首相指名選挙が行われ、石破さんに決まりました。
「どの党が誰に投票したのかな。」と思って、結果を見てみると、1回目は各政党の代表者に投票し、決選投票の時も同じく各政党の代表者に投票していたので、1回目と結果は変わらず、ほぼ無効票となっていました。
僕は選挙とは、候補者の中から自分の考えに一番近い人、ベストな人を選ぶことだと思っています。
自分と意見がピッタリ同じ人は家族にもいないように、ピッタリ同じ意見の人が候補者にいることは無いです。やっぱり賛成出来るところと、賛成出来ないところがあります。候補者の中で賛成できるところが多い人であったり、これだけは譲れない点に賛成している人を選びます。
それでも何人かいた場合は、「その中で当選しやすい人は誰か?」を考えて投票をします。
正直、誰にも投票したく無いと思うこともあります。
それでも、選挙に参加しようという気持ちで候補者の中からベストな人を選ぶようにしています。
多分、選挙に行っている人の中でも同じような考えの人は結構いるんじゃないかと思います。
そんな僕からすると、今回の首相指名選挙は茶番劇にしか見えませんでした。
まず1回目の時点で、数が集まっていないのが明確なのに、わざわざ自分の政党の代表者に投票する必要があるのでしょうか。
それまでの間に、話し合って票をまとめているならまだしも、党員がそれぞれの代表者に投票しても、議席数通りになるに決まっています。
そして決選投票でもそれぞれの政党の代表者に投票して、ほとんど無効票になりました。
決選投票では9票だけ野田さんの票が増えましたが、1回目と2回目で、ほぼ同じ結果でした。
そんな人たちでも、もし他人がこんなことをしていたら、きっとこういうでしょう。
「決戦投票は2人のどっちかなんだから、どっちかに入れろよ。」と。
ベストを選ばずに無効票になるような行動をとるのは、政党の人気を損なわないことしか考えていないからではないでしょうか。
えらくちっちゃいことをしているなあと思いました。
選挙に行きましょう!と呼びかけているような人たちが、やる行動なのでしょうか。
そもそも、自公連立で過半数を割った後、自民党からそれぞれの政党に連立の誘いがありましたが、皆断っています。今までは自公連立で過半数を占めていたので、野党がどれだけ反対しても通ってしまう法案がありました。これからはそうではなくなるわけです。
それでも与党と野党では、与党の方が政党の意見が反映しやすいでしょう。
例えば国民民主党は28議席獲得しました。国民民主党が与党に入れば与党が過半数を超えることになります。
つまり、国民民主党が与党に入れば、自民党が通したい法案を国民民主党が反対をすれば法案が通りにくくなるわけです。もちろん、野党側で賛成する党があれば通ってしまうわけですが、野党側から反対するよりも与党側から反対した方が影響が大きいため、自民党は国民民主党の意見も取り入れなくてはいけなくなると思います。
それでも連立しなかったことに、「やっぱり責任は取りたくないんだな。」と感じました。
野党にも責任はあると思いますが、野党の議員の話を聞いていると、責任は与党に押し付けているように感じますので、野党でいれば批判するだけでいいのが、与党になれば責任が伴います。
なので、この後に及んで連立しようとしない政党は、責任を取りたくないという意思表示ではないかと感じました。
この話に関しては、来年の参議院選挙が関係しているという考えもあります。
来年の参議院選挙のことを考えるのであれば、いま連立して与党になると、国民から不信感を抱かれて、参議院選挙に支障が出ると考えて連立をしなかったのではないかという考えです。
この話を聞いて「なるほどな。」と納得した僕はまだまだ読みが浅いようです。
世界は多極化に進んでいるという話を最近よく耳にします。
いまは英米覇権で世界が動いていますが、覇権が分散していくことを多極化と言います。
今は主に英米などの西側諸国と、BRICsの2つに大きく分かれる流れがあるので、多極化というよりは2分化のように見えます。BRICsの中では多極化を意識して関係を持とうとしていますが、今のところ牽引しているのはロシアと中国です。
現状、BRICsはシステムが完成しているわけではなく、試運転のような状態ではないかと思います。それでも「英米よりも、中国とロシアの方がいいんじゃないか。」と考えてBRICsに加入しようと考えている国が増えています。
ロシアや中国が今後BRICsが活発化していく中で、どう動くのかによっては、多極化ではなく西側諸国とBRICsの2分化になる可能性もあるのではないかと思います。
世界は多極化に進んでいますが、国内政治が多極化に進んだのは日本が最初ではないでしょうか。
アメリカではトランプが勝利しました。
ヨーロッパでも今までとは反対の政党が勝っていますが、やっぱりどっちかが勝つというようなことが多いと思います。
今の日本を見てみると、どの政党も過半数を取れておらず、連立をしても過半数に届いていません。自民党が一番数は多いけれど、過半数に達していなければ勝利とは言えないでしょう。
通したい法案があっても無理やり通すことが出来ない状態になっており、まさに多極化状態になっています。
これが、どっちに転ぶのかなと思っています。
そもそも、自民党は党内に派閥がありました。
麻生派、二階派、菅派のようにいくつも派閥があり、それぞれの派閥で意見が別れていましたから、党内で国会みたいになっていたと思います。
そんな中折り合いをつけて、自民党として意見を出していてこのスピード感ですから、多極化すればするほど、ますます何も決まらなくなるのでは無いかと思います。
自民党内ではまあまあで折り合いをつけて進めていましたが、今回の首相指名選挙をみていると、他の党は折り合う気がないんじゃないかと思います。
すると、国会では今まで以上に話が進まずに平行状態になるかもしれません。
決まらなくて困るのは僕たちですが、今までは決まらなくても良いことが決まっていて困っていました。
国内のことだけを考えれば、話が進まずに平行状態の方がいいかもしれません。
アメリカから「こうしろ!」と言われても、与党が過半数割れているので、アメリカの意見が中々反映されにくいということが出てくるでしょう。
ところが国外のこととなると、国外からのトラブルに対して素早く対応出来なくなる可能性がでてくるでしょう。
自民党と公明党で過半数にならず、各政党もそれなりの数を持っている状態では、自分たちの主張だけではなく、互いに協力していかなくては何も決まらなくなるのではないでしょうか。
そんな状態になれば、悪いのは自民党や公明党だけではなく、すべての政党に批判が浴びせられるでしょうし、僕たちもそういう目で見ないといけないです。
次の選挙で、ただ与党の批判をしているだけでは「いや、与党は過半数なかったんだから、あなたたちにも責任があるでしょ。」という見方が増えるはずです。
一足お先に多極化した日本の国会は、上手く機能するのでしょうか。
個人的には多極化した方が日本らしくていいじゃないかと考えています。
日本人はまあまあで折り合いをつけるのが上手いはずですから、多極化は得意なはずです。
もし国会が上手く機能すれば、日本は多極化成功国のさきがけとなり、日本は多極化の先駆者になれるのではないかと期待しています。
化粧品研究者こまっきー
↓こちらへどうぞ↓