化粧品研究者こまっきーの語り部屋

化粧品研究者こまっきーが普段考えていることを書き留める、日記のようなもの。

私はなぜ乾燥肌なのか。

なぜ乾燥肌になるのか。
その原因は大きく2つに分かれると考えています。

1つ目は、空気の乾燥です。
湿度は気温と関係しており、気温によって空気中に含むことができる水蒸気量が変わります。
分母にその気温で空気中に含むことができる水蒸気量、分子に今の水蒸気量とします。
同じ水蒸気量では、気温が高いと空気中に含むことができる水蒸気量が増えて分母が大きくなるので湿度は下がり、気温が低いと空気中に含むことができる水蒸気量が下がるので湿度は上がります。
例えば今の水蒸気量を5として、夏の気温なら10、冬の気温なら8とすると、夏の湿度は5/10で50%、冬の湿度は5/8で62.5%となります。

寒くなってくるということは気温が下がるので、空気中に含んでいる水蒸気量が夏と同じであれば、湿度は上がります。しかし、今窓を開けっぱなしにしている部屋の温湿度計を見てみると気温は12℃で湿度は37%です。
つまり、今は夏よりも空気中に含んでいる水蒸気量は少ないわけです。

また最近は風が強いです。
風は今そこにある空気を吹き飛ばしてしまいます。
風は肌の水分や体温を吹き飛ばしてしまいます。
これからは気温が下がり、湿度も下がり、風が強くて肌は乾燥しやすいのです。

屋内では暖房を入れ始めます。
暖房で部屋の温度を上げると、部屋の中は外以上に湿度は下がります。
同じ水蒸気量では、気温が高いと空気中に含むことができる水蒸気量が増えて分母が大きくなるので湿度は下がり、気温が低いと空気中に含むことができる水蒸気量が下がるので湿度は上がります。
これを先ほどの例えのように表してみると、今の水蒸気量を3として、外の気温なら8、暖房を入れた部屋の気温なら10とすると、外の湿度は3/8で37.5%、部屋の中の湿度は3/10で30%になります。

これは天候のせいです。
しかし、こんな乾燥しやすい天候でも、乾燥肌にならない人がいます。
それはなぜでしょうか。

もう一つの原因は自分にあります。
ラクダはなぜ砂漠で生きていけるのかというと、暑さに対応できる体であることと、コブにある大量の油があるからです。
脂は糖質の2倍のエネルギーを作り出しますので、食べるものがない場合はコブの脂肪をエネルギーに変えて生き抜きます。
なので長期間食べれない環境だと、コブはどんどん小さくなっていきます。

このように動物も植物も天候に合わせて対処法を持っています。
人なら対処する壁となるものは肌であり、筋肉や脂肪になります。
筋肉は重いものをもつために必要であったり、脂肪は何の役にも立たないものだと思いがちですが、どちらも体温を保護するのに必要な成分です。

筋肉はタンパク質でありアミノ酸です。アミノ酸は体の部品となっていますので、筋肉だけではなく内臓にも肌にも血管にも、ありとあらゆる場所でアミノ酸は使われています。
美容でよく聞く、肌の弾力やハリに関係しているコラーゲンやエラスチンはタンパク質です。
脂肪も同じように体の色んな場所で使われています。
肌の表面は皮脂という油で水分の蒸発を防いでいますし、肌の一番外側の角質層は角質細胞と細胞間脂質という脂質で出来ています。

糖分は体を動かすエネルギーですが、タンパク質や脂質は体に必要な部品です。
体を作ることを、家を建てることに置き換えてみると、大工さんは家を作る糖質で、部品がタンパク質や脂質です。タンパク質は骨組みなどの硬い部分、脂質は断熱材と考えると想像しやすいかもしれません。
家を作る時、大工さんがいても部品がないと作れません。
反対に部品があっても、大工さんがいないと家は作れません。

この感覚を体に戻すと、糖質を摂っていても、タンパク質や脂質を摂らなければ体の部品を作ることが出来ず、タンパク質や脂質を摂っていても糖質を摂らなければ、体はそもそも動くことができないのです。
体の中はもっと複雑にできているのですが、このように考えると糖質もタンパク質も脂質も全て必要であることがわかると思います。

このとき、バランスを意識するようなことを言われます。
立っている状態で右足を上げて、膝を抱えると、左足でバランスを取ろうとします。
左足を軸にすると右側の方が重たいので、右に傾かないようにバランスをとります。
つまり、バランスをとる時は軸と、平衡の基準がわかっていて、バランスをとるようにしています。

では食事のバランスの軸と平衡の基準はあるのでしょうか。
一応参考値はありますが、身長や体重は人によって違います。
1日の活動量も違います。1日中立ち仕事の人もいれば、座り仕事の人もいます。
営業マンのように歩き回っている人もいます。
30代女性でまとめられても、身長体重に、活動量が違えば、必要な栄養の量と平衡の基準は変わってくるでしょう。

ですので、食事のバランスというのは、右膝を抱ええて左足でバランスをとるように、自分でバランス感覚を掴まなくてはいけません。
食べすぎると余分な栄養は脂肪に変わりますが、食べなさすぎると基礎代謝が落ちて脂肪が作られやすくなります。
体は家と違い生きているので、日々古くなった部品を捨て、新しい部品に入れ替えています。
栄養が足りないと新しい部品を作ることが出来ないので、食べなさすぎると基礎代謝が落ちていくわけです。この場合の体脂肪率の増加の原因は基礎代謝が落ちたことであり、部品を作る元気がないので、脂肪にしている状態です。これでは体の中は部品が欠品していきます。
体の中で欠品が増えていくと、体は健康を維持できなくなります。

これは当然、肌にも影響してきます。
油は脂肪になるからと、脂肪の少ない肉や油を使わない料理ばかりしていると、脂質不足になります。肌の表面は皮脂で、肌の一番外側の角質層は角質細胞と細胞間脂質という脂質でできていますので、脂質不足になれば肌の構造は乱れ、水分は蒸発して乾燥肌になるでしょう。

食事の話はいろいろありますが、最終的には自分でバランスを取ろうとしないといけません。
自分でバランスを取ろうとせずに、良さそうな話を鵜呑みすると、バランスが乱れて、乾燥肌になってしまいます。
僕は乾燥肌になるかならないかは、食事の部分が大きく影響していると考えています。
食べ過ぎても食べなさすぎても脂肪が増えるなら、基礎代謝が減らないように、食べ過ぎに少し傾いている方が健康的で、乾燥肌にも悩まないのではないかと思います。

食事の面が大きいのですが、食べた栄養を体がちゃんと消化吸収して、活用するには、体がそうできる環境に整えてあげる必要があります。
夜更かしをしていては睡眠中に体がやりたいことはできませんし、疲れているのに体を動かしていると体はやらなければいけないことが増えてしまいます。
生活習慣を整えることは、体が体の中のことに集中できる環境を作ってあげることです。
体が体の中のことに集中できる環境と時間がないと、せっかく食べた栄養は、時間がないのでささっと処理しないといけないので、脂肪になってしまいます。

それでも改善されない場合に、3つ目の原因である生まれ持った体質が考えられます。
これは自分のせいのような、そうでないような話です。
自分の体ですが、自分でどうすることもできない部分です。
子供の間に改善できることもあるのですが、子供の時に自分でどうにかするのは難しいでしょう。
体質という言葉は気軽に使われていますが、体質と結論づけてしまうと、そこで思考はストップしてしまいます。体質なんだから仕方ないと思ってしまいます。
ですが実際には生活習慣のところで改善できそうなことが沢山あるはずです。
僕は生活習慣を整えて、食事が偏っていないことが大前提で、それでも乾燥肌になる場合に体質を考えるべきだと思います。

体質が原因の際に、活用するのがスキンケアです。
また体質関係なく、改善中に使用するのがスキンケアです。
「生活習慣を整えようとしているけど、やっぱりここまで空気が乾燥してくると、肌はかんそうしてしまう。」
そんな時に使うのがスキンケアです。
「空気が乾燥してきたから保湿力の高いスキンケアに変えよう。」という思考では、いつまでも自分の体を改善することが出来ないまま、乾燥肌も改善できません。
スキンケアを変えると良くなることはあっても、外から塗って改善できることは限られているので、また乾燥を感じてスキンケアを変えようと考えてしまいます。
これでは悪循環です。

この時期から空気の乾燥で、肌がカサカサしてファンデーションのノリが悪くなって、スキンケアのことを考える機会が増えると思います。
もちろん、スキンケアで乾燥肌が改善されることはあります。
こまっきーのスキンケアも肌を整える目的で作ったので、乾燥肌の改善は感じられるでしょう。
しかしこれは対処療法です。
対処療法はその場しのぎですので、根本の改善を試みなければ、時間が経てば悪くなっていく一方です。

「私はなぜ乾燥肌なのか。」
自分の生活を振り返ってみて、改善するべきところを改善していけば、脱乾燥肌へ一歩近づくでしょう。
そしてそれにはかなりの時間がかかりますので、対処療法としてスキンケアを使ってみてください。

化粧品研究者こまっきー

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