化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

足踏みをし続ける勇気。

「このまま進むと良くない結果になる。」
「このままのやり方では失敗が見えている。」
自分はそう思うのだけれど、それでも上司が「やれ。」と言ってきたらどうしますか?
特に話を聞いてくれない上司で、部下は自分の命令に従うべきだと考えている場合、意見を言うことは難しくなります。
もしくは上司もさらに上から言われていることで、上司に意見を言っても全く意味がない場合、自分だったらどうするでしょうか。

僕は3通り思いつきました。
まず1つ目は「サラリーマンだし。」と諦めて、失敗する道を共に進むことです。
自分は失敗すると思っているけれど、成功する可能性もあるわけです。
上司が部下は命令に従うべきだと考えている上司で、もし成功したら「ほれみろ。」と言われて、腹が立つわ、部署の居心地が悪くなるわで、仕事しにくくなるかもしれません。
今後の提案もしにくくなります。

いつも自分の上司はさらに上から言われていることを伝えているだけなのであれば、言ってもどうしようもありません。
だったら言われた通りにやっておいて、成功したら良かった良かった、失敗したら「僕は指示通りに動いただけです。」と言って責任を免れるくらいが安泰かもしれない。と考えます。

2つ目はハッキリ言っちゃうことです。
自分が考えていることと、違うことをやれと言われたら「自分はそれがいいとは思わない。」と自分の意見を主張することです。
この場合はお咎めなしであれば幸いで、どんな上司であっても、今のグループから外されるかもしれません。
気づけば自分は仲間はずれにされている感覚があり、新しい企画の話が回ってこないなんてことになるかもしれません。
10年くらい前にIT関係の人たちが出てきて、メディアで「日本人はハッキリ言わないのがダメだ。」なんて言っていましたが、ハッキリ言うタイミングは間違えると致命傷になります。

3つ目はやっているフリをすることです。
「やれ。」と言われたことが、どう考えても失敗する案件である場合、これを断ると2つ目のようなことが起きかねません。
ハッキリ言わなくとも、反対意見を述べるということは、その分のリスクが伴います。
かといって、やると失敗して、後始末まで押し付けられるでしょう。
周りからは“仕事のできない人”と思われるかもしれませんし、この失敗のせいで昇格できなくなるかもしれません。
「やっても失敗、やらなくても失敗なら、やっているフリだけしておこう。」
そう考えてやっているフリをし続けます。
「あれどんな感じや?」と上司に聞かれても、「いま○○から返事待ちです。」とか「ある程度出来上がってたんですが、問題が起こって修正中です。」と言って一応進めているフリをする。
フリだけではいつかバレてしまうので、一応ぼちぼち進めておかなくてはいけません。
その計画を実行に移すことになっても、成果が出る前になにかしらのトラブルが起これば、中止せざるを得ないので、そうなるようにしておくことまで考えていれば、かなり賢いと言えるでしょう。

上司と自分だけではなく、組織同士にも上下関係があるかと思います。
さて、自分の勤めている会社や社内ではどれが適切でしょうか。
今の政府の行動はどれに当てはまるでしょうか。

会社は株主の意向を聞かなくてはいけませんから、たとえ社長が気に入らない取り組みを株主から言われても、やらないといけません。大株主であればあるほど、やらないと会社が潰れてしまいます。

政府や政治家も同じようなものでしょう。
団体や企業からお金を受け取っているのですから、その団体や企業の意向は汲み取って政治をしないといけないでしょう。
戦後の体制は続いていますから、アメリカから色々言われているでしょう。

ニュースではハッキリ言わない政治家を見て「情けない。」と思うかもしれませんが、相手が大きすぎる場合、2つ目に話したようにハッキリ言うと国益を損なってしまうことになりかねません。
担当から外されるかもしれません。その人は関係を改善しようと思っていても、外されたら終わりです。

かといって、言いなりではダメであることはわかっているから今の行動なのではないでしょうか。
僕は今の政府は必死にその場足踏みをしているように思います。
周りから見て、進んでいないといけないので、その場足踏みをしながら背景を動かしてやってる感を演出する。
うまく撮影して、その映像をメディアで流すと、国民からは「またいいなりか!」と批判が出ますが、アメリカには「よしよし。ちゃんとやってるな。」と安心感を与えられます。

現に何も進んでいないと思いませんか?
一歩進めばトラブルで二歩下がってを繰り返している。
あまりにも繰り返していると、「任せてたらダメだ!」と乗り込んでくることもあるので、急に話が進むときもありますが、やっぱりトラブルが起こって進まない。

外から見ていてもどうなっているのかわからないので、アメリカもこれ以上はどうすればいいのか言えないのですが、とにかく「やれ。」とは言う。
でも進まない。
話し合うと従順なのに、全然計画通りに進まない日本を見ていて、向こうからは不気味に見えているのではないでしょうか。
「あんなにイエスマンなのに。」と。

特に岸田首相になってからは、それが分かりやすく起こっているように思います。
「検討に検討を」なんて言葉が出てくるのを見ていると、まさにその場足踏みをしているように見えます。

平成は“失われた30年”と言われていますが、もしかしたらずっとその場足踏みをしていたのかもしれません。
そのおかげでこれくらいで済んだのかもしれません。

筋肉ムキムキの上司がこっちを向いて睨んでいる状態で、その場足踏みをし続ける勇気があるでしょうか。
その場足踏みをしながらニコニコして、景色だけを変えていく勇気があるでしょうか。

アメリカが変われば日本も変わりますが、「後少しだ。もう少しだ。」とその日までその場足踏みをし続ける気でいるんじゃないかと感じています。

化粧品研究者こまっきー

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