても、防いだところの小さな隙間から、また痒くなってきて搔いて、傷口が広がっていきます。

余分な熱も小さな傷口も薬を飲んで塗ってなんとかするものではなく、身体の働きによる部分ですので、対策が難しいです。
ですが、やっぱり汗をかいたらすぐ拭くというのは効果があります。
冷たいシャワーを浴びて、すぐに汗を流すのも良いです。
冷たいシャワーだと熱が取れるので痒みが少しマシになります。
汗をすぐ拭けば、肌が柔らかくなることも抑えられるので、搔いても大きな傷口になりにくいです。
それでも痒い時は保冷剤をハンカチで包んで痒いところに当てるというのも効果があります。
しかしこれは冷やすと同時に血行を悪くすることになりますので、保冷剤の使用をやめると痒みが悪化するのであれば、保冷剤の使用は控えましょう。

これはアイス枕を使用するときも同じです。
火照っているからとアイス枕を使用して、さらにのぼせや火照りがひどくなる場合、その火照りの原因は血行が悪いことにあります。
エアコンで室内を涼しくしても、長ズボンや靴下を履いて足が冷えるのを防いだり、冷たい飲み物を摂るのを控えましょう。

そして対策が難しいからこそ、僕は諦めるべきだと思っています。
治りかけを搔いてしまい、嫌な気分になったり、友達と遊ぶ約束をしていて、その時までには治したいと焦ったり。
気分の落ち込みや焦りが、身体の熱を生み出し、余計に痒くなります。

原因が余分な熱であったり、身体の調節の部分ですので、そんなに簡単に治るものではありません。

諦めて、気にしすぎることを辞めながら、治療をするのが良いと、自分の経験から思います。
気分の落ち込みや焦りだけでなく、掻くのを我慢するのも身体に熱をこもらせます。
掻きたいときは、掻くのを我慢せず、掻きます。
できれば優しく。強く掻かなくても、掻く行動をとるだけである程度満足感を得れます。
それくらいで優しくで済むなら優しく掻くことで、傷口が広がるのを防ぐことができます。
我慢して我慢した痒みは歯止めが効かなくなります。
ですが強く搔いてしまっても、仕方ないです。

掻かない方が治りは早くなるかもしれませんが、身体が炎症が起こっている場所の熱を取らない限り、痒みは続きます。
掻かなければ治ると思って我慢していると、我慢していても全然改善しないので、我慢した分のイライラが溜まります。

簡単に治ることを諦め、痒みを我慢しなくなると、原因の1つである熱のこもりが緩和されます。
これが緩和されると、痒みは少しずつ無くなっていき、強く掻くが、優しくなり、傷口が減っていき、自然と掻かなくなります。

まだ痒みがある僕ですが、少しずつ範囲が狭まっています。
掻くのは今でも全く我慢していないわけではありませんが、「掻かなければ治る!」と思って我慢していた頃に比べて、諦めてからの方が改善していってます。

諦めても、漢方などで治療は必要です。
休むことも必要です。
休むことはある意味諦めることになっています。
これは諦めることで、原因が緩和され、治療の効果が上がると言う話です。
痒みが強くなっている方は参考にしてみてください。

化粧品研究者こまっきー

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