化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

天使のフリした悪魔

刑事ものの推理小説を読んでいると、汚職事件がテーマの小説があります。
実は殺害したのは警察官僚の息子で、父の地位を守るために息子を無罪にし、適当に事件を片付けるがバレてしまう。とか、殺人犯と警察官がグルで、警察官は誰が犯人かわかっているの上手いこと事件を誘導し、迷宮入りさせてしまう。とか。
“殺人犯と警察官がグル”。
このような構図は小説の中だけかと思っていましたが、実はそうではないようです。

子供の頃から服が好きで、しょっちゅう服を見に行って「今年はこういう色の服が流行るんやなあ」と思いながら、流行りに乗ろうかどうか考えたりしました。せっかくなので何か1点は今年のカラーを取り入れたりしていました。
しかしある時、流行りのカラーは業界のトップが決めていることを店員さんから聞いて、すごくショックを受けました。各ブランドごとにデザイナーが「今年は何色でいこうかなー」と考えて作っていると思っていたからです。それが業界のトップから「次の秋冬の流行カラーはオレンジです。」と言われて、それに合わせて服を作っているなんて。なんて夢のない、芸術性のない話なんだと。自由に色も選べないデザイナー。
確かに百貨店に服を見に行くと、どの店も同じ色が並んでいる時点で、操作されていることに気づけない自分が馬鹿だったようです。
服の流行カラーは業界全体でグルでした。
そして店員さんはそれが当たり前のように、ちっともオカシイことではないように話していることが、またショックでした。

こんなに身近なところで、“殺人犯と警察官がグル”があるなら、色んなところで起こっているでしょう。
当然、政治でも起こっていると考えます。
特に現政権が不安定な時は反対運動を上げる人が、組織が生まれます。
またその反対運動やデモが世界中で、同時期に、同じように起こっていた場合に“殺人犯と警察官がグル”を疑ってしまいます。
反対運動が邪魔されて、その問題が大きく取り上げられた場合に“殺人犯と警察官がグル”を疑ってしまいます。

突発的に起こったことなのか、仕組まれたものなのか。
作られた流行なのか、自然に生まれた流行なのか。
天使なのか、悪魔なのか。
“殺人犯と警察官がグル”が充満している社会では、天使のフリをした悪魔かどうかを慎重に考えて判断していかなけれいけません。
今のような不安定な社会では。
不安定ということは、それだけ変化が起こりやすくなっていることでもあります。間違って天使のフリをした悪魔を選んでしまえば、“殺人犯と警察官がグル”なわけですから、結局元通りになってしまいます。もしくは今以上に状況が悪くなるでしょう。

すごく良いことを発信している人が段々と人気が集まり、チカラをつけてくると、
「どっちなん?」とまずは疑わなくてはいけない。
純粋には応援できない。
なんだか悲しい話です。

化粧品研究者こまっきー

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