化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

国民はこれ以上、国からの支援を求めない。

8月から電気・ガス料金補助が再開されます。
僕らにとってはありがたい話なのですが、一方で「選挙対策なのでは?」という声もあります。

確かに選挙前になると何かとこういう話が出てきがちですし、選挙の時に立候補者が言っている言葉と言えば、減税と支援だと思います。
僕はこれを聞いて、いつも疑問に思います。

減税をすれば、国の収入が減りますから、支援できる金額も減るはずです。
ですから、支援と増税はセットでも、支援と減税がセットになるのは変な話です。

国は税金以外でも、債券を発行してお金を集めることができますが、結局未来で金利を上乗せして返さないといけません。

日本年金機構が行なっているように、債券や株を運用して資産を集めるという方法もあります。
ですが「この運用は良くないのではないか?」と思うニュースが最近ありました。
JAバンクの中央機関である、農林中央金庫の今期最終赤字が1兆5000億円規模になるというニュースです。
農林中央金庫は全国の農協からお金を集め、運用して資金を増やして還元しています。
運用資金の55%を債券に投資しており、ここ数年で海外は大幅に金利を上げたことで、大きな損失に繋がったようです。
還元される金額が減れば、各地の農協にも当然影響が出ます。

日銀も同じようなことをしていますが、今の円安を見ている限り、それが悪影響になっていると考えられます。

国税庁のHPによると、令和6年度の歳入額の内訳の60%が税金です。
税金収入の枠内に歳出が収まれば、余計なことはしなくていいのですが、そうはいかないのが現状でしょう。

選挙のたびに支援の話が出てくれば、選挙のたびに新たな補助金が生まれます。
それを国民が使うか使わないかは関係なく、どれくらい利用されるかは予想して予算の中にいれるでしょう。すると、新しい補助金が生まれるたびに予算が増えていきます。
予算が増えれば収入を増やさないといけないので、増税の話が出てきます。

色んな人の話を聞いていると、お金の話はもっと複雑みたいですが、そういう損失の可能性がある運用方法はできるだけ減らして、税金で運用できるようになる方が、健全と言えそうです。
農林中央金庫のように、家庭の収入の55%を投資に回して失敗するかもしれないが収入をさらに増やそうとするより、収入の中でやりくり出来る工夫を考えた方がいいと思いませんか?
家族の収入の中でやりくり出来る工夫となると、出来ることは支援を増やすことではなくなります。

選挙の時に減税と支援の話が出るのは、国民がその言葉に響くと思っているからでしょう。
子育て支援は僕が中学校を卒業した後に、高校を卒業した後に始まりましたので、母は「なんの恩恵も受けてない。」と愚痴をこぼしていました。
支援はあれば非常に助かります。

今回の電気・ガス料金補助も計算してみると1ヶ月数千円分は補助されそうなので、補助額は請求書に表示されれば、実感できる支援となりそうです。

皆が税金を払った分以上の恩恵を受けようと考えると、収支が合わなくなります。
今回のような補助であったり、全員支給をすれば、増税間違いなしです。
税金は困っている人を補助したり、道路などを整備したりすることに使うのではないでしょうか。
いわば国全体を見て、足りてなくて困っているところや国益になる部分に資金を回すために使われるでしょうから、ほとんどの人が税金の恩恵はあまり受けないものでしょう。
街が綺麗なのがキープされているとか、治安が維持されているのか、安全だと感じるとか、実感できるのはそれくらいじゃないかと思います。

国民はこれ以上増税されたくないなら、支援を求めないことでしょう。
むしろ減らせと言っても良いかもしれません。
支援を求めているのに増税反対という風潮が、支援追加と増税をぐるぐる循環させてしまっているような気がします。
政治家はその循環の中にいればいいので、やることはかなり楽になります。
そしてタイミングを見計らって補助金を出します。
支援と減税の議論は思う壺な気がします。

反対に、子育て支援などの支援を求める場合は増税することを容認するべきでしょう。
ですが支援とは、全員に行く届くわけではありません。
払った分かそれ以上が返ってくるわけではありません。
子育て支援も、子育てをしていない人の税金も足して使用されますから、子育てが終わっても子育てにお金を出していることになります。

だからといって補助金はゼロになってはいけないと思います。
ひとりひとりは自分のことを考えていても、政府のような組織は自分のことではなく、社会全体をみなくてはいけません。
個人的な主張や儲けよりも、国民全員のことを考えなくてはいけません。
でないと、利用者数の少ないバス停を無くしたり、良質なのに視聴率が低いからといって番組が終了してしまいます。

自分の身の回りのことではない、自分には全く関係ないけれど、困っている誰かの役に立つ。
それが支援であり税金の使い方ではないでしょうか。
全員に行き届くのは違うと思います。
困っているところを見つけるために全国から国会議員が選ばれるのではないのでしょうか。

政治家は儲けを意識しすぎたビジネスマンのように、投票数を上げるようなことばかり発言します。
まずはこの支援と減税の悪循環から抜け出さなくては、前が見えてこない気がします。
向こうから抜けだすことは出来ないでしょうから、こちら側から支援を求めないことから始めなくてはいけないでしょう。

化粧品研究者こまっきー

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