色んな治療をやってみるけれど、なかなか改善しないことってあると思います。
アトピーはまさしくそうですし、生理痛や頭痛など、定期的に慢性的に起こるけれど、入院するほどでもない症状の場合に色々試してみようと思います。
アトピーだと、ステロイドがダメと聞いたのでステロイドをやめてみるとか、西洋医学じゃなくて東洋医学に治療方針を切り替えるとか、食事改善に運動に睡眠にと、アトピーを治す方法は掘れば掘るほど出てくるんじゃないかと思うくらい、たくさん出てきます。
そのどれもが、そうすれば治りそうな情報で、今までやっていた治療の間違いを正すかのような情報なものですから、「なるほど。そうすればいいのか。」と納得して掘って出てきた新しい情報に食いつきます。
でもしばらくすると、改善していないことに気づきます。
新しい情報を知って、その方法を始めたときはちょっと良くなってきたように感じます。
「おお、これが自分には合っているのかも。」と感じて続けてみようと思います。
そして数ヶ月経った頃に「全然あかんやん。」と気づきます。
あかんというより、良くなったり悪くなったりを繰り返しています。
どの治療をしても始めたては良くなりますが、時間が経つと良くなったり悪くなったりを繰り返します。
「良くなってきたころに痒くなってしまう。」という風に悪化したり、季節の変化や疲れたタイミングで悪化します。
その悪化を繰り返すうちに、「全然あかんやん。」と感じて別の治療方法を探したり、“痒くならないアイテム”や“痒くならない食事”を調べて、治療以外の部分を改善してみようとします。
こうして病気は慢性化していき、自分は色々調べて気を遣っているはずなのに、症状は酷くなる一方で、そして症状の部位が広がっていきます。
患っている期間が長ければ長いほど、最初は顔だけのアトピーだったのが、肘裏や手などに広がっていきます。
そして慢性になるとアトピーと調べて出てくるような激しい発赤ではないので、「大したことない。」と医者に言われたりします。
冒頭に、掘れば掘るほど出てくるんじゃないかと思うほど、たくさん情報が出てくると言いました。
アトピーや生理痛や頭痛などの症状で悩んで色々試している方はその経験があるかと思います。調べれば調べるほど、自分の今の悩みで検索すればするほど出てきます。
そうして治すために色々調べて「これやってみようか。」と悩んでいる時間が、振り返れば自由な時間の大半を占めているのではないでしょうか。
その調べるというのは、まさしく“掘れば掘るほど”で体力を使います。
慢性的に症状があってシンドイのに、体力を使っています。
もちろん、これは医者への信用が低くなったからです。
最初はアトピーを専門にしているという病院に行けば治ると思っていたのが、治らなくて、また別の病院に行ってと、転々としているうちに「自分でなんとかしよう。」と思い始めます。
「自分でなんとかしよう。」と思い始める頃には、もうすっかり症状は慢性になっています。
症状が慢性になっているということは、それだけ身体は健康的なときより、日々余分な体力を使っていることになります。
そこに調べることを追加すると、体力がいくらあっても足りません。
調べて試して考えてが追加されるから、体力の消耗が激しく、治る病気も治りにくくなります。
治したいから調べているのに、症状が悪化していきます。
病気を治すには治す分の体力が必要です。
では、どうすれば治す分の体力を確保できるでしょうか。
そもそも治す分の体力ってどれだけ必要なのでしょうか。
そのものさしは、病気が悪化しない生活を送ることが基準になると考えています。
慢性の症状は疲れたら悪化します。
なので疲れないように生活することが大前提です。
病気は治すことを考えるよりも、悪化しないことを考えてみた方がいいのではと思います。
自分にとって、疲れないような1日の過ごし方はどんなんだろうか。
疲れる過ごし方はどんなんだろうか。
疲れを基準に、自分の1日の体力を、キャパを考えます。
キャパがわかったら、“何を諦めるか?”です。
僕たちは1日でやることが沢山あります。
子供だと学校に行く、部活動をする、習い事に行く、友達を遊ぶ。
大人だと、会社に行く、買い物に行く、食事を作る、掃除をする、子育てをする、友達と遊ぶでしょうか。
慢性の治療の場合にはこれに治療がプラスされます。
それも自分で調べて試して考える治療です。
今まではこれら全部をやっていたから、もしくは減らしたものがそれほど影響のないことだったので、疲れが溜まり症状が改善していきませんでした。
では、どれを諦めたらいいのでしょうか?
僕は小さいことをちょっとずつ諦めていきました。
友達と山登り、夜に友達とご飯に行く、セレクトショップに行って服好きの友達とワイワイする、習い事をする、などなど。
「まずは。」と趣味から減らしていきましたが、それでも改善しなかったので仕事の手を止めました。
考えてみれば、慢性疾患ですから土日の趣味はもちろんのこと、単発の行動だけではなく、日常の何かを諦めないといけないのでしょう。
病気がなかなか治らないと、別の治療方法を考えてみたり、自分で出来ることから変えてみようとします。
何か行動すると疲れます。
疲れると悪化します。
何か行動をプラスするなら、今やっている行動の何かを止めないといけませんし、
今すでに症状が出ているなら、今以上に行動を減らさないといけません。
“疲れないように生活する”ことをベースに“何を諦めるか”を考えてみてはいかがでしょうか。
慢性疾患は必ずすぐには治りません。
日本は四季があるので、季節ごとに症状の変化があります。
去年の今頃よりも良いか悪いかという、1年単位で観察していく必要があるでしょう。
化粧品研究者こまっきー
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